Vol.65 定年と退職金(下)
川村匡由(社会福祉学者)
退職後の生活費や借金の返済を考える
そのためには、定年退職するまでの一家の家計の収支を総点検します。
まず、現在の生活費はいくらかかっており、その生活費で賄われている生活水準を定年退職後も維持したいのか、それとも少し落としてもいいのか、考えます。
次に、定年退職する際、預貯金や退職金、養老保険などがいくら受け取れるのか、また、住宅ローンや車のローンなどの借金がどれくらい残るのか、はじき出します。
最後に、これらの生活費や借金を退職金と次回にお話をする年金ですべてを賄えられるのか、シミュレーションをしますが、その際、少なくとも借金は預貯金や退職金で清算し、生活費や将来の介護・医療費は預貯金や退職金の残額、それに年金で賄えるようにします。
理想的な家計の収支
また、退職後も現在住んでいる住宅に済み続ける場合、改築や建て替えを考える予定もあるかと思いますが、その場合の経費もなるべく預貯金や退職金で賄い、年金は、あくまでも定年退職後の生活費や将来の介護・医療費に回しましょう。
なお、退職金は40年勤続で2200万円未満の場合、所得税や住民税はかからないので、よほどの高額所得者以外は無税です。
くわしくは、本欄の3回目の「退職金にかかる税金を計算しておこう」を参照してください。
次回は「厚生年金と企業年金」についてお話ししましょう。
なお、退職金は40年勤続で2200万円未満の場合、所得税や住民税はかからないので、よほどの高額所得者以外は無税です。
くわしくは、本欄の3回目の「退職金にかかる税金を計算しておこう」を参照してください。
次回は「厚生年金と企業年金」についてお話ししましょう。
(2009年3月13日)