国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第15回 みさとさん
介護老人保健施設 支援相談員
みさとさんが使った参考書
必携 社会福祉士
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
国民衛生の動向
(財)厚生統計協会
(財)厚生統計協会
社会福祉小六法
ミネルヴァ書房編集部=編
ミネルヴァ書房
ミネルヴァ書房編集部=編
ミネルヴァ書房
社会福祉士国家試験解説集
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
社会福祉士国家試験模擬問題集
(社)日本社会福祉士会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士会=編
中央法規出版
みさとさんの合格までの道のり
今回は、第15回の社会福祉士国家試験に合格されたみさとさんにお話をうかがいました。
今、どんな仕事をしているのか?
「老人保健施設で支援相談員として働いています。在宅介護が難しくなって相談にいらっしゃるご家族のお話を伺ったり、病院から退院のお話があり、自宅へ戻ることに不安を覚えていらっしゃる方のご相談をうかがったりしています。それ以外にも、施設のご利用者のこれからの生活についてご相談を受けています。また、生活を楽しんでもらえるようなイベントも企画しています」
この4月で、働きだして6年目に入ったというみさとさん。新卒で入職してからの時間の経つ早さに驚いていらっしゃいました。
「以前、骨折をして入院された方が、リハビリ目的で入所されました。ご本人とご家族と随時カンファレンスを持ちながら、情報共有に努めました。住宅環境の整備やインフォーマルなサービスの導入も組み込み、8か月後、無事に退所するまでお手伝いができました。この時のように、在宅復帰の援助ができ、ご本人やご家族に喜んでもらえたときは、援助職としてのやりがいを感じます」
この4月で、働きだして6年目に入ったというみさとさん。新卒で入職してからの時間の経つ早さに驚いていらっしゃいました。
「以前、骨折をして入院された方が、リハビリ目的で入所されました。ご本人とご家族と随時カンファレンスを持ちながら、情報共有に努めました。住宅環境の整備やインフォーマルなサービスの導入も組み込み、8か月後、無事に退所するまでお手伝いができました。この時のように、在宅復帰の援助ができ、ご本人やご家族に喜んでもらえたときは、援助職としてのやりがいを感じます」
なぜ社会福祉士を目指したのか?
「もともと人と接することが好きだったので、中学生くらいのころから福祉の仕事に興味を持っていました」
福祉の仕事について知識が増えてくると、自分のやりたいこともはっきりしてきたとのこと。
「介護福祉士を目指そうと考えた時期もありましたが、『ご本人やご家族の気持ちや希望を聴き、どうしたらそれが実現できるか、それに近付けるかを一緒に考えていくような仕事ができたら』と考えるようになったのが、社会福祉士を目指すきっかけとなりました」
福祉の仕事について知識が増えてくると、自分のやりたいこともはっきりしてきたとのこと。
「介護福祉士を目指そうと考えた時期もありましたが、『ご本人やご家族の気持ちや希望を聴き、どうしたらそれが実現できるか、それに近付けるかを一緒に考えていくような仕事ができたら』と考えるようになったのが、社会福祉士を目指すきっかけとなりました」
受験生としての実感をつかむまで
「大学4年生の夏頃から勉強を始めました。といっても、自主的というわけでなく、学内で受験対策講座などが開かれるようになったり、友人たちが勉強を始めている様子をみて、なんとなく参考書をそろえたり…と、今考えると、ずいぶん気楽でいた気がします。
ただ、少し勉強をはじめてみると『これは大変』と相当な焦りを覚えたことを記憶しています。そのため、10月頃からは自宅でも勉強の時間を作っていました」
ただ、少し勉強をはじめてみると『これは大変』と相当な焦りを覚えたことを記憶しています。そのため、10月頃からは自宅でも勉強の時間を作っていました」
過去問を解くことから
「まずは、過去問を繰り返し解きました。過去5年をさかのぼりましたが、制度の改正などにより混乱してしまい、最終的に重点を置いたのは直前3年分でした。
過去問の正答から新たに知ったことや、問題文の中にはなかったことを調べて『必携社会福祉士』に書き写したり、挟み込んだりして「自分の必携」を作り上げました。過去問がだいたい解けるようになり、書き込みを終わらせたのが12月末くらいだったような気がします」
