Vol.50 最期への備え方(下)
川村匡由(社会福祉学者)
エイディング・ノートのすすめ
しかし、だれもが二度と送ることができない人生には違いありません。このため、この世に生を享(う)けさせてくれた両親はもとより、子どもや兄弟・姉妹、さらには出会えた友人・知人に感謝するとともに、先祖を慰め、敬いつつ、人生を全うしたいというのが人情です。
そこで、おすすめしたいのが、「エイディング・ノート」の作成です。
これは、文字どおり、自身の人生の幕を自ら納得したうえで作成する自分史、あるいは備忘録とでもいうべきものです。
具体的には、上記した延命治療の是非やお付き合いの辞退の方法はもとより、老親や家族の介護・看取り、終の棲家、年金、介護、医療、相続、税金対策、遺言、葬儀の仕方、お墓など、わが人生のすべてを有終の美として飾るべく書き留め、残す家族や友人、知人などへの“生きた証(あかし)”を示すことにあります。
また、残された関係者に対し、自分の死後の処理にあたり、余計な心配や世話をかけないよう、生前に配慮するものでもあります。
記載内容は自己の履歴から身辺整理まで
記載する内容は、まず自分の名前や出身地、住所、学歴、職歴、取得した資格や技能、受けた表彰状や感謝状、カップ、トロフィー、記念品、勲章、これまで日々書き綴ったりした日記や写真、愛読書や自分史、絵画、思い出の家具、品物、好物などです。
もちろん、上記した介護や医療、年金、遺言、財産の処理、税金対策、お墓などに関する始末や希望なども書きますが、事情によってはその時々のスナップ写真や記念写真も添えるといいでしょう。
また、今は亡き両親や祖父・祖母、後に残す家族との思い出の旅行やパ−ティ、イベントなども書き加えると、その人柄がいつまでも関係者の印象に残ることでしょう。
なお、身辺の整理についても暇をみて少しずつ行いましょう。それというのも、長い人生のことですので、マンションやアパートなど狭い我が家だとしても、すっかりしまい込んでいて全然使っていなかったものや、マニアには魅力的な「お宝」がひょっこり出てきたりするものだからです。
その際、家族やお世話になった友人や知人に形見分けとして差し上げれば喜ばれますが、自分の要らない物は他人も要らないかもしれません。そのような場合は押し付けず、有料でも廃棄物の処理業者に引き取ってもらいましょう。
もちろん、上記した介護や医療、年金、遺言、財産の処理、税金対策、お墓などに関する始末や希望なども書きますが、事情によってはその時々のスナップ写真や記念写真も添えるといいでしょう。
また、今は亡き両親や祖父・祖母、後に残す家族との思い出の旅行やパ−ティ、イベントなども書き加えると、その人柄がいつまでも関係者の印象に残ることでしょう。
なお、身辺の整理についても暇をみて少しずつ行いましょう。それというのも、長い人生のことですので、マンションやアパートなど狭い我が家だとしても、すっかりしまい込んでいて全然使っていなかったものや、マニアには魅力的な「お宝」がひょっこり出てきたりするものだからです。
その際、家族やお世話になった友人や知人に形見分けとして差し上げれば喜ばれますが、自分の要らない物は他人も要らないかもしれません。そのような場合は押し付けず、有料でも廃棄物の処理業者に引き取ってもらいましょう。
(2008年11月25日)