第1回 走ることの意味(1)
−RUNの魅力−
けあサポをご覧のみなさん、はじめまして。
金哲彦です。今回から始まった「50代からのジョギング入門」では、本サイトをご覧の50代、60代の元気なシニアに向けて、『ジョギング』はもちろんのこと、これからも元気にいきいきと暮らしていくための有益な情報を発信していきたいと思います。
第1回から第3回では「走ることの意味」について私の経験も交えながら、RUNの魅力を伝えることができれば、と思っています。
金哲彦です。今回から始まった「50代からのジョギング入門」では、本サイトをご覧の50代、60代の元気なシニアに向けて、『ジョギング』はもちろんのこと、これからも元気にいきいきと暮らしていくための有益な情報を発信していきたいと思います。
第1回から第3回では「走ることの意味」について私の経験も交えながら、RUNの魅力を伝えることができれば、と思っています。
空前のランニングブーム
こうしたブームは突然起こったわけではありません。実は1970年代後半に『月刊ランナーズ』というランニング雑誌が創刊されて、少しずつブームが広がっていき、1980年代には一時盛んな時期があったのです。ところがバブル景気に突入して、飲めや歌えやの消費社会になると、一時的に大会参加者の数が減り、大会の数も減っていきました。それでも走っている人はいたのですが、70年代からやっているランナーは高齢化していき、若い人はほとんど走っていませんでした。それがバブルの崩壊とともに景気が悪くなり、今度は逆に、お金がかからず、ストレス解消になり、健康にも良いランニングが再度脚光を浴びることになったのです。これが1990年代後半のことでした。こうしてブームは回復傾向にあったものの、まだまだランニングは一般的ではなく、特殊な人たちの趣味のように思われていました。
それが、2000年代になって、ファッションの要素が入ってくると一変します。長谷川理恵さんのようなモデルがフルマラソンを走る、アメリカのセレブが自分の健康・体型管理のために走っている。そういったことが、健康雑誌ではなくて、ファッション誌や女性誌に取り上げられるようになったのです。こうしてランニングが一般化されつつあるなか、今のブームを決定づけたのが2007年の東京マラソン開催です。それまでちょっとずつくすぶってきたものが一気に爆発した、というイメージでしょうか。
RUNの魅力とは
みなさんの中にはすでに走っている方もいれば、「走るなんてとんでもない!」とお考えの方もいるかと思いますが、現実に50代のランナーはとてもたくさんいらっしゃいます。
最初はみんな、「なんでそんな苦しいことやるの?」と思います。でも、小さい頃を思い出してみてください。小学校の低学年くらいの頃はみんな走り回っていたじゃないですか。そのときはきっと楽しかったはずです。小さな子どもに聞いてみればわかりますよ。「走るのは楽しい!」と答えるはずです。それが、中学校、高校、大学と進んで、だんだん大人になるにつれて、走ることのイメージが、無理矢理走らされたマラソン大会や部活動の練習の中で一番嫌な練習(=走り込み)といったものにすり替わってしまい、いつの間にか「走るのは苦しいだけだ」と思い込んでしまうのです。幼い頃は走り回って体を動かすだけで楽しかったはずなのに、残念な変化です。
でも、例えば東京マラソンに感化されたり、同僚に誘われたりして自分でもやってみると、確かに走ることは苦しいけれど、走り終えた後の充実感・達成感は、その苦しみ以上の喜びを与えてくれることに気がつきます。たとえ10分でも20分でも走り切った後の「苦しいことを乗り越えられた」という達成感は、みんなが共通して感じることができるものです。この達成感が「なんで苦しいのに走るの?」に対する最初の答えでしょう。
それから、「心拍数を上げて、汗をかいて、悪いものを全部出した!」というような気持ち良さも醍醐味の一つです。男性で中年以上の方だったらわかると思いますが、サウナでひと汗かいて、おいしいお酒を飲むことを楽しみにされている方も多いと思います。おいしいお酒のためにあえて汗をかく、サウナで汗をかくことの気持ちよさを体験的に知っておられるわけです。ランニングとの違いは、外から無理矢理温めて汗を出すか、身体の中から温めて汗を出すかの違いです。でも、ランニング特有の内臓から老廃物を出している(気がする)、あの感覚、気持ちよさはサウナでは味わえません。
