第14回 読者QA 〜肉離れ・背中の痛みと心肺機能〜
今回は読者から頂いている質問への回答をさせていただきます。
両足の肉離れを経験して走り出すのが不安です
Q
40代後半の男です。以前、両足のふくらはぎで肉離れを起こしてしまい、走るのが不安です。肉離れは普通に信号待ちをしていて、青になったので足を前に踏み出した瞬間、右足で起こしてしまいました。それからしばらくして、右足をかばって歩いていたからか、今度は左足まで肉離れに…。こうした経験があるため、自分の足に不安があるのですが、ジョグ入門を読んで走ってみたいと思うようになりました。走りだすにはどうしたらよいでしょうか?
A
日常生活での肉離れは、筋肉に過度で偏った疲労がたまっていて、そこに強い衝撃が加わることで起こります。この場合も疲労がたまったところに、たまたま信号が青になった瞬間に強く踏み込みすぎたことが原因でしょう。また、肉離れをしやすい方は、ふくらはぎを強く使いすぎる(蹴り足が強い)傾向があります。
それから、中高年はただでさえ筋力が低下していますので、肉離れを起こしやすい上に、例えば、昔スポーツをやっていたりすると、若い頃と同じように身体を動かそうとして、その動きに筋肉が耐えられずに肉離れを起こすことも多いのです。子どもの運動会に出て、つい張り切り過ぎて転んでしまい、怪我をするお父さんなんかが良い例でしょうか。
さて、以上のことを注意点として踏まえてもらい、走り出すためにどうすれば良いかですが、この連載でも何度も触れていますが、まずはしっかり身体(足)を温めてから走りだすことです。そして走った後の疲労はしっかり抜くこと。これだけでもかなり違います。それからHさんは両足で肉離れを起こしており、これはつま先で強く蹴るタイプだと思われますので、ふくらはぎを強く使わないように、できれば体幹を上手に使って走ることを身につければ、肉離れも起こしにくくなると思います。体幹とは腹筋や背筋、大臀筋、腸腰筋などです。ふくらはぎを強く使うような歩き方、走り方を改善していくことから始めてみてください。
40代後半の男です。以前、両足のふくらはぎで肉離れを起こしてしまい、走るのが不安です。肉離れは普通に信号待ちをしていて、青になったので足を前に踏み出した瞬間、右足で起こしてしまいました。それからしばらくして、右足をかばって歩いていたからか、今度は左足まで肉離れに…。こうした経験があるため、自分の足に不安があるのですが、ジョグ入門を読んで走ってみたいと思うようになりました。走りだすにはどうしたらよいでしょうか?
Hさん
A
日常生活での肉離れは、筋肉に過度で偏った疲労がたまっていて、そこに強い衝撃が加わることで起こります。この場合も疲労がたまったところに、たまたま信号が青になった瞬間に強く踏み込みすぎたことが原因でしょう。また、肉離れをしやすい方は、ふくらはぎを強く使いすぎる(蹴り足が強い)傾向があります。
それから、中高年はただでさえ筋力が低下していますので、肉離れを起こしやすい上に、例えば、昔スポーツをやっていたりすると、若い頃と同じように身体を動かそうとして、その動きに筋肉が耐えられずに肉離れを起こすことも多いのです。子どもの運動会に出て、つい張り切り過ぎて転んでしまい、怪我をするお父さんなんかが良い例でしょうか。
さて、以上のことを注意点として踏まえてもらい、走り出すためにどうすれば良いかですが、この連載でも何度も触れていますが、まずはしっかり身体(足)を温めてから走りだすことです。そして走った後の疲労はしっかり抜くこと。これだけでもかなり違います。それからHさんは両足で肉離れを起こしており、これはつま先で強く蹴るタイプだと思われますので、ふくらはぎを強く使わないように、できれば体幹を上手に使って走ることを身につければ、肉離れも起こしにくくなると思います。体幹とは腹筋や背筋、大臀筋、腸腰筋などです。ふくらはぎを強く使うような歩き方、走り方を改善していくことから始めてみてください。
早く上達したいのですが…
Q
いつも、このコラムを楽しみに拝見している、もうすぐ51歳になるマラソン歴1か月の女性です。金さんの本を見ながら、自己流に毎日スロージョグを実践していますが、呼吸がすぐにあがってしまうのに無理を承知で走っているので、背中の筋肉が時々痛みます。
