第21回 眠りの不調には「気」と「血」対策を
眠るにも体力が要る
加齢とともに、「眠り」に関わる不調が増えてきます。
「昔ほど、長く寝られなくなった」「寝つきが悪い」「寝ている途中で起きてしまう」「熟睡感が得られない」…など。
眠るにも、実は体力が必要です。子供さんが、コンコンと寝続けられるのも、実は体力があるからです。
一方、加齢による老化で体内のエネルギー(漢方でいう「気」)が減ってくると、寝るためのエネルギーも不足しているので、睡眠時に不調を感じることになります。
中国の古典にも「年をとると、「気」「血」、とくに「気」が衰えるため、夜はよく眠れなくなる」といった内容が書かれています。
「気」は、睡眠という休息によってチャージすることできます。「寝る子は育つ」といいますね。しかし50歳代以降は、ただでさえ加齢によって「気」が不足しがちなところに、眠れないことで「気」を蓄えるチャンスさえも失ってしまいます。
意識して、睡眠をとるようにしなくてはなりません。
「昔ほど、長く寝られなくなった」「寝つきが悪い」「寝ている途中で起きてしまう」「熟睡感が得られない」…など。
眠るにも、実は体力が必要です。子供さんが、コンコンと寝続けられるのも、実は体力があるからです。
一方、加齢による老化で体内のエネルギー(漢方でいう「気」)が減ってくると、寝るためのエネルギーも不足しているので、睡眠時に不調を感じることになります。
中国の古典にも「年をとると、「気」「血」、とくに「気」が衰えるため、夜はよく眠れなくなる」といった内容が書かれています。
「気」は、睡眠という休息によってチャージすることできます。「寝る子は育つ」といいますね。しかし50歳代以降は、ただでさえ加齢によって「気」が不足しがちなところに、眠れないことで「気」を蓄えるチャンスさえも失ってしまいます。
意識して、睡眠をとるようにしなくてはなりません。
中年の不眠も要注意
老化にはまだ早い年代であっても、日ごろから睡眠不足であったり、仕事が忙しすぎたり、過度なストレスがかかる環境にいる場合は、「気」を余計にすり減らしているので、年齢よりも早く老化が進んでいるかもしれません。
「寝つきが悪い」ことが多かったり、「布団に入っても頭が冴えている感じ」を覚えたら、自律神経のバランスが崩れている可能性が高いといえます。
寝る1時間前くらいからリラックスした状態を作る工夫をしてみましょう。
パソコン作業や、刺激的なテレビ画面などは控え、室内の照明を落として静かな音楽をかけるなど、ゆったりとした気分で過ごせるように環境を整えます。
日中の生活についても工夫が必要です。「気」を使いすぎない程度にカラダを動かし、夜の休息とのメリハリをつけるようにするといいでしょう。
「寝つきが悪い」ことが多かったり、「布団に入っても頭が冴えている感じ」を覚えたら、自律神経のバランスが崩れている可能性が高いといえます。
寝る1時間前くらいからリラックスした状態を作る工夫をしてみましょう。
パソコン作業や、刺激的なテレビ画面などは控え、室内の照明を落として静かな音楽をかけるなど、ゆったりとした気分で過ごせるように環境を整えます。
日中の生活についても工夫が必要です。「気」を使いすぎない程度にカラダを動かし、夜の休息とのメリハリをつけるようにするといいでしょう。
カラダを温め、食事に気をつける
「眠りが浅い」「熟睡感がない」「食後にすぐに眠くなる」といった不調の場合は、「気」だけでなく、血液(漢方でいう「血」)も不足している可能性があります。
この場合は、カラダが冷えていることも多いのが特徴です。眠気はカラダから熱が逃げているときに起きるものなので、体内に逃げる熱がないと、眠気が起きません。
寝る前に入浴をしたり、時間がない場合は足浴や手を温めるなどカラダの末端を温かくするなど、体内に「逃げるための熱」を準備しておきましょう。
また、胃腸が弱っている場合も多いので、夕食は軽めにし、消化時間を十分にとった後に寝るようにするといいでしょう。
ただ、寝る直前に食事をすると、食べ物の消化のために体内の温度が上がってしまい、熱が体内に滞り、逃げられなくなってしまいます。
そのため寝付けないか、寝ても熟睡できず、「翌朝、疲れが残る」といった感じになりがちです。食事をしてから寝るまでは、少なくとも3時間はあけたいものです。
それでもなかなかうまく睡眠がとれない場合は、何らかの病気の影響かもしれないので、病院に相談をしてみてください。
次回は、7月22日(木)更新予定です。
この場合は、カラダが冷えていることも多いのが特徴です。眠気はカラダから熱が逃げているときに起きるものなので、体内に逃げる熱がないと、眠気が起きません。
寝る前に入浴をしたり、時間がない場合は足浴や手を温めるなどカラダの末端を温かくするなど、体内に「逃げるための熱」を準備しておきましょう。
また、胃腸が弱っている場合も多いので、夕食は軽めにし、消化時間を十分にとった後に寝るようにするといいでしょう。
ただ、寝る直前に食事をすると、食べ物の消化のために体内の温度が上がってしまい、熱が体内に滞り、逃げられなくなってしまいます。
そのため寝付けないか、寝ても熟睡できず、「翌朝、疲れが残る」といった感じになりがちです。食事をしてから寝るまでは、少なくとも3時間はあけたいものです。
それでもなかなかうまく睡眠がとれない場合は、何らかの病気の影響かもしれないので、病院に相談をしてみてください。
次回は、7月22日(木)更新予定です。
(2010年7月8日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/
【木村先生の書籍が刊行されました】
タイトル:『女40歳からの「不調」を感じたら読む本−カラダとココロの漢方医学−』(静山社文庫)
定価:¥680(税込)