国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第17回 ムックさん
自治体職員
ムックさんが使った参考書
社会福祉士国家試験解説集(単年度版)
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
社会福祉士国家試験解説集(三年分)
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
ムックさんの合格までの道のり
今回は、働きだしてすぐに資格を取得したムックさんに話をうかがいました。
仕事を始めてから気づく
現在の仕事に就かれて5年目というムックさん。
「大学を卒業後、自治体で働きだしました。専門職として就職をしたわけではなく、事務職として採用されたのですが、偶然か必然か、福祉関係の部署に配属となりました。
大学で受験資格は得ていたのですが、卒業時に資格を取ることは考えませんでした。でも、就職して福祉に関わる部署に配属され、窓口業務を中心として働く中で、上司や先輩が相談にのる姿に憧れを感じました。と、同時に、自分とのスキルの違いも強く感じ、相談支援を行うにあたって、自分の専門性を高めることの必要性を痛感しました。その時に、社会福祉士の国家試験があることに思い当たったんです」
試験申込の締切まで間もない時期に、思いきって受験を決めたとのこと。働きだしてから、社会福祉士という資格の必要性を感じて勉強を始める方は多いようです。
「大学を卒業後、自治体で働きだしました。専門職として就職をしたわけではなく、事務職として採用されたのですが、偶然か必然か、福祉関係の部署に配属となりました。
大学で受験資格は得ていたのですが、卒業時に資格を取ることは考えませんでした。でも、就職して福祉に関わる部署に配属され、窓口業務を中心として働く中で、上司や先輩が相談にのる姿に憧れを感じました。と、同時に、自分とのスキルの違いも強く感じ、相談支援を行うにあたって、自分の専門性を高めることの必要性を痛感しました。その時に、社会福祉士の国家試験があることに思い当たったんです」
試験申込の締切まで間もない時期に、思いきって受験を決めたとのこと。働きだしてから、社会福祉士という資格の必要性を感じて勉強を始める方は多いようです。
継続は力
「申込後、過去問題集を買って勉強に取りかかりました。私の勉強は、勉強法といえないほど単純です。
ひたすら過去問を解き、解説を読んで覚えていくということの繰り返しです。試験までに解いた過去問は5年分です。残業で時間が取れない日もあり、1日あたりの勉強時間は1〜2時間でした。
『今日は公的扶助論と社会保障論』と決めて取りかかり、解説を読むときは、書き出したり、声に出したりしていました。ただ読んでいるだけより頭に入ってきやすかったですね。
勉強時間がうまく取れなかったり、睡魔に負けてしまった時は、次の日の通勤時間を利用して解説を読んでいました」
ひたすら過去問を解き、解説を読んで覚えていくということの繰り返しです。試験までに解いた過去問は5年分です。残業で時間が取れない日もあり、1日あたりの勉強時間は1〜2時間でした。
『今日は公的扶助論と社会保障論』と決めて取りかかり、解説を読むときは、書き出したり、声に出したりしていました。ただ読んでいるだけより頭に入ってきやすかったですね。
勉強時間がうまく取れなかったり、睡魔に負けてしまった時は、次の日の通勤時間を利用して解説を読んでいました」
プラスに作用した環境
「勉強は家ですることがほとんどでした。小学校から使っている学習机に向かって勉強です(笑)。社会人で資格取得を目指すのは、時間の確保も難しく、大変だという声もあると思いますが、私の場合は、働きながらということがプラスに作用しました。『あの方には介護保険が適用されるから…』といった会話や、専門用語が交わされているのを毎日側で聞いていたので、勉強中も『なんとなく知っているな』ということが結構多かったんです」
直前になって
「私は、1回目では受からないだろうという思いもあり、受験することは職場の人に言わず、親にも年末近くなってから話しました。
しかも、『受験生にはクリスマスも正月もない』と言われますが、私はお正月の三箇日を遊んで過ごしました。結果的には、かえって気持ちも試験に向き、メリハリが出てよかったと思っていますが…。
そして、直前期は、勉強時間を増やしてラストスパートをかけました」
しかも、『受験生にはクリスマスも正月もない』と言われますが、私はお正月の三箇日を遊んで過ごしました。結果的には、かえって気持ちも試験に向き、メリハリが出てよかったと思っていますが…。
そして、直前期は、勉強時間を増やしてラストスパートをかけました」
試験当日
「試験当日の朝、会場へ向かう電車で、隣の席に仕事で関わっている方が座っていて、試験を受けに行くと聞きびっくりしました。よく見ると、その電車の中は、まさかと思うほど、社会福祉士の参考書を読んでいる人だらけでした。当日、知り合いにあったことは少しプレッシャーになりました。
大学が会場だったのですが、整理番号で校舎が分かれていて、探すのに時間がかかりました。結局時間ぎりぎりに席に着きました。これから受験する方は、会場入りは早くしたほうがよいと思いますよ」
大学が会場だったのですが、整理番号で校舎が分かれていて、探すのに時間がかかりました。結局時間ぎりぎりに席に着きました。これから受験する方は、会場入りは早くしたほうがよいと思いますよ」
試験が終わって
試験の日まで、過去問を繰り返し続けたムックさん。受験を終えて、それほど手応えを感じていなかったようです。
「簡単に受かる試験ではないと思っていましたので、自己採点もせずにいました。感触もよくはなかったんです。そしたら、ある日、母から『大きな封筒が来てるよ』と言われ、合格したことを知りました。まず驚きがありました。けど、仕事関係の人に受験を知られていたので、多少ホッとしたというのも正直な気持ちです」
「簡単に受かる試験ではないと思っていましたので、自己採点もせずにいました。感触もよくはなかったんです。そしたら、ある日、母から『大きな封筒が来てるよ』と言われ、合格したことを知りました。まず驚きがありました。けど、仕事関係の人に受験を知られていたので、多少ホッとしたというのも正直な気持ちです」
今感じる、やりがい
「働く中では、問題を抱えた人の相談をお聞きして、うまく関係機関につなぐことができたり、連携によって問題解決に方向が向かったときに、この仕事をしていてよかったと感じます。
もちろん、介入が難しい『困難事例』と呼ばれるようなものもあります。ご自宅に訪問しても、心を閉じられていて話すことができず、いったん民生委員さんに任せて待つといったこともあります。また、制度だけでは解決できないこともあります。でも、そういった時こそ、連携の必要性、効果といったことを強く感じます」
もちろん、介入が難しい『困難事例』と呼ばれるようなものもあります。ご自宅に訪問しても、心を閉じられていて話すことができず、いったん民生委員さんに任せて待つといったこともあります。また、制度だけでは解決できないこともあります。でも、そういった時こそ、連携の必要性、効果といったことを強く感じます」
これから受験する方に
ムックさんからけあサポをご覧の受験者の方に一言いただきました。
「最近、社会福祉士の配置が制度によって認められることも増えていて、今後も社会福祉士の必要性が高まっていくのかなと思っています。資格を持つことの意味が大きくなりそうな予感がしています。モチベーションを下げずに勉強を続けてください。
勉強中や試験当日は、周りがみんなデキる人に見えます。でも、勉強してきたことは無駄にならないはずです。自信を持って試験を受けてください」
「最近、社会福祉士の配置が制度によって認められることも増えていて、今後も社会福祉士の必要性が高まっていくのかなと思っています。資格を持つことの意味が大きくなりそうな予感がしています。モチベーションを下げずに勉強を続けてください。
勉強中や試験当日は、周りがみんなデキる人に見えます。でも、勉強してきたことは無駄にならないはずです。自信を持って試験を受けてください」