年間約5000名の新患者が発生するという脊髄損傷。
ここでは、その受傷直後から患者およびその家族がどのような思いを抱きながら治療に臨むのかを、時系列に沿ってご紹介します(執筆:丸山柾子さん)。
それに呼応する形で、医療関係者によるアプローチ、そして当事者の障害受容はどのような経緯をたどるのか、事例の展開に応じて、専門家が詳細な解説を示していきます(執筆:松尾清美先生)。
ここでは、その受傷直後から患者およびその家族がどのような思いを抱きながら治療に臨むのかを、時系列に沿ってご紹介します(執筆:丸山柾子さん)。
それに呼応する形で、医療関係者によるアプローチ、そして当事者の障害受容はどのような経緯をたどるのか、事例の展開に応じて、専門家が詳細な解説を示していきます(執筆:松尾清美先生)。
第34回 大学でのアプローチ
家の改造を考え始めた頃、私たちは大学でのアプローチをも考えていました。
私のある日の日記です。
「大学でのアプローチを二人で考えてみた。
私のある日の日記です。
「大学でのアプローチを二人で考えてみた。
* | 正面から入り、エレベーターで図書館の2階へ、講義棟2階へ、人文棟1階へ、エレベーターで音楽棟2階へ、美術棟2階へ、そして体育棟2階へ、そのまま行ける。 |
* | 研究室が3階だから、2階の合同研究室の一部に変更してもらえれば・・。 |
* | 講義室を講義棟2階か人文棟1階に設定してもらえれば・・。 |
* | 人文棟1階から外への通路の整備を(スロープに)。 |
* | 研究室の整備、デスク、パソコン、電話、ドア等。 |
彼は大学のことをずっと考えていたのがよくわかった。傾斜地に建てられた複雑な学内のどこを車いすで通れるのか、この経路がスッと出て来たもの・・」
大学側では、大方この要望に沿って対処してもらえました。加えて「丸山先生には会議にも出ていただかないと・・」との理由で、会議室のある本部3階(本部の管理棟にはエレベーターがなかったのです)と、エレベーターがある図書館棟との間の3階に渡り廊下が設置されました。
大学側では、大方この要望に沿って対処してもらえました。加えて「丸山先生には会議にも出ていただかないと・・」との理由で、会議室のある本部3階(本部の管理棟にはエレベーターがなかったのです)と、エレベーターがある図書館棟との間の3階に渡り廊下が設置されました。
「丸山先生のおかげで、僕らもずいぶん楽になった」と、多くの先生方に言われたものです。
さらに、体育館へのスロープや屋根のある駐車場の整備などがなされました。
夫が所属する体育科の講座の先生方は、トイレはどうするか、研究室にベッドは要らないか、勤務中の介助はどうするのか等も心配してくださいましたが、トイレの心配はいらなかったし、ベッドがなくても車いすのリクライニングで対処できました。
夫の勤務中は、私が美術の研究生として入学手続きをし、学内にいることで他の先生方に迷惑をかけずにすみました。もっとも、緊急に対処するほどのことは1回も起きませんでしたが・・。
研究室の整備はデスク周りのパソコンや電話などでしたが、どれも希望通りに手配していただきました。研究室のドアだけは、自動ドアにしてもらいました。
さらに、体育館へのスロープや屋根のある駐車場の整備などがなされました。
夫が所属する体育科の講座の先生方は、トイレはどうするか、研究室にベッドは要らないか、勤務中の介助はどうするのか等も心配してくださいましたが、トイレの心配はいらなかったし、ベッドがなくても車いすのリクライニングで対処できました。
夫の勤務中は、私が美術の研究生として入学手続きをし、学内にいることで他の先生方に迷惑をかけずにすみました。もっとも、緊急に対処するほどのことは1回も起きませんでしたが・・。
研究室の整備はデスク周りのパソコンや電話などでしたが、どれも希望通りに手配していただきました。研究室のドアだけは、自動ドアにしてもらいました。