Vol.62 預貯金と財テク(上)
川村匡由(社会福祉学者)
「50代からの人生設計」の“財テク版”を
そこで、弥生3月という節目にちなみ、しばらくは「50代からの人生設計」の“財テク版”に集中した情報をお届けしましょう。早春の梅の香りから、春うららかな桜の便りとなり、長い冬のトンネルを抜け出すためにも…というわけです。
みなさんもご存知のように、昨年の米国発の金融危機によって、私たちの家計もいつのまにか大きな影響を及ぼしています。「派遣村」という異常事態に象徴された昨年末の契約社員やパートタイマー、アルバイト、外国人労働者などの非正規雇用者から、今年は正規雇用者にまで広がりつつある大企業の派遣切り、予告なき解雇、あるいはワークシェアリングの対象にされて未収入になったり、給料が大幅にカットされたりして雇用保険(失業保険)の手続きや転職のため、公共職業安定所(ハローワーク)に駆け込んだり、住宅ローンの返済などの計算が大幅に狂ってしまったりしている人も少なくないことでしょう。
また、内定切りを通告された新卒の子どもに行く末を案じたりするなど、定年を間近に控えたシニアを取り巻く経済生活はますます厳しくなっており、社会問題となっています。
やはり大事なふだんからの「5K」
そこで、思い出してほしいのは、本欄の最初に申し上げた安心・安全な生活設計のためには「5K」が必要ではないか、とお話したことです。すなわち、「健康」、「経済」、「心(生きがい)」、「家族」、それに「交流」ということです。
この「5K」さえふだんから心がけておけば、「100年に1度の大不況」でも何ら心配はないのではないでしょうか。要は、いざとなれば自立できるくらい長いスパンで経済設計を立て、それに邁進していれば何ら心配や不安はないはずだと思われます。
この「5K」さえふだんから心がけておけば、「100年に1度の大不況」でも何ら心配はないのではないでしょうか。要は、いざとなれば自立できるくらい長いスパンで経済設計を立て、それに邁進していれば何ら心配や不安はないはずだと思われます。
(2009年2月20日)