Vol.96 老後生活費の調達のポイントはここ(1)〜老後の生活費の上手な調達法(上)
川村匡由(社会福祉学者・行政書士有資格者)
早めの老後設計を
さて、これまで公的年金をめぐるさまざまな損得のポイントについてお話してきましたが、一体、全体、老後の生活費はいくら必要でしょうか。
そんな問いかけをしますと、「『100年に1度の世界同時不況』といわれ、給料が減って妻が働きに出るなど家計をやりくりしているなか、老後なんてまだ先の話……」と、いぶかる向きもあるかも知れません。
確かに、そんな先のことなど考えてもいないという人も多いかと思います。
しかし、「備えあれば憂いなし」のたとえのとおり、住宅ローンやマイカーローン(もっとも、最近は経費節減やエコのため、マイカーを手放す人もいますが……)、子どもの教育費などと何かと支出が多い50代だからこそ老後設計を早めに立て、定年後に備えることが大切ではないかと思います。
そんな問いかけをしますと、「『100年に1度の世界同時不況』といわれ、給料が減って妻が働きに出るなど家計をやりくりしているなか、老後なんてまだ先の話……」と、いぶかる向きもあるかも知れません。
確かに、そんな先のことなど考えてもいないという人も多いかと思います。
しかし、「備えあれば憂いなし」のたとえのとおり、住宅ローンやマイカーローン(もっとも、最近は経費節減やエコのため、マイカーを手放す人もいますが……)、子どもの教育費などと何かと支出が多い50代だからこそ老後設計を早めに立て、定年後に備えることが大切ではないかと思います。
これが老後の生活費
そこで、まず老後の生活費です。
データが少し古いので恐縮ですが、総務省が2005(平成17)年に発表した「家計調査」によると、高齢者世帯が実際に必要とする生活費は月額約27万円です。これに対し、生命保険文化センターが2004(平成16)年に行った「生活保障に関する調査」では、ゆとりある老後を送るために必要な生活費は月額約38万円必要とされています。
このように調査機関によってまちまちですが、Vol.5の「老後の生活費と年金」で説明したように、その人の住んでいる地域や夫婦の経済生活、老後に対する考え方などによっていちがいにいえません。
ポイントは、このようなさまざまなデータを鵜(う)呑みにせず、自分たちの公的年金や退職金、預貯金の額、再就職、子どもからの仕送りの可否などを総合的に判断し、確かな老後設計を早めに立てておくことです。
データが少し古いので恐縮ですが、総務省が2005(平成17)年に発表した「家計調査」によると、高齢者世帯が実際に必要とする生活費は月額約27万円です。これに対し、生命保険文化センターが2004(平成16)年に行った「生活保障に関する調査」では、ゆとりある老後を送るために必要な生活費は月額約38万円必要とされています。
このように調査機関によってまちまちですが、Vol.5の「老後の生活費と年金」で説明したように、その人の住んでいる地域や夫婦の経済生活、老後に対する考え方などによっていちがいにいえません。
ポイントは、このようなさまざまなデータを鵜(う)呑みにせず、自分たちの公的年金や退職金、預貯金の額、再就職、子どもからの仕送りの可否などを総合的に判断し、確かな老後設計を早めに立てておくことです。
(2009年11月6日)