国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第5回 佳苗さん
病院 医療ソーシャルワーカー<br />社会福祉士、介護支援専門員
佳苗さんが使った参考書
社会福祉士受験ワークブック(専門科目編)、社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック(共通科目編)
社会福祉士(社会福祉士・精神保健福祉士)受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士(社会福祉士・精神保健福祉士)受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉用語辞典
中央法規出版編集部=編
中央法規出版
中央法規出版編集部=編
中央法規出版
社会福祉士国家試験模範解説書
東京社会福祉士会=編著
筒井書房
東京社会福祉士会=編著
筒井書房
必携 社会福祉士(専門科目編)、必携 社会福祉士(共通科目編)
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
佳苗さんの合格までの道のり
「患者さんご自身の力で問題を解決していく手助けをしています」
病院の医療ソーシャルワーカーとして働きだして5年目の佳苗さん。毎日、来院される患者さんやその家族の病気や怪我が原因で起こるさまざまな問題について、本人が解決していく際のサポートをされています。
「やっぱり、患者さんご自身が抱えていた問題を解決することができたときは嬉しいですね。患者さんがご自身の力で問題を解決する。その過程に一緒に立ち会い、支えることができたときが、一番この仕事にやりがいを感じます」
そんな佳苗さんが社会福祉士の資格を取得された5年前の話をうかがうことができました。
「やっぱり、患者さんご自身が抱えていた問題を解決することができたときは嬉しいですね。患者さんがご自身の力で問題を解決する。その過程に一緒に立ち会い、支えることができたときが、一番この仕事にやりがいを感じます」
そんな佳苗さんが社会福祉士の資格を取得された5年前の話をうかがうことができました。
自分と相性のよい受験対策書籍を選ぶ
「病院という専門家集団のなかで仕事をするとき、医療ソーシャルワーカーとしての自分のベースがどこにあるのかをはっきりと提示するために、社会福祉士の資格は絶対に必要だと思い受験を決めました」と佳苗さん。決意は固く、通信教育で受験資格を取得し、1回目の受験で見事合格されました。
「実際に受験勉強に取り組んだのは試験の約9か月前、4月頃でした。当時は今ほど社会福祉士向けの受験対策書籍が発刊されておらず、書店で見かけた過去問の解説書と参考書を買って読み込むところから始めました。ただ、それから後に発刊されたワークブックのほうが内容的に細かく、自分に合っていたので、途中からそちらに切り替えました。特に共通科目については、ほかのテキストや参考書を読むよりも、そのワークブックを頼って勉強を進めました。そのほかには、福祉小六法や用語集なども使いました」
受験勉強で使用する書籍は個々人によってさまざま。佳苗さんも、早い段階で自分と相性のよい書籍を見つけられたようです。
「実際に受験勉強に取り組んだのは試験の約9か月前、4月頃でした。当時は今ほど社会福祉士向けの受験対策書籍が発刊されておらず、書店で見かけた過去問の解説書と参考書を買って読み込むところから始めました。ただ、それから後に発刊されたワークブックのほうが内容的に細かく、自分に合っていたので、途中からそちらに切り替えました。特に共通科目については、ほかのテキストや参考書を読むよりも、そのワークブックを頼って勉強を進めました。そのほかには、福祉小六法や用語集なども使いました」
受験勉強で使用する書籍は個々人によってさまざま。佳苗さんも、早い段階で自分と相性のよい書籍を見つけられたようです。
受験対策講座やスクーリングの場で仲間づくり!
「日本社会福祉士会の受験対策講座も受講しました。通年だったので、月に1回か2回の休みを利用して一日講義を受けました。そこで知り合った人たちとグループをつくることもでき、よい機会になりました。一緒に勉強会をしたり、メールなどで連絡を取り合って、お互いでモチベーションが下がらないように声を掛け合ったんです。また、通信教育のスクーリングのときに知り合った人たちとも、メールなどを使って勉強の捗り具合を確認し合いました」
ただ受講するだけではなく、受験対策講座やスクーリングの場も仲間づくりの場にしてしまうとは、さすが佳苗さん。人柄がよく、積極的な彼女の持ち味発揮です。
また、忙しい日々の合間を縫っての勉強については、「常にワークブックや参考書などを持ち歩き、通勤時など、暇さえあればそれを読んでいました。一通り目を通し終えた頃から、今度は問題を解き始めました。具体的には、まず過去の問題を自分で実際に解いてみる。そして、答え合わせも含めて、解答と解説、ワークブックと照らし合わせながら、確実に頭に入れていく。私としては、この流れが一番やりやすい方法でした。秋頃には模擬試験も2回受験しました。自分の実力を図るよい機会でした」と話してくれました。
ただ受講するだけではなく、受験対策講座やスクーリングの場も仲間づくりの場にしてしまうとは、さすが佳苗さん。人柄がよく、積極的な彼女の持ち味発揮です。
