第26回 「太りやすい秋」を「よい睡眠」で乗り切る
食欲と肥満が気になる、実りの秋
「実りの秋」となり、スーパーにはいろいろな食材が並んでいます。そして、暑さで食が細くなりがちだった夏と比べ、食べ物をおいしいと感じられる季節でもあります。モリモリと食べて元気をつけたいところですが、一方で、「太る」のも気になるところ。
加齢によって基礎代謝が落ちてきているので、昔と同じ量を食べて、運動量も同じ(低い場合も)だと、確実に脂肪にかわってしまいます。肥満が怖いのは、メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)にみるように、糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病を引き起こす原因となり、放っておくと命にかかわる危険があることです。
秋特有の「食欲」と「太りたくない欲」という二律背反な欲を両立させるにあたって、オススメなのは、「食欲をほかの欲で制する」方法です。
加齢によって基礎代謝が落ちてきているので、昔と同じ量を食べて、運動量も同じ(低い場合も)だと、確実に脂肪にかわってしまいます。肥満が怖いのは、メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)にみるように、糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病を引き起こす原因となり、放っておくと命にかかわる危険があることです。
秋特有の「食欲」と「太りたくない欲」という二律背反な欲を両立させるにあたって、オススメなのは、「食欲をほかの欲で制する」方法です。
睡眠欲を充実させて食欲をコントロール
たとえば、睡眠欲で食欲を制してみてはどうでしょうか。食欲と睡眠欲をコントロールしている中枢は、それぞれ脳の近い場所に位置しています。そこで、旺盛な食欲を無理に抑えずに、睡眠欲を充実させることで、結果的に食欲を調整してみるのです。
睡眠欲を満たすにあたっては、睡眠の時間と質が大事になってきます。必要な睡眠時間は人によって異なり、長ければ長いほどいい、というわけでもありませんが、一般的には「最低でも6時間、できれば7時間半」といわれています。
これを目安に、「十分に休息ができた」という感覚を味わえる長さが、ご自身にとっての適切な長さといえるでしょう。
一方、「これまで7時間で十分だったのに、最近は8時間寝ても、なんだか疲れが取れない」という方は、「眠りの質」が気になります。睡眠サイクルは、一晩に、浅い眠りと深い眠りを一定時間ごとに繰り返しているのですが、その切り替えがうまくいっていないことが原因として挙げられます。
良質の眠りのためには、夕食を軽めにし、寝るまでの3時間前までにはすませるようにしましょう。
睡眠欲を満たすにあたっては、睡眠の時間と質が大事になってきます。必要な睡眠時間は人によって異なり、長ければ長いほどいい、というわけでもありませんが、一般的には「最低でも6時間、できれば7時間半」といわれています。
これを目安に、「十分に休息ができた」という感覚を味わえる長さが、ご自身にとっての適切な長さといえるでしょう。
一方、「これまで7時間で十分だったのに、最近は8時間寝ても、なんだか疲れが取れない」という方は、「眠りの質」が気になります。睡眠サイクルは、一晩に、浅い眠りと深い眠りを一定時間ごとに繰り返しているのですが、その切り替えがうまくいっていないことが原因として挙げられます。
良質の眠りのためには、夕食を軽めにし、寝るまでの3時間前までにはすませるようにしましょう。
秋に不眠になりやすい人もいる
また、中高年の睡眠に関する悩みで多いのは、「よく眠れない」という不眠についてです。健康な人にとって、涼しくなる秋は「よく眠れる季節」であっても、眠れない人にとっては、「夜長の秋」は辛いもの。
不眠の1つの原因として挙げられるのは、自律神経の切り替えがうまくできていないことです。自律神経には、カラダを活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。眠るためには、日中、優位に働いている交感神経から、副交感神経へとスムーズにスイッチしなければならないのですが、この切り替えが何らかの影響でうまくいかないときに、不眠が生じます。
引き金となるのは、ストレスであったり、夜更かしなどの生活のリズムの乱れなど。また、秋は草木も枯れて、なんとなく物悲しく感じる季節なので、気分がふさぎ、床に入ってもあれこれ考えがち。そうした季節的な要因も不眠を引き起こす原因となりうります。
不眠の1つの原因として挙げられるのは、自律神経の切り替えがうまくできていないことです。自律神経には、カラダを活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。眠るためには、日中、優位に働いている交感神経から、副交感神経へとスムーズにスイッチしなければならないのですが、この切り替えが何らかの影響でうまくいかないときに、不眠が生じます。
引き金となるのは、ストレスであったり、夜更かしなどの生活のリズムの乱れなど。また、秋は草木も枯れて、なんとなく物悲しく感じる季節なので、気分がふさぎ、床に入ってもあれこれ考えがち。そうした季節的な要因も不眠を引き起こす原因となりうります。
眠るにもエネルギーが必要
日ごろから、気(エネルギー)の流れがよくなるような食べ物をとるようにしましょう。シソや三つ葉、クレソンなど香りのある食材がオススメです。
また、眠りに入りやすい環境を整えることも大切です。就寝前は、パソコンやテレビなどの強い光を避けましょう。カラダを温めてから床に入るようにすることも心がけてください。眠気はカラダから熱が出て行き、体温が下がっていく過程で生じます。秋になって、カラダが冷えやすくなっているので、放出するだけの熱がカラダに残っていない可能性もあります。
さらに、眠るにもある程度のエネルギーが必要です。体力の衰えを感じている方は、眠るためのエネルギーも日中、残しておくようにしてください。疲れ過ぎは、不眠の原因となるので、要注意です。
次回は、11月18日(木)更新予定です。
また、眠りに入りやすい環境を整えることも大切です。就寝前は、パソコンやテレビなどの強い光を避けましょう。カラダを温めてから床に入るようにすることも心がけてください。眠気はカラダから熱が出て行き、体温が下がっていく過程で生じます。秋になって、カラダが冷えやすくなっているので、放出するだけの熱がカラダに残っていない可能性もあります。
さらに、眠るにもある程度のエネルギーが必要です。体力の衰えを感じている方は、眠るためのエネルギーも日中、残しておくようにしてください。疲れ過ぎは、不眠の原因となるので、要注意です。
次回は、11月18日(木)更新予定です。
(2010年10月21日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/
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