第41回 50歳を過ぎたら「おかず」から食べる
栄養失調気味なのに、太る
加齢でカラダの各機能が衰えてきている50歳以降は、毎日の食事の食べ方についても、年代とともに変えていく必要があります。
最も気を付けなくてはいけないのは、「あまり食欲がないから、さっぱりとした食事を…」と、残った冷ごはんのお茶漬けだけすませたり、具を入れない素うどんを食べる――といった、炭水化物をメイン(だけ)として摂取して、お腹がいっぱいになってしまうケースです。
この年代は、「脾気」(消化吸収機能に関わるエネルギー)が弱ってきているので、ただでさえ食が細くなり、消化の働きも衰えてきています。
そんな時に、「主食」を先に食べてお腹がいっぱいになってしまっては、タンパク質や食物繊維、ビタミン、ミネラルといった栄養素がとれません。さらに、カラダの代謝が落ちてきているので、熱を産み出す炭水化物をとりすぎると、エネルギーに変わらなかった「余分なモノ」が、カラダに溜まりやすくなります。
その結果、「栄養失調気味なのに、太っている」ということになりがちです。
最も気を付けなくてはいけないのは、「あまり食欲がないから、さっぱりとした食事を…」と、残った冷ごはんのお茶漬けだけすませたり、具を入れない素うどんを食べる――といった、炭水化物をメイン(だけ)として摂取して、お腹がいっぱいになってしまうケースです。
この年代は、「脾気」(消化吸収機能に関わるエネルギー)が弱ってきているので、ただでさえ食が細くなり、消化の働きも衰えてきています。
そんな時に、「主食」を先に食べてお腹がいっぱいになってしまっては、タンパク質や食物繊維、ビタミン、ミネラルといった栄養素がとれません。さらに、カラダの代謝が落ちてきているので、熱を産み出す炭水化物をとりすぎると、エネルギーに変わらなかった「余分なモノ」が、カラダに溜まりやすくなります。
その結果、「栄養失調気味なのに、太っている」ということになりがちです。
「会席のコース料理」を意識する
そこで、中高年にとっての理想的な食事として、「会席のコース料理」をおすすめしたいと思います。
会席のコースにもいろいろありますが、先付にはじまり、お椀、向付(お造り)、焼き物、八寸、炊き合わせ、酢の物とつづき、しめくくりにご飯や麺類が出てきて、最後はフルーツというのが一般的な流れです。
野菜などの食物繊維、お刺身やメインディッシュでタンパク質を食べた後に、炭水化物の締めとなります。いろいろとおかずを食べた後なので、おのずと、ご飯などの量は少なめとなります。
毎日の食卓で、これだけの種類の料理を用意するのは大変だと思うので、たまの外食のときには「会席のコース料理」にトライするとして、日常の食生活においては、食べる順番として、この「会席のコース料理」を参考にしてはどうでしょうか。
会席のコースにもいろいろありますが、先付にはじまり、お椀、向付(お造り)、焼き物、八寸、炊き合わせ、酢の物とつづき、しめくくりにご飯や麺類が出てきて、最後はフルーツというのが一般的な流れです。
野菜などの食物繊維、お刺身やメインディッシュでタンパク質を食べた後に、炭水化物の締めとなります。いろいろとおかずを食べた後なので、おのずと、ご飯などの量は少なめとなります。
毎日の食卓で、これだけの種類の料理を用意するのは大変だと思うので、たまの外食のときには「会席のコース料理」にトライするとして、日常の食生活においては、食べる順番として、この「会席のコース料理」を参考にしてはどうでしょうか。
主菜→副菜→汁→主食
たとえば、ある日の食卓に「鮭の塩焼き」(主菜)、「野菜の煮物」(副菜)、「ご飯」(主食)、「味噌汁」が並んでいた場合、どのような順番で箸をつけるといいでしょうか?
もう読者の方々はわかっていらっしゃると思いますが、まずは主菜と副菜に箸をつけて、合間に汁を飲み、主食はなるべく最後に食べる――という順番を意識してみてください。
なお、ご飯については、健康を気にしている方は、白米よりも玄米を嗜好されていることも多いようですが、玄米自体はやや消化しにくいので、「胃腸が弱っているな」と感じた時には、玄米を柔らかく煮炊きにしたり、おかゆにするといいでしょう。
また、食後のフルーツについては、カラダの潤いを補うのにおすすめですが、カラダを冷やさないように、なるべく常温で食べましょう。
次回は、2月16日(木)更新予定です。
もう読者の方々はわかっていらっしゃると思いますが、まずは主菜と副菜に箸をつけて、合間に汁を飲み、主食はなるべく最後に食べる――という順番を意識してみてください。
なお、ご飯については、健康を気にしている方は、白米よりも玄米を嗜好されていることも多いようですが、玄米自体はやや消化しにくいので、「胃腸が弱っているな」と感じた時には、玄米を柔らかく煮炊きにしたり、おかゆにするといいでしょう。
また、食後のフルーツについては、カラダの潤いを補うのにおすすめですが、カラダを冷やさないように、なるべく常温で食べましょう。
次回は、2月16日(木)更新予定です。
(2012年1月19日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/
【木村先生の書籍が刊行されました】
タイトル:『女50歳からの「変調」を感じたら読む本』(静山社文庫)
定価:¥680(税込)