第46回 山と滝(下)
世界の滝と日本の滝
世界の主な滝をご紹介すると、だれもが真っ先にあげるのはナイアガラの滝でしょう。
カナダとアメリカの国境にある世界五大湖の一つ、エリー湖やオンタリオ湖が注ぐナイアガラ川に位置します。カナダ滝は落差が53メートル、幅が670メートル、アメリカ滝は落差が21〜34メートル、幅が260メートルといいますから、スケール的にはたいしたことはありませんが、水量が豊富で、北米では最大の規模といわれています。
続いては、ビクトリアの滝で、ジンバブエ共和国とザンビア共和国の国境に流れるザンベジ川の中にあります。落差が90メートル、幅は何と1700メートルもあります。こちらは「世界自然遺産」に登録されています。
そして、もう一つはブラジルとアルゼンチンにまたがるイグアスの滝で、最大の落差は80メートル、幅は4000メートルを誇っています。このうち、アルゼンチン側が「世界自然遺産」に登録されています。以上の三つが「世界三大瀑布」といわれています。
一方、日本の滝では、まず「日本三大名瀑」といわれる滝があります。和歌山県の那智の滝(落差133メートル、幅13メートル)と栃木県の華厳(けごん)の滝(落差97メートル、幅7メートル)があげられていますが、問題は三つ目の滝です。これには諸説あるようです。あえていえば茨城県の袋田の滝(落差90メートル、幅73メートル)が最も有力なようですが、個人的にはそのダイナミックさから富山県の称名(しょうみょう)滝(落差350メートル、幅10〜15メートル)にしたいところです。
このほか、「日本の滝百選」というものもあるようです。これは、緑の文明学会など関係団体が1990(平成2)年、環境庁(現在の環境省)と林野庁の後援で日本の代表的な滝を100選んだ際、決まったもので、「日本百名滝」、あるいは「日本百名瀑」ともいわれているようですが、それにしても、狭い国土に百もの名滝がある国は世界広しといっても、わが国だけかもしれません。
カナダとアメリカの国境にある世界五大湖の一つ、エリー湖やオンタリオ湖が注ぐナイアガラ川に位置します。カナダ滝は落差が53メートル、幅が670メートル、アメリカ滝は落差が21〜34メートル、幅が260メートルといいますから、スケール的にはたいしたことはありませんが、水量が豊富で、北米では最大の規模といわれています。
続いては、ビクトリアの滝で、ジンバブエ共和国とザンビア共和国の国境に流れるザンベジ川の中にあります。落差が90メートル、幅は何と1700メートルもあります。こちらは「世界自然遺産」に登録されています。
そして、もう一つはブラジルとアルゼンチンにまたがるイグアスの滝で、最大の落差は80メートル、幅は4000メートルを誇っています。このうち、アルゼンチン側が「世界自然遺産」に登録されています。以上の三つが「世界三大瀑布」といわれています。
一方、日本の滝では、まず「日本三大名瀑」といわれる滝があります。和歌山県の那智の滝(落差133メートル、幅13メートル)と栃木県の華厳(けごん)の滝(落差97メートル、幅7メートル)があげられていますが、問題は三つ目の滝です。これには諸説あるようです。あえていえば茨城県の袋田の滝(落差90メートル、幅73メートル)が最も有力なようですが、個人的にはそのダイナミックさから富山県の称名(しょうみょう)滝(落差350メートル、幅10〜15メートル)にしたいところです。
このほか、「日本の滝百選」というものもあるようです。これは、緑の文明学会など関係団体が1990(平成2)年、環境庁(現在の環境省)と林野庁の後援で日本の代表的な滝を100選んだ際、決まったもので、「日本百名滝」、あるいは「日本百名瀑」ともいわれているようですが、それにしても、狭い国土に百もの名滝がある国は世界広しといっても、わが国だけかもしれません。
ぜひ訪ねてほしい称名滝
最後に、みなさんにぜひ訪ねてほしい滝を三つご紹介しましょう。
まずは一つ目は、福島、新潟県境の三条の滝(落差100メートル、幅30メートル)です。鳩待峠から尾瀬ヶ原に出て三平峠に抜ける途中にあり、夏の深い森からの木漏れ日のなか、展望台から眺めた景観は圧巻です。
二つ目は、山梨県・西沢渓谷の数ある滝のなかでも、七ツ釜五段の滝(落差20メートル、幅不明)はその名のとおり、森閑としたなか、何段もの釜を持っています。
最後の三つ目は、三重県の大杉谷の七ツ釜滝(落差120メートル、幅不明)です。原生林の中をドドッと流れ落ちる様は一見の価値ありです。
なお、みなさんにぜひ訪ねてほしいのは、やはり称名滝です。立山黒部アルペンルートの高原バスの車窓からも展望できるため、山歩きをしなくても楽しめるのがミソです。
次回は、この滝と関連させ、「山と渓谷」についてお伝えします。
まずは一つ目は、福島、新潟県境の三条の滝(落差100メートル、幅30メートル)です。鳩待峠から尾瀬ヶ原に出て三平峠に抜ける途中にあり、夏の深い森からの木漏れ日のなか、展望台から眺めた景観は圧巻です。
二つ目は、山梨県・西沢渓谷の数ある滝のなかでも、七ツ釜五段の滝(落差20メートル、幅不明)はその名のとおり、森閑としたなか、何段もの釜を持っています。
最後の三つ目は、三重県の大杉谷の七ツ釜滝(落差120メートル、幅不明)です。原生林の中をドドッと流れ落ちる様は一見の価値ありです。
なお、みなさんにぜひ訪ねてほしいのは、やはり称名滝です。立山黒部アルペンルートの高原バスの車窓からも展望できるため、山歩きをしなくても楽しめるのがミソです。
次回は、この滝と関連させ、「山と渓谷」についてお伝えします。