第15回 吾妻渓谷(上)
ダムで水没の危機にある吾妻渓谷
吾妻(あがつま)渓谷は吾妻渓ともいわれ、群馬県長野原町や東吾妻町を流れる吾妻川沿いの約3.5キロの渓谷です。
太古の昔、浅間山などの噴火で噴き飛んできた溶岩が渓流を浸食したことによってできた渓谷で、「関東の耶馬溪」と称されるほどの観光名所です。また、歌人の若山牧水が愛した景勝地としても知れられています。
最近、ニュースに取り上げられている八ツ場(やんば)ダムは、完成すればこの吾妻川を4分の1ほど堰き止めてしまいます。また、地元住民の生活保障の問題もあるために、建設工事を中止すべきかどうか、この渓谷の保護に大きな関心が集まっています。
太古の昔、浅間山などの噴火で噴き飛んできた溶岩が渓流を浸食したことによってできた渓谷で、「関東の耶馬溪」と称されるほどの観光名所です。また、歌人の若山牧水が愛した景勝地としても知れられています。
最近、ニュースに取り上げられている八ツ場(やんば)ダムは、完成すればこの吾妻川を4分の1ほど堰き止めてしまいます。また、地元住民の生活保障の問題もあるために、建設工事を中止すべきかどうか、この渓谷の保護に大きな関心が集まっています。
起点となる川原湯温泉駅の周りには、駐車できるスペースがないわけではありませんが、数に限りがあります。また、10月中旬から11月半ばにかけての紅葉シーズンは行楽のマイカーで渋滞しますので、JR吾妻線でのんびりと田園風景を楽しむローカル線の旅はいかがでしょうか。
駅前の国道145号線を横切り、右手の「川原湯温泉入口」の看板を背に左に折れると「日本ロマンチック街道」の看板が見えてきます。
神々(こうごう)しいヨーロッパアルプスや中世の往時のままの古城、芳醇なドイツ・ワインを産むブドウ畑が延々と広がる本物のロマンチック街道には多少引け目を感じるかもしれませんが、沿道には日光・東照宮や尾瀬、軽井沢などの有名な観光地が続きます。わが国屈指の広域観光道路の一つには違いないでしょう。
この看板から少し先に進むと、渓谷の入り口を示す案内板が設けられています。そこで、これから行くコースを見届けて遊歩道をたどります。
道は、すぐに左は白糸の滝を見下ろす滝見橋、右は渓谷の道と二手に分かれますが、滝見橋は最後に一周するときに見えるので、ここでは立ち止まらずに先を急ぎましょう。
東吾妻町観光協会