第3回 離山(上)
旧軽銀座に立ち寄ってから登山口に
長野新幹線の軽井沢駅を起点とすると、登山口までわずか2キロほどです。頂上まで1時間半ほどで行けるため、少し物足りないかもしれません。
そこで、今回は登山口に直行せず、他府県ナンバーのマイカーでごった返すアウトレットやゴルフ場を背に、旧軽銀座に立ち寄ることにしましょう。
新幹線と平行して走る国道18号線を横断すると、やがて離山通りと交差します。ここが旧軽ロータリーです。そのまま直進すれば、カレンダーやポスターでおなじみの美しいカラマツ林が続く三笠通りから、明治時代、政府高官や外国人要人、財界関係者、作家たちの社交場だった国の重要文化財の旧三笠ホテル、白糸ハイランドウエイを経て、浅間牧場や鬼押出しなどの北軽井沢へ。左に折れれば離山から中軽井沢に、右へ折れると旧軽銀座の入り口に通じます。
しかし、長野オリンピック開催を機に1997年に新幹線が開通し、アウトレットやリゾートマンションが建ち並ぶ方面へと人の流れが変わり、旧軽銀座の一時ほどの混雑はなくなりました。
登山口は東部小学校の先
その碑に従って離山の別荘地に入り、なだらかな道を上っていくと前方に車止めがあります。ここが登山口です。
登山者記帳場で入山届を書いたら頂上をめざします。「こんなに低い山でも入山届を出すの」といわれそうですが、離山では数年前からツキノワグマが出没しているので、念のため、提出するようにしましょう。
道すがらヤマホタルブクロらしき可憐な花が微笑み、いかにも高原の軽井沢らしく、旧軽銀座の喧騒もウソのような静けさです。