第30回 運動も中庸の精神で
運動にもエネルギーが必要
寒いときは、なかなか活発に動きにくいものです。すると、「ちょっと太ったかな」「運動不足だ」「健康のために運動しなきゃ」――と、カラダを動かすことに気持ちが向いていく方も多いことでしょう。
しかし、中高年になったら、若い人がやるような、スポーツクラブで激しく動いて、がっちり汗をかく――といった運動は、命とりになりかねないので、要注意です。
運動にも年代にあったやり方を取り入れる必要があります。ポイントは、「自分にとってのほどよい運動量かどうか」という見極めです。
運動についても、「中庸」の精神が必要、というわけです。
カラダを動かすとエネルギーが消費されます。つまり、運動をするにもエネルギー(気)が必要だということです。
しかし残念ながら、加齢によってもともとみなさんが持っているエネルギーは減っていきますから、その過程で運動を行うにあたっては、「エネルギーを余計に減らさないための工夫を心がける」ことが大切になります。
健康のための運動が、かえってエネルギーをすり減らして老化を早めてしまう、という逆効果にならないような、運動との付き合い方を紹介しましょう。
しかし、中高年になったら、若い人がやるような、スポーツクラブで激しく動いて、がっちり汗をかく――といった運動は、命とりになりかねないので、要注意です。
運動にも年代にあったやり方を取り入れる必要があります。ポイントは、「自分にとってのほどよい運動量かどうか」という見極めです。
運動についても、「中庸」の精神が必要、というわけです。
カラダを動かすとエネルギーが消費されます。つまり、運動をするにもエネルギー(気)が必要だということです。
しかし残念ながら、加齢によってもともとみなさんが持っているエネルギーは減っていきますから、その過程で運動を行うにあたっては、「エネルギーを余計に減らさないための工夫を心がける」ことが大切になります。
健康のための運動が、かえってエネルギーをすり減らして老化を早めてしまう、という逆効果にならないような、運動との付き合い方を紹介しましょう。
運動負荷や心拍数に注意
どの運動をするにしても、(1)激しすぎず、(2)汗をかきながら、(3)続けられる程度に――が目安になります。
あまり運動習慣がなく年齢を重ねた方の場合は、テニスやランニングなどの激しいスポーツを突然始めるのではなく、まずは簡単な運動、たとえばウォーキングや水中ウォーキングなど、から始めてみるといいでしょう。
犬を飼っている方なら、朝晩の犬の散歩も十分な運動になります。
ご自分にとってカラダへの負荷が小さい運動から始めて、カラダが徐々に慣れてきたら、より大きな負荷のある運動へと種類を変えていくと、カラダにもいいですし、飽きずに運動を続けられるコツにもなるでしょう。
あまり運動習慣がなく年齢を重ねた方の場合は、テニスやランニングなどの激しいスポーツを突然始めるのではなく、まずは簡単な運動、たとえばウォーキングや水中ウォーキングなど、から始めてみるといいでしょう。
犬を飼っている方なら、朝晩の犬の散歩も十分な運動になります。
ご自分にとってカラダへの負荷が小さい運動から始めて、カラダが徐々に慣れてきたら、より大きな負荷のある運動へと種類を変えていくと、カラダにもいいですし、飽きずに運動を続けられるコツにもなるでしょう。
年代によって適切な心拍数があるので、ご自分に適した心拍数を目標にするといいでしょう。個人差もあるので、スポーツショップやスポーツクラブなどで専門家に相談したり、自分にとっての適切な心拍数を測るセンサーがついた腕時計などを利用して、心臓に過度な負担がかからないように気を付けることをおすすめします。
ラジオ体操も継続すれば力
このように、適度な運動は、血流の流れがよくなるので、冷えの解消や、汗をかくことで体内の老廃物を排出できるといった効果があります。漢方でいう「瀉法(しゃほう)」(余分なものを取り除く方法)の1つと考えることができます。
また、「気」(生命エネルギー)の巡りもよくなるので、やる気が出てきたり、イライラしなくなったり、気分がリフレッシュできることにもつながります。
中国の古典に「人も身体を動かさないと気は流れず、気が流れないと邪気がうっ滞する」と書かれています。「休養・食事・睡眠」によって「気」を補ったとしても、それをうまく体内で巡らすことができないと、不調を覚えます。
「休日に、普段より長く寝たのに、カラダがなんかだるい」といった状態です。
疲れすぎているときには、十分に「気」を補い、補ったあとには、「気」を巡らせるための運動をする。その運動は、家の中でできるストレッチやラジオ体操でも十分です。
主婦の患者さんで、ラジオ体操を日課として始めたところ、「家事で使っていなかった筋肉を動かすことができた感じで、気持ちがいい」と言っていました。
次回は、3月17日(木)更新予定です。
また、「気」(生命エネルギー)の巡りもよくなるので、やる気が出てきたり、イライラしなくなったり、気分がリフレッシュできることにもつながります。
中国の古典に「人も身体を動かさないと気は流れず、気が流れないと邪気がうっ滞する」と書かれています。「休養・食事・睡眠」によって「気」を補ったとしても、それをうまく体内で巡らすことができないと、不調を覚えます。
「休日に、普段より長く寝たのに、カラダがなんかだるい」といった状態です。
疲れすぎているときには、十分に「気」を補い、補ったあとには、「気」を巡らせるための運動をする。その運動は、家の中でできるストレッチやラジオ体操でも十分です。
主婦の患者さんで、ラジオ体操を日課として始めたところ、「家事で使っていなかった筋肉を動かすことができた感じで、気持ちがいい」と言っていました。
次回は、3月17日(木)更新予定です。
(2011年2月17日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/
【木村先生の書籍が刊行されました】
タイトル:『女35歳からの「キレイ」と「元気」の漢方医学』(三笠書房)
定価:¥630(税込)