第40回 “心身不一如”にご注意を
ココロとカラダが一体にならない時もある
年末年始は、何かとイベントが多い時期かと思います。クリスマス会に忘年会、新年会や帰省した際の同窓会。旅行に行かれる方もいらっしゃることでしょう。
イベントは、普段の生活(ケ)にアクセントを加える非日常(ハレ)でもあるので、単調になりがちな毎日に刺激を与え、気分転換にもなる――といった効果が期待できます。
しかし、こうした楽しい時間であっても、中高年の場合は、気をつけなくてはいけないポイントがあります。それを無視して、若い頃と同じように動いていると、イベント後にぐったりと疲れ、だるくてしんどい、といった体調不良を招きかねません。
漢方では、「ココロとカラダは一体である」という「心身一如」という基本的な考え方がありますが、時には「一体にならない時もある」ということを意識すべき年代なのです。
イベントは、普段の生活(ケ)にアクセントを加える非日常(ハレ)でもあるので、単調になりがちな毎日に刺激を与え、気分転換にもなる――といった効果が期待できます。
しかし、こうした楽しい時間であっても、中高年の場合は、気をつけなくてはいけないポイントがあります。それを無視して、若い頃と同じように動いていると、イベント後にぐったりと疲れ、だるくてしんどい、といった体調不良を招きかねません。
漢方では、「ココロとカラダは一体である」という「心身一如」という基本的な考え方がありますが、時には「一体にならない時もある」ということを意識すべき年代なのです。
イベントも「変化」の1つ
加齢に伴う老化によって、カラダは「変化」に対してスムーズに対応することが難しくなっていきます。
イベントといった「非日常」は、言い方を変えると、日常の生活に対する「変化」です。そのため、カラダに降りかかった「変化」を調整のために要する時間は、年齢とともに長くかかるようになっていきます。
例えば、忘年会で、久しぶりにカラオケをしたり、夜遅くまで飲食を続け、床に入る時間がいつもより遅くなってしまった場合などです。大きな声を出すことは副交感神経が刺激され、ストレスの発散になり、また友人との楽しい会話で気分はリフレッシュするのですが、一方でカラダは、「規則正しい生活リズム」が乱れたことを調整するのに、余計なエネルギーと時間を費やす必要がでてきます。
若い頃なら、同じような夜更かしをして調子が悪かったとしても、「一晩、寝て調整すれば大丈夫」だったかもしれませんが、中高年の場合は、そうはいきません。「楽しかったのに、そのあと、なんか疲れが抜けない」といった状態になりがちなのです。
イベントといった「非日常」は、言い方を変えると、日常の生活に対する「変化」です。そのため、カラダに降りかかった「変化」を調整のために要する時間は、年齢とともに長くかかるようになっていきます。
例えば、忘年会で、久しぶりにカラオケをしたり、夜遅くまで飲食を続け、床に入る時間がいつもより遅くなってしまった場合などです。大きな声を出すことは副交感神経が刺激され、ストレスの発散になり、また友人との楽しい会話で気分はリフレッシュするのですが、一方でカラダは、「規則正しい生活リズム」が乱れたことを調整するのに、余計なエネルギーと時間を費やす必要がでてきます。
若い頃なら、同じような夜更かしをして調子が悪かったとしても、「一晩、寝て調整すれば大丈夫」だったかもしれませんが、中高年の場合は、そうはいきません。「楽しかったのに、そのあと、なんか疲れが抜けない」といった状態になりがちなのです。
エネルギー補給を意識せよ
こうした「気分はリフレッシュしたのに、カラダは調子が悪い感じ」という、“心身不一如”の状態のまま、連日、イベントで夜更かしをするといった、さらなる「変化」を続けていると、カラダの不調が長引く恐れもあります。カラダが調整し終わっていないのに、さらにエネルギーが必要となる状態、つまり「カラダがついていかない」となるのです。
中高年になったら、イベントのスケジュールを立てる際には、「カラダが調整するための時間」も考慮に入れるようにしましょう。イベントが終わったら、すぐには次の予定を入れないようにしたり、旅行の場合なら、実際の旅行の日数と同じ日数を、旅行後の休息に充てる――といった工夫が必要です。
こうした「調整時間」を設けないでいると、いつまでもエネルギー不足の状態で、疲れが抜けず、極端な場合は、イベント自体が嫌な思い出となって、「もう人に集まるところにいきたくない」「旅行は勘弁」といった気持ちにふれてしまうこともあります。
せっかくの楽しいイベントのあとは、カラダを上手に休ませてあげてください。
次回は、1月19日(木)更新予定です。
中高年になったら、イベントのスケジュールを立てる際には、「カラダが調整するための時間」も考慮に入れるようにしましょう。イベントが終わったら、すぐには次の予定を入れないようにしたり、旅行の場合なら、実際の旅行の日数と同じ日数を、旅行後の休息に充てる――といった工夫が必要です。
こうした「調整時間」を設けないでいると、いつまでもエネルギー不足の状態で、疲れが抜けず、極端な場合は、イベント自体が嫌な思い出となって、「もう人に集まるところにいきたくない」「旅行は勘弁」といった気持ちにふれてしまうこともあります。
せっかくの楽しいイベントのあとは、カラダを上手に休ませてあげてください。
次回は、1月19日(木)更新予定です。
(2011年12月15日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/
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