Vol.59 沖縄移住(下)
川村匡由(社会福祉学者)
移住の目的や期間、経費などをチェック
このうち、まず移住の目的ですが、それは現役生活をしながらセミリタイアするのか、それとも定年退職後、田舎暮らしやリゾートライフのためなのかを考えます。
現役生活をしながらセミリタイアする場合では、沖縄の企業に転職するのか、それとも脱サラして沖縄で起業し、セミリタイアするのかということになりますが、医師や看護師など、特殊な技術や資格でも持っていない限り、一般のサラリーマンでは無理でしょう。
そこで、次の選択肢として、本土の勤務先を定年退職後、田舎暮らしやリゾートライフのため、沖縄に移住することが一番現実的ですが、この場合、退職金や預貯金、年金の見通しがあるのかどうかがポイントとなります。早い話、沖縄で仕事につかなくても生活が成り立つくらいの収入、すなわち、家賃や生活費、将来の医療費などで月額約20万円は最低捻出でき、かつ退職金や預貯金として少なくとも1000万円以上あるのかどうか、が目安になるでしょう。
最後に、その期間ですが、上述したような経費が見込めるなら永住も可能ですが、そうでなければ元気なうちだけ沖縄で過ごし、病気がちになったら本土に戻る、などの次善の策が賢明ではないでしょうか。
現地を下見して最終的な結論を
なお、不安のない老後を考えれば「5K」、すなわち、「健康」、「経済」、「心」、「家族」、「交流」の五つがすべてそろえば万全です。その意味で、上述したような経費などだけでなく、「心」、すなわち、老後の生きがいを何に見出すのか、また、「家族」、とりわけ、移住に対する配偶者の理解と協力をどう取り付けるのか、が重要な判断材料となります。
理想的には夫婦で移住できるよう、話し合うとともに、移住先の住民たちと上手に「交流」し、ともにすばらしい老後、いえ、アクティブなシニアライフをエンジョイできるよう、見通しを立ててみます。
そのためには、たとえば現地の自治体や不動産会社、沖縄移住のコンサルタント、インターネットなどから情報を収集するだけでなく、実際にいくつかの現地を下見し、比較してみましょう。また、本土から移住して何年か経つ“先輩たち”の生の声も聞いたりしてその可能性を追求し、最終的な結論を出せばいいのではないでしょうか。
理想的には夫婦で移住できるよう、話し合うとともに、移住先の住民たちと上手に「交流」し、ともにすばらしい老後、いえ、アクティブなシニアライフをエンジョイできるよう、見通しを立ててみます。
そのためには、たとえば現地の自治体や不動産会社、沖縄移住のコンサルタント、インターネットなどから情報を収集するだけでなく、実際にいくつかの現地を下見し、比較してみましょう。また、本土から移住して何年か経つ“先輩たち”の生の声も聞いたりしてその可能性を追求し、最終的な結論を出せばいいのではないでしょうか。
(2009年1月30日)