Vol.15　秋のマラソン大会にチャレンジ！　ステップアップシリーズその３〜ビルドアップトレーニング〜

　秋のマラソンシーズン到来まで、残りおよそ３か月となりました！
　走ることが習慣となっているだけでもスゴイ成果ですが、そろそろ今よりもっと長い距離を走ってみたい、実際に大会へ出てみたいと思っている方も多いのでは？　その向上心こそがさらなるステップアップへと繋がりますので、いつまでも大切に持ち続けましょうね！！

　さて、その熱い向上心を発奮材料として、新しいトレーニングを取り入れてみましょう。Vol.14でペース配分についてお話しましたが、今回はそこから１歩進んだお話です。
　走ることが習慣になると脚力が向上して平均ペースが上がり、スタミナがついて距離も伸ばせるようになりますね。カラダにも多少なりとも変化が出てきて、走ることが楽しいと思える頃でしょう。ただし、レースに出て記録を出したい！　結果を出したい！　という場合には普段の練習だけでは効率が上がりません。
　そこで今回は、プロのランナーも行うレベルアップのための練習法「ビルドアップトレーニング」をご紹介します。これは、簡単に言うと徐々にスピードを上げて行くトレーニングです。この「徐々に」を意図的に行うことで、持久力の強化を図ることができます。

　まず、目標とするペースを決めます。
【例：10kmを60分で走りたい人は、１km６分が目標ペース】
　最初は目標よりも10~20秒ほど遅めでスタートし、中盤で目標ペースまで上げて、終盤はそれよりも10〜20秒ほど速いペースで走ります（イメージ図参照）。

　この時、実際に走る距離は、目標が10kmであれば最初は５kmくらいから始めて、ビルドアップトレーニングの度に徐々に距離を伸ばしていきましょう。このトレーニングは、無理をして長い距離を走ることより、後半に目標ペースよりも速いペースで走っている、ということが重要なのです。
　これにより目標ペースで走ることが楽に感じるようになり、持久力＆スピードアップ効果を得ることができます。

　なお、このトレーニングを行う上で、いくつかアドバイスがあります。 　１つ目は、後半にペースを上げていきますので、当然その分体力をかなり消耗します。その際にフォームが乱れないよう注意しましょう。フォームが乱れると、思わぬ怪我にも繋がる恐れがあります。 　２つ目は、前述の通りかなり体力を消耗するので、決して毎日行う必要はありません。時間・体力ともに余裕のあるときに、週１回ほどのペースで行えればOKです。 　最後に、ビルドアップトレーニングは決められた距離のランニングタイムを把握することでペースアップを図ります。最初はラン二ングマシーンや競技場のトラック、距離表示のある公園のコースなどタイムを計りながら行いましょう。ある程度慣れてきたら、街中でそのペースをイメージしながら走ってみるのもいいでしょう。 　秋の大会参加に向けて、取り入れてみてくださいね！