第10回 立山・雄山(下)
室堂から一ノ越を経て雄山へ
室堂の宿では、翌日の朝食は早めに済ませ、おにぎりや飲料水などを持ってすぐに出発しましょう。夏山とはいえ、天候が崩れ、雷雨に見舞われてしまうと、一気に冬山のように荒天となり、疲労凍死の恐れもあります。遅くとも午後3時には室堂まで戻れるようなスケジュールで臨みましょう。
すっかり整備された石畳の登山道を1時間半ほど上っていくと、右手に一ノ越山荘が見えて稜線に出ます。
正面に、針ノ木岳(2889メートル)から赤沢岳(2678メートル)、爺ヶ岳(2670メートル)、鹿島槍ヶ岳(2889メートル)、白馬岳(2932メートル)と続く後立山連峰、そして、足元にはエメラルドグリーンの湖面をたたえる黒部湖こと、黒部ダムが一望できます。巨大なダムを眺めていると、7年の歳月と延べ約1000万人の人力、そして、171人の尊い命が犠牲者になったという難工事が偲ばれます。
景観に一息ついたら、いよいよ本格的な登山をスタートしましょう。
すっかり整備された石畳の登山道を1時間半ほど上っていくと、右手に一ノ越山荘が見えて稜線に出ます。
正面に、針ノ木岳(2889メートル)から赤沢岳(2678メートル)、爺ヶ岳(2670メートル)、鹿島槍ヶ岳(2889メートル)、白馬岳(2932メートル)と続く後立山連峰、そして、足元にはエメラルドグリーンの湖面をたたえる黒部湖こと、黒部ダムが一望できます。巨大なダムを眺めていると、7年の歳月と延べ約1000万人の人力、そして、171人の尊い命が犠牲者になったという難工事が偲ばれます。
景観に一息ついたら、いよいよ本格的な登山をスタートしましょう。
登山道はゴロゴロした岩ばかりとなり、草木は一本もありません。落石などでけがをしないよう、前を進む人の行動に注意しながら、一歩一歩、ゆっくりとジグザグに高度をかせいでいきましょう。
左手の前方に社務所が見え、右手の鳥居の向こうには、小さな雄山神社の奥宮が見えます。ここが雄山の頂上です。
室堂からざっと3時間の歩行ですが、富士山(3776メートル)をはじめ、薬師岳(2926メートル)、槍ヶ岳(3180メートル)、奥穂高岳(3190メートル)、八ヶ岳(赤岳:2899メートル)、南アルプスの北岳(3193メートル)など、日本の名山が360度の大パノラマで歓迎してくれます。登山の疲れも一気に吹き飛ぶことでしょう。
浅野忠信の主演で映画化された『剱岳 点の記』(新田次郎原作)で一躍クローズアップされた剱(剣)岳も指呼の間にあります。
左手の前方に社務所が見え、右手の鳥居の向こうには、小さな雄山神社の奥宮が見えます。ここが雄山の頂上です。
室堂からざっと3時間の歩行ですが、富士山(3776メートル)をはじめ、薬師岳(2926メートル)、槍ヶ岳(3180メートル)、奥穂高岳(3190メートル)、八ヶ岳(赤岳:2899メートル)、南アルプスの北岳(3193メートル)など、日本の名山が360度の大パノラマで歓迎してくれます。登山の疲れも一気に吹き飛ぶことでしょう。
浅野忠信の主演で映画化された『剱岳 点の記』(新田次郎原作)で一躍クローズアップされた剱(剣)岳も指呼の間にあります。
山頂で昼食をとりながら景色を眺めたり、記念写真を撮ったりしたら、あまり長居をせずに下山しましょう。
帰りは、社務所の奥から左手に進路をとると、立山三山から剱岳に続く縦走路となります。学生時代、山岳部に所属して各地の高山を登った経験がある人には物足りないかもしれませんが、ここは無理をせず、元来た登山道に引き返し、一ノ越を経て室堂へと下山します。
下山は、上りよりも身軽で、道もわかっているせいか、早足になる人も少なくありませんが、浮き石に足をとられて滑ったり、転んだりしてしまいがちです。下りは上り以上に慎重に行動しましょう。
そして、無事に登山を終え、夕食まで時間があったら、立山開山伝説の主人公、佐伯有頼が太古の昔、クマを追い込み、阿弥陀如来にめぐり合ったと伝えられる玉殿(たまどの)の岩屋や、みくりが池、地獄谷をめぐり、広大な室堂平を散策してもおすすめです。散策の途中、絶滅の心配されているライチョウを見かけたとしても、脅かしたりせず、静かに見守ってあげましょう。
また、もう一晩延泊し、翌朝のご来光ツアーに参加するのも一考です。バスターミナルから出発し、立山連峰をくり抜いた大観峰(だいかんぼう)のテラスから、後立山連峰の背後より差し込む神秘的なご来光を仰ぎ見ることができます。
このほかにも、せっかくここまで来たからには、長野県側に抜けてアルペンルートを“制覇”したいという人もいるでしょう。その場合、バスターミナルからバスとロープウェイで立山連峰を横断し、黒部ダムの歩道を歩いてトロリーバスに乗り換え、扇沢から路線バスで大町市に出れば、総延長約90キロの立山黒部アルペンルートを全通することができます。
次回は、神戸のシンボル、再度山をご紹介します。
立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド帰りは、社務所の奥から左手に進路をとると、立山三山から剱岳に続く縦走路となります。学生時代、山岳部に所属して各地の高山を登った経験がある人には物足りないかもしれませんが、ここは無理をせず、元来た登山道に引き返し、一ノ越を経て室堂へと下山します。
下山は、上りよりも身軽で、道もわかっているせいか、早足になる人も少なくありませんが、浮き石に足をとられて滑ったり、転んだりしてしまいがちです。下りは上り以上に慎重に行動しましょう。
そして、無事に登山を終え、夕食まで時間があったら、立山開山伝説の主人公、佐伯有頼が太古の昔、クマを追い込み、阿弥陀如来にめぐり合ったと伝えられる玉殿(たまどの)の岩屋や、みくりが池、地獄谷をめぐり、広大な室堂平を散策してもおすすめです。散策の途中、絶滅の心配されているライチョウを見かけたとしても、脅かしたりせず、静かに見守ってあげましょう。
また、もう一晩延泊し、翌朝のご来光ツアーに参加するのも一考です。バスターミナルから出発し、立山連峰をくり抜いた大観峰(だいかんぼう)のテラスから、後立山連峰の背後より差し込む神秘的なご来光を仰ぎ見ることができます。
このほかにも、せっかくここまで来たからには、長野県側に抜けてアルペンルートを“制覇”したいという人もいるでしょう。その場合、バスターミナルからバスとロープウェイで立山連峰を横断し、黒部ダムの歩道を歩いてトロリーバスに乗り換え、扇沢から路線バスで大町市に出れば、総延長約90キロの立山黒部アルペンルートを全通することができます。
次回は、神戸のシンボル、再度山をご紹介します。
立山町観光協会
長野県大町市観光協会