足腰は、定期的にジムに通っているので、そこそこに筋肉は鍛えているつもりで、ゆっくり走っていても、だんだんとスピードが出てしまいます。
金さんの本「走る意味」に感銘を受け、ともかく走ることの楽しさをこの年齢で知り早く上達したくてたまりません。エアロビや普段の生活から以前よりだいぶ心肺機能はよくなっているのですが。心肺機能アップに何か良い方法があれば教えてください。
A
心肺機能を上げるという点では、エアロビなどをされているのでしたらそれで十分ですし、Runを継続していけば、着実に心肺機能は向上していきますので、そんなに焦らないでください。
背中が痛くなる原因ですが、これは、激しい呼吸をすることで、背中の筋肉の緊張が高まり痛みが生じているのだろうと思います。ゆっくり走っているうちにだんだんとスピードが上がり、息があがってきて、激しくゼェゼェハァハァといった呼吸を続けているうちに、肺を動かす筋肉の使いすぎで背中が痛みだすのです。Kさんの場合は、ゆっくり走っていても、だんだん速くなってしまうのが課題だと思います。これは自分で意識してスピードを出さないように慣れていくしかないのですが、なかなか難しいかもしれません。
そこで、別の視点での解決法です。すぐに息があがってしまう方の特徴に「呼吸が浅い」場合があります。しっかりとお腹全体、横隔膜を動かして深く吸って深く吐く、つまり「腹式呼吸」ができると、肺を酷使せずに走れますから背中が痛くならなくなるのです。普段から意識して腹式呼吸ができるように鍛錬してみてください。
いずれにしても始めたばかりですので、「無理せず、ゆっくりと走ること」が上達への近道です。くれぐれも怪我などしないように気をつけてください。
いつも、このコラムを楽しみに拝見している、もうすぐ51歳になるマラソン歴1か月の女性です。金さんの本を見ながら、自己流に毎日スロージョグを実践していますが、呼吸がすぐにあがってしまうのに無理を承知で走っているので、背中の筋肉が時々痛みます。
足腰は、定期的にジムに通っているので、そこそこに筋肉は鍛えているつもりで、ゆっくり走っていても、だんだんとスピードが出てしまいます。
金さんの本「走る意味」に感銘を受け、ともかく走ることの楽しさをこの年齢で知り早く上達したくてたまりません。エアロビや普段の生活から以前よりだいぶ心肺機能はよくなっているのですが。心肺機能アップに何か良い方法があれば教えてください。
K・Nさん
A
心肺機能を上げるという点では、エアロビなどをされているのでしたらそれで十分ですし、Runを継続していけば、着実に心肺機能は向上していきますので、そんなに焦らないでください。
背中が痛くなる原因ですが、これは、激しい呼吸をすることで、背中の筋肉の緊張が高まり痛みが生じているのだろうと思います。ゆっくり走っているうちにだんだんとスピードが上がり、息があがってきて、激しくゼェゼェハァハァといった呼吸を続けているうちに、肺を動かす筋肉の使いすぎで背中が痛みだすのです。Kさんの場合は、ゆっくり走っていても、だんだん速くなってしまうのが課題だと思います。これは自分で意識してスピードを出さないように慣れていくしかないのですが、なかなか難しいかもしれません。
そこで、別の視点での解決法です。すぐに息があがってしまう方の特徴に「呼吸が浅い」場合があります。しっかりとお腹全体、横隔膜を動かして深く吸って深く吐く、つまり「腹式呼吸」ができると、肺を酷使せずに走れますから背中が痛くならなくなるのです。普段から意識して腹式呼吸ができるように鍛錬してみてください。
いずれにしても始めたばかりですので、「無理せず、ゆっくりと走ること」が上達への近道です。くれぐれも怪我などしないように気をつけてください。
次回更新日は11月24日です。
2011年11月9日
※編集部より
11月の更新は、9日、24日、30日の3回です。お楽しみに!
- 新連載開始のお知らせ
-
金さんの「50代からのジョギング入門」の後を受けて
市橋有里(いちはし・あり)さんの
【ari's Basic Running 〜ココロもカラダもキレイに〜】が
スタートしました!こちらもよろしくお願いします!
http://www.caresapo.jp/senior/kantan/running/