また、忙しい日々の合間を縫っての勉強については、「常にワークブックや参考書などを持ち歩き、通勤時など、暇さえあればそれを読んでいました。一通り目を通し終えた頃から、今度は問題を解き始めました。具体的には、まず過去の問題を自分で実際に解いてみる。そして、答え合わせも含めて、解答と解説、ワークブックと照らし合わせながら、確実に頭に入れていく。私としては、この流れが一番やりやすい方法でした。秋頃には模擬試験も2回受験しました。自分の実力を図るよい機会でした」と話してくれました。
苦手な暗記はお風呂で
このように、マイペースながら着実に受験勉強を進めていった佳苗さん。当時は、一日の勉強時間として、
○試験半年前まで
平日:昼休み30分、通勤時間30分
休日:受験対策講座のない日はほとんど勉強せず。
○試験2か月前
平日:昼休み30分、通勤時間30分、夜1〜2時間
休日:2〜3時間
○試験1か月前
平日:昼休み30分、通勤時間30分、夜2〜3時間
休日:午前、午後、夜、それぞれ2時間
以上のように時間を割いていたそうです。
暗記が苦手で、例えば心理学の年代や人名などを覚えるときは、特に大変だったとのこと。それでも、就寝前にお風呂に資料を持ち込んで、一人きりの空間でぶつぶつ言いながら覚えたこともあったそうです。お風呂から上がった後は、そのまま就寝(暗記の後は、余計な情報が入らないほうがよいという話をどこかで耳にしたからとのこと(笑))。また、法制度については、主に改正の新しいアウトラインに焦点を当てて、しっかりと学ぶようにしたそうです。
○試験半年前まで
平日:昼休み30分、通勤時間30分
休日:受験対策講座のない日はほとんど勉強せず。
○試験2か月前
平日:昼休み30分、通勤時間30分、夜1〜2時間
休日:2〜3時間
○試験1か月前
平日:昼休み30分、通勤時間30分、夜2〜3時間
休日:午前、午後、夜、それぞれ2時間
以上のように時間を割いていたそうです。
暗記が苦手で、例えば心理学の年代や人名などを覚えるときは、特に大変だったとのこと。それでも、就寝前にお風呂に資料を持ち込んで、一人きりの空間でぶつぶつ言いながら覚えたこともあったそうです。お風呂から上がった後は、そのまま就寝(暗記の後は、余計な情報が入らないほうがよいという話をどこかで耳にしたからとのこと(笑))。また、法制度については、主に改正の新しいアウトラインに焦点を当てて、しっかりと学ぶようにしたそうです。
「周囲の人たちに受験することを伝え、よい緊張感を得ました」
いよいよ試験が近づいてきた頃には、とにかく直近4年ぐらいの過去問を繰り返し解くようにしていたとのこと。まちがった箇所は、次回は絶対にまちがわないようにする。また、この頃、周囲の人たちに受験することを伝えたそうです。
「『言ってしまったからには落ちられない!』という、よい緊張感につながりました。また、受験を理由に、遊びの誘いも断りやすくなりました。反面、『結果はどうだった?』といった、試験に落ちていたら聞きたくないような声が、試験後に頻繁にありました。まぁ、無事に合格できたので問題はなかったのですが。
試験前日は、早く寝ることと忘れ物をしないように準備万端にしておくことに注意しました。当日は、マークシートの書き間違えがないように心がけました。緊張したり、少し弱気になったときは、『今までがんばってきたんだから大丈夫!』と自分に言い聞かせるようにしました」
“今までがんばってきたんだから大丈夫”…これこそ、地道に継続して勉強してきた佳苗さんの強みだったことでしょう。
「『言ってしまったからには落ちられない!』という、よい緊張感につながりました。また、受験を理由に、遊びの誘いも断りやすくなりました。反面、『結果はどうだった?』といった、試験に落ちていたら聞きたくないような声が、試験後に頻繁にありました。まぁ、無事に合格できたので問題はなかったのですが。
試験前日は、早く寝ることと忘れ物をしないように準備万端にしておくことに注意しました。当日は、マークシートの書き間違えがないように心がけました。緊張したり、少し弱気になったときは、『今までがんばってきたんだから大丈夫!』と自分に言い聞かせるようにしました」
“今までがんばってきたんだから大丈夫”…これこそ、地道に継続して勉強してきた佳苗さんの強みだったことでしょう。
「国家試験は〈落とす〉ための試験ではありません」
こうして、見事一発合格を決めた佳苗さん。最後に、これから受験する皆さんに、先輩としてアドバイスをしてもらいました。
「私が受験するときに、『国家試験はほかの試験と違って〈落とす〉ために行われるものではないんだよ。きちんと勉強をしていれば必ず受かるからがんばって!』と言ってくださった人がいました。実際、試験問題は、素直に、設問に忠実に解いていけばよい問題がほとんどでした。科目は多いですが、基本に則って努力すればきっと合格する試験だと思います。皆さんも日々の努力を積み重ねてがんばってください」
「私が受験するときに、『国家試験はほかの試験と違って〈落とす〉ために行われるものではないんだよ。きちんと勉強をしていれば必ず受かるからがんばって!』と言ってくださった人がいました。実際、試験問題は、素直に、設問に忠実に解いていけばよい問題がほとんどでした。科目は多いですが、基本に則って努力すればきっと合格する試験だと思います。皆さんも日々の努力を積み重ねてがんばってください」