第18回　50代からのジョギングトレーニング＜３＞ 走る場所・環境について

　今回は走る場所・環境選びについてお話したいと思います。平日の場合は、自分の家の近所で走るか、走る準備を整えて職場周辺で走るか、概(おおむ)ねどちらかだろうと思います。どちらが良い悪いではなく、それぞれにメリット・デメリットがあると思います。
　また、休日は家の近所を走ることが多いと思いますが、思い切ってランナーがたくさん集まるところに出掛けて行って走るのも、新しい刺激が得られますのでおすすめです。

　家の近所を選択すると、朝走る、夜、仕事から帰ってから走る、休日に走る等々、選択の幅が広がります。また、走るコースも、家の周辺や近くの川沿い、公園内など気ままに走れますし、自分で走るコースをつくっていく楽しみもあります。この場合、１人で走るパターンが多いと思いますので、飽きないように各自工夫する必要があります。前回のＱＡにあった、音楽を聴きながら走るとか、他にも走っている人がいる周回コースに行って孤独感を和らげるとか、まだ通ったことのない未知のルートを発見することを楽しむなど、いろいろと工夫はできると思います。

　仕事帰りに走る場合、シャワー設備の整った施設があるところが望ましいです。ランナーの聖地と化している皇居周辺にはシャワー施設が多く、必然的に平日の夜は皇居に人が集まります。他にも代々木公園や駒沢公園、神宮外苑、各陸上競技場など、仕事帰りのランナーで賑わっている場所がいくつかあります。
　職場周辺で走る場合は、準備を整えて行かなければいけませんので、その分荷物が増えますし、家の近所ほど自由度はなく、走る場所が限られてくるという点が難点ですが、仲間と待ち合わせて走ったりすることで、楽しく走れます。皇居であれば、本当にたくさんの人が走っていますので、気分が盛り上がります。また、仲間と一緒であれば、走り終わった後にそのまま飲みにも行けますし、こういう楽しみをつくれるのが職場周辺で走るメリットでしょう。

　また、仲間と走る場合は、ある程度場所が限られてきますが、１人で走る場所の引き出しはたくさんあったほうがよいです。例えば、いつも道路を走るのではなく、土の上や芝生の上を走れるコースもつくったり、あるいは、いつも平坦なところを走るのではなく、アップダウンを組み合わせたようなコースもつくっておきましょう。コースが毎回同じだと飽きてしまうので、それを防ぐという意味合いもありますが、硬い道路ばかりではなく柔らかい地面を走ったり、坂道を走ることで故障に強い足腰をつくることにつながりますので、バラエティに富んだコースを色々(いろいろ)考えてみるとよいでしょう。
　また、いつも自宅周辺で走るような方は、休みの日にランナーが集まるところへ出掛けて行って走ると、モチベーションが上がります。他にも遠出をしてトレイルランをしてみるのも刺激になります。トレイルランは最近ブームですが、普通のジョギングとは違いますので、最初は慣れている人に連れて行ってもらうほうがよいでしょう。
　飽きずに元気に走るために、走る場所や環境は大切ですので、そろそろジョギングに少し飽きてきたなぁという時には、思い出してください。