第48回 山と渓谷(下)
初心者におすすめのコース
そこで、初心者におすすめのコースをご紹介しましょう。
まずは(上)で掲載した、埼玉県の長瀞(ながとろ)です。最寄りの駅は秩父鉄道の長瀞駅で、駅前から商店が並ぶ岩畳通りを抜けると、5分ほどで渓谷というほど至便です。
冬場も雪はめったに降らないため、四季折々の渓谷めぐりが楽しめますが、とくに紅葉のシーズンはマイカー族に人気があります。名物の川下りを楽しみこともできます。
次は、静岡県の寸又(すまた)峡です。こちらは大井川鉄道の千頭(せんず)駅で下車し、寸又峡温泉から「夢の吊り橋」まで徒歩約20分です。
ただし、「夢の吊り橋」は長さ90メートル、川面までの高さは8メートルあるため、揺れが大きいので、一人ずつ慎重に渡って下さい。革靴やハイヒールの人や幼児は渡らない方がいいでしょう。
なお、海外では、アメリカのグランドキャ二オン、フランスのロワール渓谷、オーストリアのヴァッハウ渓谷、オーストラリアのバロン渓谷、ノルウェーのフィヨルド、ハワイのワイメア渓谷などが知られています。いずれも海外旅行パッケージの商品に組み込まれているのがほとんどですので、ご希望に応じて参加されてはいかがでしょうか。
まずは(上)で掲載した、埼玉県の長瀞(ながとろ)です。最寄りの駅は秩父鉄道の長瀞駅で、駅前から商店が並ぶ岩畳通りを抜けると、5分ほどで渓谷というほど至便です。
冬場も雪はめったに降らないため、四季折々の渓谷めぐりが楽しめますが、とくに紅葉のシーズンはマイカー族に人気があります。名物の川下りを楽しみこともできます。
次は、静岡県の寸又(すまた)峡です。こちらは大井川鉄道の千頭(せんず)駅で下車し、寸又峡温泉から「夢の吊り橋」まで徒歩約20分です。
ただし、「夢の吊り橋」は長さ90メートル、川面までの高さは8メートルあるため、揺れが大きいので、一人ずつ慎重に渡って下さい。革靴やハイヒールの人や幼児は渡らない方がいいでしょう。
なお、海外では、アメリカのグランドキャ二オン、フランスのロワール渓谷、オーストリアのヴァッハウ渓谷、オーストラリアのバロン渓谷、ノルウェーのフィヨルド、ハワイのワイメア渓谷などが知られています。いずれも海外旅行パッケージの商品に組み込まれているのがほとんどですので、ご希望に応じて参加されてはいかがでしょうか。
健脚向きのコース
その1.黒部峡谷
最後に、健脚向きのコースをご紹介しましょう。
一つは、富山県の黒部峡谷です。
“日本の屋根”といわれる日本アルプスは、標高3000メートルの北アルプス・後立山連峰と立山連峰の山間に造った黒部ダムの工事に関連し、下流の後立山連峰の断崖をくり抜いて設けられたもので、片道約13時間歩きます。このため、途中、阿曽原などの山小屋に1泊しなければなりません。
黒部峡谷鉄道の欅平(けやきだいら)駅から歩き始め、終点のトロリーバスの黒四ダムバス停まで、頭上に数百メートルの断崖、足元には岩をかむ激流を見る岩の道の「黒部下(しも)の廊下」を歩きます。そこは、ダム工事の資材の搬入のための軌道の跡で、人一人がようやく歩くことができるような難所です。
このため、岩登りや沢登りなど、高度な技術を持った人しか歩くことができないので、大変難度の高いコースです。たとえ学生時代、山岳部で鍛えた猛者(?)でも、それなりの体力や知識、装備で臨むことが求められます。
一つは、富山県の黒部峡谷です。
“日本の屋根”といわれる日本アルプスは、標高3000メートルの北アルプス・後立山連峰と立山連峰の山間に造った黒部ダムの工事に関連し、下流の後立山連峰の断崖をくり抜いて設けられたもので、片道約13時間歩きます。このため、途中、阿曽原などの山小屋に1泊しなければなりません。
黒部峡谷鉄道の欅平(けやきだいら)駅から歩き始め、終点のトロリーバスの黒四ダムバス停まで、頭上に数百メートルの断崖、足元には岩をかむ激流を見る岩の道の「黒部下(しも)の廊下」を歩きます。そこは、ダム工事の資材の搬入のための軌道の跡で、人一人がようやく歩くことができるような難所です。
このため、岩登りや沢登りなど、高度な技術を持った人しか歩くことができないので、大変難度の高いコースです。たとえ学生時代、山岳部で鍛えた猛者(?)でも、それなりの体力や知識、装備で臨むことが求められます。
その2.“西の黒部”大谷杉
もう一つは、“西の黒部”の異名を持つ三重県の大杉谷です。
古来、伊勢神宮の用材を伐(き)り出している峡谷で、“近畿の屋根”といわれる奈良、三重県境の台高(だいこう)山脈にある、奈良県の大台ヶ原の主峰・日出ヶ岳(1695メートル)から堂倉滝、与八郎滝、隠れ滝、光滝、七ツ釜滝、ニコニコ滝、千寿の滝などを見たりしながら、これらの滝に架かる橋を渡ったあと、宮川を船で下って三重県の大杉谷まで下山します。
片道約10時間の歩行ですが、途中、桃の木などの山小屋に一泊すれば大丈夫です。もっとも、深い原生林を抜けるほか、アップダウンをひんぱんに繰り返すため、道に迷ったり、疲労が重なったりして遭難するケースもあります。それだけに、必ず経験の豊富な人のガイドが必要です。
次回は「山とお花畑」についてお伝えします。
古来、伊勢神宮の用材を伐(き)り出している峡谷で、“近畿の屋根”といわれる奈良、三重県境の台高(だいこう)山脈にある、奈良県の大台ヶ原の主峰・日出ヶ岳(1695メートル)から堂倉滝、与八郎滝、隠れ滝、光滝、七ツ釜滝、ニコニコ滝、千寿の滝などを見たりしながら、これらの滝に架かる橋を渡ったあと、宮川を船で下って三重県の大杉谷まで下山します。
片道約10時間の歩行ですが、途中、桃の木などの山小屋に一泊すれば大丈夫です。もっとも、深い原生林を抜けるほか、アップダウンをひんぱんに繰り返すため、道に迷ったり、疲労が重なったりして遭難するケースもあります。それだけに、必ず経験の豊富な人のガイドが必要です。
次回は「山とお花畑」についてお伝えします。