Vol.114 老後生活費の調達のポイントはここ(17)〜出費を“減らす“こと〜
川村匡由(社会福祉学者・行政書士有資格者)
不況でもマイホームを手放さない財テク
さて、これまで老後の生活費を調達する方法として、年金や保険で“増やす”ことをお話ししてきましたが、今度は発想を変え、現在の出費を“減らす“ことも考えてみましょう。このような方法により、結果的には老後の生活費を調達することもできるからです。
折しも、50代のシニアのなかには、会社の景気がよいときにマイホームを購入したり、建てたりしたものの、その後の不況や業績不振で給料やボーナス(賞与)が減り、借りた住宅ローンの返済に支障が出てきており、泣く泣く手放すケースが新聞やテレビなどで報道されています。
そこで、今回は、せっかく手に入れたマイホームを手放さない財テクをいくつかお話ししましょう。
そこで、まずは、返済が困難になったからといって一人で悩まず、家族や親戚、友人・知人に一時的に借金し、落ち着いたら返済させてもらうことなどはできないか、相談しましょう。
次に住宅ローンですが、住宅ローンを返済している金融機関に対し、一時、返済の猶予やボーナス払いだけに変更してもらえないか、相談してみましょう。
ちなみに、長年、多くの公共・民間住宅の購入者に対し、低利な住宅ローンを扱っている独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)では、機構の住宅ローンでマイホームを購入したり、建てたりした人たちに対し、返済期間の延長や一定期間、返済額の減額、ボーナス(賞与)返済への変更などの相談に乗っています(図表)。
折しも、50代のシニアのなかには、会社の景気がよいときにマイホームを購入したり、建てたりしたものの、その後の不況や業績不振で給料やボーナス(賞与)が減り、借りた住宅ローンの返済に支障が出てきており、泣く泣く手放すケースが新聞やテレビなどで報道されています。
そこで、今回は、せっかく手に入れたマイホームを手放さない財テクをいくつかお話ししましょう。
そこで、まずは、返済が困難になったからといって一人で悩まず、家族や親戚、友人・知人に一時的に借金し、落ち着いたら返済させてもらうことなどはできないか、相談しましょう。
次に住宅ローンですが、住宅ローンを返済している金融機関に対し、一時、返済の猶予やボーナス払いだけに変更してもらえないか、相談してみましょう。
ちなみに、長年、多くの公共・民間住宅の購入者に対し、低利な住宅ローンを扱っている独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)では、機構の住宅ローンでマイホームを購入したり、建てたりした人たちに対し、返済期間の延長や一定期間、返済額の減額、ボーナス(賞与)返済への変更などの相談に乗っています(図表)。
出典:住宅金融支援機構ホームページ
「返済方法の変更:返済方法の変更を希望するときは」を引用改変
また、市町村によっては一時的に低利で融資を行っているところもありますので、地元にそのような制度があるかどうかも照会してみましょう。さらに他の金融機関で低金利の住宅ローンを組んで返済総額を減らすことも検討しましょう。
このほか、日々の生活費を工面して住宅ローンに支障をきたさないよう、妻が共働きに出たり、子どもが学生だったらアルバイトをしたり、通学している学校に就学支援金などの制度があれば、それを利用したりしましょう。
また、ガソリン代や車検、部品の交換、駐車料金、高速道路料金、自動車税などで毎月何万円もの維持費がかかるマイカーを手放して自転車通勤とし、必要なときだけレンタカーを利用したり、して一家をあげて打開策を講ずることも一考です。いずれにせよ、、間違ってもサラ金には手を出さないことです。
一方、定年が目前で、経済的にゆとりがあれば、残っている住宅ローンを預貯金や退職金で繰り上げ返済し、元本にかかるはずだった利息を支払わず、返済総額を減らすのも手です。それも無理なら、この際、マイホームを売却し、一般の賃貸住宅か高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、あるいは有料老人ホームに移らざるを得ませんが、住宅ローンに一生追われるよりは、預貯金や退職金、年金を家賃などに充てることができれば何のリスクもないわけで、ものは考えようです。
次回はいよいよ最終回です。3月26日に更新の予定です。
(2010年3月19日)