第57回 季節に応じた登山用具選び(上)
春は、冬山と夏山の両方に対応した服装を
これまで山歩きについていろいろお話をしてきましたが、みなさんから「登山用品の選び方について、もっと詳しく教えてほしい」というご要望をたくさんいただきました。これまでにも、第3回「山歩きと服装」、第4回「山のグッズ」、第5回「山の食料」でお話しましたので、今回は季節に応じた選び方を補足しましょう。
まず、春の山といえば、だれもが花見心地になりがちですが、標高1000メートル以上の山や北国の山では、雪解け水や降霜のため、登山道がぬかるんでいたり、凍結したりしているところもあります。そこで、スニーカーや運動靴、トレッキングシューズではなく、しっかりとした登山靴を履いていきましょう。ステッキもあった方がよいでしょう。忘れたり、持っていない人は登山道に落ちている小枝で代用できます。
さて、ひとたび天候が急変すれば,低い山でも春の嵐(メイストーム)や淡雪、みぞれに見舞われ、冬山に逆戻りしたような天候にならないとも限りません。このため、セーターやヤッケ(防風用のカッパ)、ポンチョ(折りたたみのビニール製雨合羽)、オーバーズボン(防寒用の長ズボン)、保温の効果がある綿製の着替え、手袋を持参しましょう。
反対に、晴天に恵まれれば真夏を思わせるような陽気となるため、サングラスや日焼け止めクリームなどが必須となります。
まず、春の山といえば、だれもが花見心地になりがちですが、標高1000メートル以上の山や北国の山では、雪解け水や降霜のため、登山道がぬかるんでいたり、凍結したりしているところもあります。そこで、スニーカーや運動靴、トレッキングシューズではなく、しっかりとした登山靴を履いていきましょう。ステッキもあった方がよいでしょう。忘れたり、持っていない人は登山道に落ちている小枝で代用できます。
さて、ひとたび天候が急変すれば,低い山でも春の嵐(メイストーム)や淡雪、みぞれに見舞われ、冬山に逆戻りしたような天候にならないとも限りません。このため、セーターやヤッケ(防風用のカッパ)、ポンチョ(折りたたみのビニール製雨合羽)、オーバーズボン(防寒用の長ズボン)、保温の効果がある綿製の着替え、手袋を持参しましょう。
反対に、晴天に恵まれれば真夏を思わせるような陽気となるため、サングラスや日焼け止めクリームなどが必須となります。
夏は、脱水や日射病、食中毒、虫刺されなどに注意
夏は天気も比較的安定するため、毎年、3700〜3000メートル級の富士山や日本アルプスなどにチャレンジする人が増えます。コースによっては歩行時間が5〜10時間以上にも及ぶため、脱水症状や日射病にならないよう、水分や食料を十二分に用意しましょう。とくに食料はできるだけ軽量で、ワンタッチで飲食できるインスタントのものがベターです。
行程が長くなれば山小屋を利用することになりますが、山小屋の食事は最近、よくなってきてはいるものの、下界と同じというわけにはいきません。そこで、温めるだけで味わえるようにした肉や魚介類など、栄養価のある食事を持参しましょう。
ただ、下界でつくった食事は真夏の暑さで腐敗しがちなため、その形状を十分観察し、食中毒にならないよう、不安があれば食べるのをあきらめましょう。虫刺され用の医薬品や包帯、ガーゼなども加えれば完璧でしょう。サングラスや日焼け止めクリームも小まめに使いましょう。
行程が長くなれば山小屋を利用することになりますが、山小屋の食事は最近、よくなってきてはいるものの、下界と同じというわけにはいきません。そこで、温めるだけで味わえるようにした肉や魚介類など、栄養価のある食事を持参しましょう。
ただ、下界でつくった食事は真夏の暑さで腐敗しがちなため、その形状を十分観察し、食中毒にならないよう、不安があれば食べるのをあきらめましょう。虫刺され用の医薬品や包帯、ガーゼなども加えれば完璧でしょう。サングラスや日焼け止めクリームも小まめに使いましょう。