直前に見直すことを考えて、参考書・問題集を何冊も手元に置かず、少ない冊数にまとめたそうです。
「新たに調べたことは、あとでさらに詳しく知りたくなることがあるので、調べた文献やHPもチェックしておくと良いです」
過去問の正答から新たに知ったことや、問題文の中にはなかったことを調べて『必携社会福祉士』に書き写したり、挟み込んだりして「自分の必携」を作り上げました。過去問がだいたい解けるようになり、書き込みを終わらせたのが12月末くらいだったような気がします」
直前に見直すことを考えて、参考書・問題集を何冊も手元に置かず、少ない冊数にまとめたそうです。
「新たに調べたことは、あとでさらに詳しく知りたくなることがあるので、調べた文献やHPもチェックしておくと良いです」
根をつめすぎない
「10月以降の勉強時間は、平均して6〜8時間くらいでしょうか。でも、私自身あまり長時間集中力が続くタイプではないので、2〜3時間勉強して、1時間くらい休憩をはさんで、勉強を再開するようにしていました。
休憩時間には、見たいテレビを見る、片付けをする、入浴する、ゴロゴロする等、自分自身をリラックスさせていました。なにせ長期戦なので、根をつめたら息切れしてしまいますからね」
休憩時間には、見たいテレビを見る、片付けをする、入浴する、ゴロゴロする等、自分自身をリラックスさせていました。なにせ長期戦なので、根をつめたら息切れしてしまいますからね」
講座や模試も活用
「大学が開催している対策講座は、大学内でその科目を教えている教授が担当することもありましたが、他の学校(専門学校や大学)からゲスト講師が招かれる回もありました。だいたい11月くらいまで講座があったと思います。模試は学内模試を含め、2回ほど受けました」
1月には、丸1日時間の取れる日を作って、力試しに模擬問題集をやってみたそうです。
マークシート(コピー)と鉛筆を用意
本番同様のタイムスケジュールで挑戦
【午前の部】
【お昼休憩】
【午後の部】
「本試験さながらに取り組むことで、緊張感を持って問題に取り掛かることができ、時間配分と自分の傾向が客観視できたような気がします。この後、試験の直前期に「自分の必携」に目を通せば、苦手分野などが一目瞭然で、対策が立てやすかったです」
1月には、丸1日時間の取れる日を作って、力試しに模擬問題集をやってみたそうです。
マークシート(コピー)と鉛筆を用意
本番同様のタイムスケジュールで挑戦
【午前の部】
【お昼休憩】
【午後の部】
「本試験さながらに取り組むことで、緊張感を持って問題に取り掛かることができ、時間配分と自分の傾向が客観視できたような気がします。この後、試験の直前期に「自分の必携」に目を通せば、苦手分野などが一目瞭然で、対策が立てやすかったです」
負担を感じたことは?
「大学4年生だったので、就職活動と卒業論文、アルバイトに試験勉強と、時間がいくらあっても足りませんでした。特に就職活動は、社会福祉士試験に合格できたら採用、不合格なら内定取り消しというところも多かったので、二重でプレッシャーでした。
また、プレッシャーに弱いタイプなので、周囲に勉強していることを悟られないよう、まったく自信がない様子でいるようにしていました。そうすることで不合格になった時の自分を、周りからかばおうとしていたのかもしれませんね(笑)。
でも、受験友達がいるのはありがたいものでした。試験が近くなると、携帯メールで『勉強してる?』『起きてる?』『がんばろうね!』などと励ましあいながら勉強していました」
また、プレッシャーに弱いタイプなので、周囲に勉強していることを悟られないよう、まったく自信がない様子でいるようにしていました。そうすることで不合格になった時の自分を、周りからかばおうとしていたのかもしれませんね(笑)。
でも、受験友達がいるのはありがたいものでした。試験が近くなると、携帯メールで『勉強してる?』『起きてる?』『がんばろうね!』などと励ましあいながら勉強していました」
当日の環境作り
「寝坊だけは避け、朝ごはん、昼ごはんにも気を配りました。頭の回転が良くなるように、甘いものを食べ、トイレが近くならないように水分の取りすぎには注意しました」
プレッシャーと闘いながらも、みさとさんは、第15回の国家試験に一度目の挑戦で合格を果たしました。
プレッシャーと闘いながらも、みさとさんは、第15回の国家試験に一度目の挑戦で合格を果たしました。
短い勉強期間の中で、何が合格につながったのか?
「やはり過去問を繰り返し解いていく方法がおススメです。最低でも過去3年分はマスターし、新しい制度や改正点などを加えたら、かなり合格に近づくことができます」と、これから受験される方にアドバイスをいただきました。