最初はみんな、「なんでそんな苦しいことやるの?」と思います。でも、小さい頃を思い出してみてください。小学校の低学年くらいの頃はみんな走り回っていたじゃないですか。そのときはきっと楽しかったはずです。小さな子どもに聞いてみればわかりますよ。「走るのは楽しい!」と答えるはずです。それが、中学校、高校、大学と進んで、だんだん大人になるにつれて、走ることのイメージが、無理矢理走らされたマラソン大会や部活動の練習の中で一番嫌な練習(=走り込み)といったものにすり替わってしまい、いつの間にか「走るのは苦しいだけだ」と思い込んでしまうのです。幼い頃は走り回って体を動かすだけで楽しかったはずなのに、残念な変化です。
でも、例えば東京マラソンに感化されたり、同僚に誘われたりして自分でもやってみると、確かに走ることは苦しいけれど、走り終えた後の充実感・達成感は、その苦しみ以上の喜びを与えてくれることに気がつきます。たとえ10分でも20分でも走り切った後の「苦しいことを乗り越えられた」という達成感は、みんなが共通して感じることができるものです。この達成感が「なんで苦しいのに走るの?」に対する最初の答えでしょう。
それから、「心拍数を上げて、汗をかいて、悪いものを全部出した!」というような気持ち良さも醍醐味の一つです。男性で中年以上の方だったらわかると思いますが、サウナでひと汗かいて、おいしいお酒を飲むことを楽しみにされている方も多いと思います。おいしいお酒のためにあえて汗をかく、サウナで汗をかくことの気持ちよさを体験的に知っておられるわけです。ランニングとの違いは、外から無理矢理温めて汗を出すか、身体の中から温めて汗を出すかの違いです。でも、ランニング特有の内臓から老廃物を出している(気がする)、あの感覚、気持ちよさはサウナでは味わえません。
向上することの喜び
こうした達成感や汗をかく気持ち良さもRUNの大きな魅力ですが、50代以上の方に特にお伝えしたいのが、「向上することの喜び」です。ランニングは続けていくと、確実に痩せます。次第に代謝も良くなり、ダイエットを気にしなくても太らない体になり、そうすると、今度は走る力がどんどんついていきます。最初は20分程度しか走れなかったのが、いつの間にか1時間くらいラクに走れるようになり、走ることそのものが気持ちよくなっていきます。走る時間が伸びてくれば、今度はレースに出てみようかと思うようになり、レースに出たら、もちろん完走するということがまずあるわけですが、そこに「記録」がついてまわります。最初は走れば走るほどこの「記録」が伸びていきます。ここにとても大きな喜び(=魅力)があります。
50歳を過ぎると、一般的には記憶力も薄れていくし、視力も悪くなる、さまざまな能力が否応なく低下していきます。社会的な役職は上がっていくかもしれませんが、1人の人間として右肩上がりのものは少ないのではないでしょうか。ところが、ランニングの記録だけは、年をとっても努力を継続すれば確実に上がります。これは達成感とも違って、頑張ったら頑張っただけ伸びていくことへの純粋な喜びだと思います。
走っていない人から「なんでそんな苦しいことをやるの?」と問われれば、ランナーはいくらでも答えを用意しています。達成感や汗をかく気持ちよさ、記録の向上への喜びのほかにも「痩せる」「食事がおいしくなる」「お酒がおいしくなる」「レースで応援される快感」「一緒に走る仲間ができる」など、苦しみ以上に見返りがあるから、みんな走っているのです。第2回では、私自身の走る意味についてお話しましょう。
次回更新日は6月22日です。
2011年6月15日
50歳を過ぎると、一般的には記憶力も薄れていくし、視力も悪くなる、さまざまな能力が否応なく低下していきます。社会的な役職は上がっていくかもしれませんが、1人の人間として右肩上がりのものは少ないのではないでしょうか。ところが、ランニングの記録だけは、年をとっても努力を継続すれば確実に上がります。これは達成感とも違って、頑張ったら頑張っただけ伸びていくことへの純粋な喜びだと思います。
走っていない人から「なんでそんな苦しいことをやるの?」と問われれば、ランナーはいくらでも答えを用意しています。達成感や汗をかく気持ちよさ、記録の向上への喜びのほかにも「痩せる」「食事がおいしくなる」「お酒がおいしくなる」「レースで応援される快感」「一緒に走る仲間ができる」など、苦しみ以上に見返りがあるから、みんな走っているのです。第2回では、私自身の走る意味についてお話しましょう。
次回更新日は6月22日です。
2011年6月15日
- 新連載開始のお知らせ
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金さんの「50代からのジョギング入門」の後を受けて
市橋有里(いちはし・あり)さんの
【ari's Basic Running 〜ココロもカラダもキレイに〜】が
スタートしました!こちらもよろしくお願いします!
http://www.caresapo.jp/senior/kantan/running/