医療知識はどこまであれば?
ヘルパーからケアマネジャーになりました。医療依存度の高い利用者のケースが苦手です。医療知識がないため、作ったケアプランにも自信がもてず、どうしても訪問看護師などに頼ってしまいます。ケアマネジャーは医療知識をどこまで身につけていればいいのでしょうか?
医療職とコミュニケーションがとれる程度はもっていたい
ケアマネジャーの基本テキストを見ると、かなり細かい医療知識が載っていますよね。ということは、知識としてはあのテキストに載っているくらいは最終的には知っておいたほうがよいということです。しかし、ケアマネジャーは「元職」がさまざまです。医療職もいれば福祉職もいますよね。それらのケアマネジャーが標準的に医療知識を持つことはかなり困難でしょう。知識としては持ったとしても、それを支援経過の中で活用するには、やはり臨床体験が豊富でなければ「受け売り」にしか伝わりませんよね。だから、福祉職のケアマネジャーが医療職並みに医療知識を持つことはしなくてもよいと思いますよ。
例えば、サービス担当者会議などで、医師や看護師が疾患の説明をしたときに、何を言っているのか分からないようではケアマネジャーとしては心もとないですよね。でも、ケアマネジャー自らが疾患の説明を医師のようにできなくてもよいのです。医療職の話が理解できて、それを利用者さんや家族に分かりやすく説明できることが重要です。そのためにはある程度の医療知識は不可欠になりますよね。
むしろ気をつけなければならないことは、医療知識が豊富になるとケアマネジャーが疾患や治療の説明を、医師の診断を飛び越えてしてしまうことです。一所懸命支援すると、利用者や家族はケアマネジャーに頼ってきます。そこで期待に応えようとして、ついつい疾患の「診断もどき」をしてしまったり、「今後の治療方針」のようなことを説明してしまったりすることが危険です。
どうぞ不安ならばご質問にあるように医療職に頼ってください。それを繰り返していくうちに、ケアマネジャーとして持つべき程度の医療知識は備わってくると思います。むしろ、そのために多職種の連携が求められているのです。ケアマネジャーは万能ではありません。大切なことは、この利用者にはどのような専門職の支援が必要なのかを、ある程度の知識に基づいて的確に判断できることです。そして、それ以降の対応はその専門職に任せればよいのです。
あせらずに頑張ってくださいね。
(回答者:能本守康)
例えば、サービス担当者会議などで、医師や看護師が疾患の説明をしたときに、何を言っているのか分からないようではケアマネジャーとしては心もとないですよね。でも、ケアマネジャー自らが疾患の説明を医師のようにできなくてもよいのです。医療職の話が理解できて、それを利用者さんや家族に分かりやすく説明できることが重要です。そのためにはある程度の医療知識は不可欠になりますよね。
むしろ気をつけなければならないことは、医療知識が豊富になるとケアマネジャーが疾患や治療の説明を、医師の診断を飛び越えてしてしまうことです。一所懸命支援すると、利用者や家族はケアマネジャーに頼ってきます。そこで期待に応えようとして、ついつい疾患の「診断もどき」をしてしまったり、「今後の治療方針」のようなことを説明してしまったりすることが危険です。
どうぞ不安ならばご質問にあるように医療職に頼ってください。それを繰り返していくうちに、ケアマネジャーとして持つべき程度の医療知識は備わってくると思います。むしろ、そのために多職種の連携が求められているのです。ケアマネジャーは万能ではありません。大切なことは、この利用者にはどのような専門職の支援が必要なのかを、ある程度の知識に基づいて的確に判断できることです。そして、それ以降の対応はその専門職に任せればよいのです。
あせらずに頑張ってくださいね。
(回答者:能本守康)