ユニットケアのリーダー研修修了生のほとんどは、同じような悩みをもち、自施設に帰っていきます。私は、時間が解決してくれると思っています。何といっても、ユニットケアが始まってからまだ６、７年です。その間のユニットケア研修修了施設は3300施設になり、修了生は13000人を超えています。この勢いはすごく、まだ浸透していない方々も、そのうち「関心がない」なんていえなくなってくるでしょう。
　しかし、現在はそんなこと言っていられないのですから、勉強会に向けた対策をいくつか提案します。
　この戦法は、孔子の言葉です。「聞いても忘れるが、見ると覚えている。行動すると意味を理解できる」。このとおりに勉強会を進めてみましょう。
１．ユニット型施設運営のDVDがありますので、それを見てもらいましょう。
　具体的な姿を見ることにより、現実にそのような施設があることを理解してもらいましょう。そして、「自分だったらどんな施設に入居したい」と、自分に置き換えた施設のあり方を考えてもらいましょう。
２．グループワークで「どんな施設がいいか」話し合いをしてもらいましょう。
　これは「行動する」ことの例です。自分で何がよいのかを話すので、わかっていないといえません。また、他の意見が聞けますから、自分の中で「そうなんだ」と納得できます。
３．24時間シートの具体例を示しましょう。
　研修修了者が中心になり、24時間シートの具体例を作り、皆に説明しましょう。「自分が入りたい施設」を目指すためにこの方法を活用することを説明し、皆に納得してもらいましょう。
　研修をうまく進めるためには、受講生の分析・それに向けたやり方の準備が必要で、用意周到に準備すればするほど、その効果は大きいものです。そのためにはまず、自分がわかっていることです。自分に「これはすごい」と思う気持ちがなければ、相手には伝わりません。
（回答者：秋葉都子）