Vol.11 余暇の活用法
秋本敬子(生活経済評論家)
余暇のとらえ方・考え方
これまでのサラリーマンといえば、そろそろ定年が近づきつつあるものの、なお現役とあって仕事一辺倒な人が多いようです。そこで、いざ、定年退職ともなると地域との接点がないため、社会参加もままならず、昼間からビールを飲んではゴロ寝か、プロ野球のナイターの観戦で、奥さんは横でブーたれている、というのがごく一般的です。
それでも、親子同居が当たり前で、定年退職後は子ども夫婦に養われ、孫の世話をしながら隠居していたひと昔に比べれば、まだましです。しかし、現役時代までは家計を支えるため、必死になって働いてもらったにもかかわらず、無事に定年退職したら、「粗大ゴミ」や「濡れ落ち葉」などといわれ、挙げ句の果ては奥さんに三下り半を突きつけられ、離婚というのでは、世の男性はあまりにもお気の毒としかいいようがありません。
そこで、ご主人の定年を機に、これからの人生はむしろ夫婦水入らずの「第二の人生」、いえ、「第三の人生」を有意義に過ごすためにも余暇の活用法を考えたいものです。たとえば公的な健康フェスティバルや生涯学習、旅行では一緒に出かける一方、ゴルフや絵画、カラオケなどではお二人の了解のもとで別々に楽しむなど、趣味や関心事により、互いの人格を認め合いながら、健康づくりも兼ねて意識的に努めることが大切でしょう。
余暇の活用あれこれ
さて、以上はそれぞれの夫婦の趣味や関心事に応じ、互いの余暇を楽しむことですが、それだけでは「5K」、すなわち、健康、経済、心、すなわち、老後の生きがい、さらには家族の絆、交流までは満たされません。
そこで、とくに「交流」という点で、ボランティア活動を通じ、地域に関わることはいかがでしょうか。なぜなら、人間というもの、生活の糧としての職業とは別に、自由な立場にあってボランティア活動に関わることによって相手に感謝されることは、何にも代えがたい喜びだからです。とりわけ、第一線をリタイアした身にあっては名刺も肩書きもなくなり、まったくの「タダの人」になったときの寂しさは言いようのないものです。
しかし、それまで培ってきた経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かしたボランティア活動が、多くの人々に感謝され、かつ他人から自分の存在を評価され、また、その活動を通じ、人と人とのふれあいが生まれ、新たな満足感を得ることにもなるからです。「情けは人のためならず」とは、まさにこのようなことをいうのではないでしょうか。
もちろん、そのためには、それぞれの理念や活動の種類により、さまざまな余暇の活用法があるでしょうが、いずれにせよ、もしそのようなお気持ちがあるのなら、地域の社会福祉協議会のボランティアセンター、またはボランティア・市民活動センターを訪ね、相談されてはいかがでしょうか。
そこで、とくに「交流」という点で、ボランティア活動を通じ、地域に関わることはいかがでしょうか。なぜなら、人間というもの、生活の糧としての職業とは別に、自由な立場にあってボランティア活動に関わることによって相手に感謝されることは、何にも代えがたい喜びだからです。とりわけ、第一線をリタイアした身にあっては名刺も肩書きもなくなり、まったくの「タダの人」になったときの寂しさは言いようのないものです。
しかし、それまで培ってきた経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かしたボランティア活動が、多くの人々に感謝され、かつ他人から自分の存在を評価され、また、その活動を通じ、人と人とのふれあいが生まれ、新たな満足感を得ることにもなるからです。「情けは人のためならず」とは、まさにこのようなことをいうのではないでしょうか。
もちろん、そのためには、それぞれの理念や活動の種類により、さまざまな余暇の活用法があるでしょうが、いずれにせよ、もしそのようなお気持ちがあるのなら、地域の社会福祉協議会のボランティアセンター、またはボランティア・市民活動センターを訪ね、相談されてはいかがでしょうか。
シルバー人材センターやNPOとしても
ところで、ボランティアは本来、無償であるべきですが、利用者にとっては「これだけお世話になっているのにタダでは申し訳ない。せめてお昼(昼食代)くらいは――」、あるいは「せめて交通費は負担しないと」などといわれ、利用者の気持ちを汲んで応分の代金をいただく有償ボランティア、いい換えれば市民参加型福祉サービスというわが国独特のスタイルもすっかり根づいていますが、このようなケースもケースバイケースで対応すればいいのではないでしょうか。
その意味では、前述した社協のボランティアセンター、またはボランティア・市民活動センターのほか、各市町村に設置されているシルバー人材センターを訪ね、自分のこれまでの経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かした軽作業の可否について登録し、お話があれば気軽に対応し、健康づくりや社会参加、老後の生きがいの発見につなげることができます。
また、市町村によっては、数人の仲間が自分のこれまでの経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かし、福祉やまちづくり、文化の伝承、環境の美化などの市民活動について支援してくれるところも出始めているため、各市町村の担当窓口に相談されてはいかがでしょうか。
その意味では、前述した社協のボランティアセンター、またはボランティア・市民活動センターのほか、各市町村に設置されているシルバー人材センターを訪ね、自分のこれまでの経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かした軽作業の可否について登録し、お話があれば気軽に対応し、健康づくりや社会参加、老後の生きがいの発見につなげることができます。
また、市町村によっては、数人の仲間が自分のこれまでの経験や知識、技術、技能、人脈、情報、趣味、特技、資格などを生かし、福祉やまちづくり、文化の伝承、環境の美化などの市民活動について支援してくれるところも出始めているため、各市町村の担当窓口に相談されてはいかがでしょうか。
(2007年9月10日)