食事をしてくれない利用者への対応は?
特養の利用者で、食事をあまり召し上がらない方がいらっしゃいます。どんなにすすめても、一日の食事量が一食の半分にも満たさないときがあります。食事の形態や、好みの食事を出したりなどの工夫はしてきましたが、まったく食べてくれません。どうにか、口から食事していただきたいのですが……。
まずは「情報」をとり、対応を協議しましょう
嗜好・食形態面の工夫はすでにされたとのことですが、まずは、その利用者の情報をとりましょう。情報とは、身体的情報、生活習慣(生活歴)、そして本人・家族の意思確認などです。
身体的状況の把握としては、疾病(認知症も含む)や便秘・悪心(吐き気)など消化器症状の有無、口腔内状況、食事の姿勢・食環境(食べたい雰囲気)などが挙げられます。
今までの生活歴の把握としては、食事量、食生活、味付けの好みなど、家族に確認することが必要です。また、家族はこのような状況に対してどのように判断しているかを聞きながら、今後の対応について、本人・家族の意向をまず優先させたほうがよいでしょう。
その上で、把握した状況に合わせて対応策を考えます。
まずは再度嚥下機能評価をして食形態を検討し、体重減少の有無を確認することです。体重の減少については、いつ頃から食べられなくなっているか不明ですが、長期化しているようであれば、低栄養に伴う意欲低下も影響することがあり、認知症が確認されるなら無理強いされることにより拒否傾向を示すこともあります。
ですから、食事をすることを利用者が苦痛に思わぬよう、好みのものを少量から始めるとともに、栄養評価を行い、栄養補助食品などをうまく取り入れていくのもよいでしょう。
『家の味』というものは格別なもので、家族でなければ作れないものもあります。可能であれば『家の味』を持ち込んでいただき、一緒に食べていただくのもよいのではないでしょうか。
(回答者:駒込聡子)
身体的状況の把握としては、疾病(認知症も含む)や便秘・悪心(吐き気)など消化器症状の有無、口腔内状況、食事の姿勢・食環境(食べたい雰囲気)などが挙げられます。
今までの生活歴の把握としては、食事量、食生活、味付けの好みなど、家族に確認することが必要です。また、家族はこのような状況に対してどのように判断しているかを聞きながら、今後の対応について、本人・家族の意向をまず優先させたほうがよいでしょう。
その上で、把握した状況に合わせて対応策を考えます。
まずは再度嚥下機能評価をして食形態を検討し、体重減少の有無を確認することです。体重の減少については、いつ頃から食べられなくなっているか不明ですが、長期化しているようであれば、低栄養に伴う意欲低下も影響することがあり、認知症が確認されるなら無理強いされることにより拒否傾向を示すこともあります。
ですから、食事をすることを利用者が苦痛に思わぬよう、好みのものを少量から始めるとともに、栄養評価を行い、栄養補助食品などをうまく取り入れていくのもよいでしょう。
『家の味』というものは格別なもので、家族でなければ作れないものもあります。可能であれば『家の味』を持ち込んでいただき、一緒に食べていただくのもよいのではないでしょうか。
(回答者:駒込聡子)