第11回 食べる・飲む分量をコントロールする
胃腸が弱るとエネルギーが不足する
「脂っこい料理を食べたわけではないのに、胃がもたれる」
「いつもと同じ量のお酒を飲んだのに、二日酔いになった」
−こういった経験がある方は、胃腸が弱っていることが考えられます。
もともと食べ過ぎたり、飲み過ぎたりして、胃腸に負担がかかると、漢方でいう「脾」が傷つきます。「脾」は胃腸のことを意味し、日々のエネルギー(気)を作り出しているので、脾の機能が衰えるとエネルギーを作り出せず、エネルギー不足のカラダとなってしまいます。
特に冬場は、カラダは寒さから身を守るために、カラダ全体のエネルギー量が夏場の10%程度増えると言われ、ただでさえエネルギーを使う季節です。
宴会などで普段よりも食べる量や飲む量が増え、その消化や吸収のためにもエネルギーを費やすことになれば、カラダのエネルギーはどんどん不足していきます。一方で、胃腸を酷使したことで脾の機能が衰え、エネルギー補給ができなくなれば、カラダのエネルギーは枯渇していき、カラダがガス欠状態になってしまうのです。
その状態が、胃もたれや胃痛、食欲不振といった症状となって出てきます。
さらに、胃腸が弱っているところに飲み過ぎた場合は、胃腸が水分をうまく排出できず、余分な水分がたまってしまい、頭痛や気持ちが悪くなります。こうした状態を漢方では「水毒」といいます。
「いつもと同じ量のお酒を飲んだのに、二日酔いになった」
−こういった経験がある方は、胃腸が弱っていることが考えられます。
もともと食べ過ぎたり、飲み過ぎたりして、胃腸に負担がかかると、漢方でいう「脾」が傷つきます。「脾」は胃腸のことを意味し、日々のエネルギー(気)を作り出しているので、脾の機能が衰えるとエネルギーを作り出せず、エネルギー不足のカラダとなってしまいます。
特に冬場は、カラダは寒さから身を守るために、カラダ全体のエネルギー量が夏場の10%程度増えると言われ、ただでさえエネルギーを使う季節です。
宴会などで普段よりも食べる量や飲む量が増え、その消化や吸収のためにもエネルギーを費やすことになれば、カラダのエネルギーはどんどん不足していきます。一方で、胃腸を酷使したことで脾の機能が衰え、エネルギー補給ができなくなれば、カラダのエネルギーは枯渇していき、カラダがガス欠状態になってしまうのです。
その状態が、胃もたれや胃痛、食欲不振といった症状となって出てきます。
さらに、胃腸が弱っているところに飲み過ぎた場合は、胃腸が水分をうまく排出できず、余分な水分がたまってしまい、頭痛や気持ちが悪くなります。こうした状態を漢方では「水毒」といいます。
不調な時は胃腸を休める
その上、加齢とともに、胃腸の機能が若いころよりも弱ってきます。ですから、50代以降になると、冒頭のように、若い頃なら脂っこい料理を食べた時くらいにしか生じなかった胃もたれや、深酒をしたわけでもないのに頭痛や気持ち悪さに悩まされる、といった状態になりやすいのです。
そこで、「元気をつけよう!」と、お腹いっぱい食べたり、揚げ物などの油を多く使ったようなカロリーの高い食事をとると、かえって体調を崩す原因となるので、要注意です。
ガス欠状態のカラダに対して、過食や油分はさらに胃腸に負担をかけ、エネルギーの不足を助長することになり、元気をつけるどころか逆効果です。
さらに、エネルギー不足は、免疫力の低下につながりますので、風邪を引きやすくなります。胃腸が弱っている時にすべきことは、胃腸を休めることです。
そこで、「元気をつけよう!」と、お腹いっぱい食べたり、揚げ物などの油を多く使ったようなカロリーの高い食事をとると、かえって体調を崩す原因となるので、要注意です。
ガス欠状態のカラダに対して、過食や油分はさらに胃腸に負担をかけ、エネルギーの不足を助長することになり、元気をつけるどころか逆効果です。
さらに、エネルギー不足は、免疫力の低下につながりますので、風邪を引きやすくなります。胃腸が弱っている時にすべきことは、胃腸を休めることです。
眼で食べず、胃腸の声を聞く
50代以降の「食べ方・飲み方」のおすすめ方法としては:
(2)いわゆる「腹八分目」。ある医師が、満腹に食べさせたネズミと、七分目にしか食べさせないネズミとの比較実験を行ったところ、七分目のネズミは、満腹のほうよりも長生きしたとの結果があります。
(3)寝る前の3時間前には、飲食をすませる。寝る前に胃腸に食べ物が残っていると、寝ている間も胃腸が消化のために動かなくてはならず、安眠の妨げになります。
(4)宴会などの「つき合い飲食」の回数をコントロールする。宴会では、普段の食事の量よりもどうしても多めになりがちです。宴会で胃腸に負担がかかったら、カラダが回復する時期を考慮して次の宴会に臨めるようにしましょう。
自分の眼でみた際には、「このくらいの量なら、簡単に食べられる/飲める」と思った分量でも、後で胃もたれなどの不調を感じることが多い年代です。「自分の胃腸にはちょうどいい分量」を見極めながら、外食の際には1人前を少しずつ残して食べるのも一案です。
次回は、2月25日(木)更新予定です。
(2010年2月12日)
- 木村容子先生のお勤め先
-
東京女子医科大学 東洋医学研究所
〒114-0014
東京都北区田端1-21-8 NSKビル3階
TEL:03(6864)0821(代表) TEL:03(6864)0825(予約)
http://www.twmu.ac.jp/IOM/