第13回 山の写真の楽しみ方
山の写真の楽しみ
山歩きは、入山前にどのコースを選ぶか、また、だれとパーティを組むかなど、計画をあれこれ考えているときも楽しければ、実際に山に入って歩いているときもまた楽しいものです。
山歩きのさまざまな記録を残すことは、あとで振り返って当時の思い出にひたる楽しみにもなります。そして、次回、同じような失敗を二度としないために、より安全で、かつ充実した山歩きのために記録が生かされれば最高です。そこに記録の重要性があります。このような記録の一つに、山の写真があります。それも、単に気に入った草花や野鳥、樹木、山、谷、斜面、雲、空、人物、山小屋、文学碑、名所旧跡、山菜、川魚、仲間との交流風景などを写すだけでなく、撮影した作品をアルバムとして整理したり、山日記に転載したり、所属する山岳会の会報の山行レポートにカット写真として投稿したり、あるいは仲間と写真展を開き、互いの山歩きの楽しみを話し合ったりすれば、山歩きの楽しみも、次回の安全登山の参考にもなります。
山歩きのさまざまな記録を残すことは、あとで振り返って当時の思い出にひたる楽しみにもなります。そして、次回、同じような失敗を二度としないために、より安全で、かつ充実した山歩きのために記録が生かされれば最高です。そこに記録の重要性があります。このような記録の一つに、山の写真があります。それも、単に気に入った草花や野鳥、樹木、山、谷、斜面、雲、空、人物、山小屋、文学碑、名所旧跡、山菜、川魚、仲間との交流風景などを写すだけでなく、撮影した作品をアルバムとして整理したり、山日記に転載したり、所属する山岳会の会報の山行レポートにカット写真として投稿したり、あるいは仲間と写真展を開き、互いの山歩きの楽しみを話し合ったりすれば、山歩きの楽しみも、次回の安全登山の参考にもなります。
心得たい「三つの度」
そこで、このような山の写真の撮り方ですが、最近では被写体の構図やアングルのとらえ方、ピンボケの防止、広角レンズや風景写真用のモードの設定、接写・望遠(ズーム)レンズなどを瞬時に自動的に行うカメラが多数出回っています。しかし心得たい「三つの度」は今も昔も変わらないのではないか、と思います。
具体的には、最初の「度」の「角度」です。「角度」とは、被写体の構図のフレーミングとアングルのことで、何を撮るのか、カメラを被写体に向ける前に考え、決めたらファインダーの中央、あるいは左脇、その上下、もしくは右脇、その上下のいずれかを考えます。また、被写体の存在を強調するため、その他の空間をいずれの被写体で添えるべきかを考えます。要するに、ファインダーのなかで写真の構図を編集し、納得のうえでシャッターを押すというわけです。
たとえば、中心とする被写体である頂上を左上に位置づけたいのであれば、その気高さを強調するため、カメラを「縦位置」に構えて高度感を出すとともに、手前に小枝か草花、または広々とした高原を配置して遠近の距離感を出します。
次の「度」は「光度」です。「光度」とは光の度合いに注意することです。撮影は、太陽光線の弱い早朝か、日中の太陽光線が弱まる午後4時以降、または日没前とし、日中は撮影をしないことです。これによって、空や雲、山などの風景は色鮮やかな自然美を出すことができます。逆に、日中の撮影では、せっかく「角度」、すなわち、アングルがよくても風景は色ボケしてしまってしまう、というわけです。また、被写体を順光にするだけでなく、逆光にしてその面白さをねらうことも一考です。
最後の「度」は「感度」です。「感度」とは、撮影者のセンスということです。言い換えれば、撮影者に絵心があるかどうか、また、他人よりも行動が機敏か、ふだんから山の写真集などを図書館や本屋でチェックし、先輩たちの作品の努力のあとをきちんと評価し、研究しているか、さらには、それぞれの山の撮影のポイント(場所)や季節、被写体の有無などを心得ているかどうか、ということです。パノラマシートを使い、山の雄大さを見せるのも変化に富み、「感度」のすばらしさを訴えられるでしょう。
具体的には、最初の「度」の「角度」です。「角度」とは、被写体の構図のフレーミングとアングルのことで、何を撮るのか、カメラを被写体に向ける前に考え、決めたらファインダーの中央、あるいは左脇、その上下、もしくは右脇、その上下のいずれかを考えます。また、被写体の存在を強調するため、その他の空間をいずれの被写体で添えるべきかを考えます。要するに、ファインダーのなかで写真の構図を編集し、納得のうえでシャッターを押すというわけです。
たとえば、中心とする被写体である頂上を左上に位置づけたいのであれば、その気高さを強調するため、カメラを「縦位置」に構えて高度感を出すとともに、手前に小枝か草花、または広々とした高原を配置して遠近の距離感を出します。
次の「度」は「光度」です。「光度」とは光の度合いに注意することです。撮影は、太陽光線の弱い早朝か、日中の太陽光線が弱まる午後4時以降、または日没前とし、日中は撮影をしないことです。これによって、空や雲、山などの風景は色鮮やかな自然美を出すことができます。逆に、日中の撮影では、せっかく「角度」、すなわち、アングルがよくても風景は色ボケしてしまってしまう、というわけです。また、被写体を順光にするだけでなく、逆光にしてその面白さをねらうことも一考です。
最後の「度」は「感度」です。「感度」とは、撮影者のセンスということです。言い換えれば、撮影者に絵心があるかどうか、また、他人よりも行動が機敏か、ふだんから山の写真集などを図書館や本屋でチェックし、先輩たちの作品の努力のあとをきちんと評価し、研究しているか、さらには、それぞれの山の撮影のポイント(場所)や季節、被写体の有無などを心得ているかどうか、ということです。パノラマシートを使い、山の雄大さを見せるのも変化に富み、「感度」のすばらしさを訴えられるでしょう。
撮影のときの姿勢やマナーなど
いずれにしても、カメラは立ったまま、あるいは「横位置」で撮るだけでなく、時には座ったり、立ち木に登ったり、寝そべったりして工夫し、肉眼では見られない被写体を撮影することがコツです。また、シャッターを押すときはブレないよう、脇を締めましょう。常識以前の話ですが、自然保護上の柵やロープをくぐったりして湿原に入り込んだり、草花を踏みつけたりして撮影するのはご法度です。
なお、一口にカメラといっても、昔ながらの一眼レフからデジカメ、ビデオカメラなどとさまざまですが、一眼レフなら白黒フィルムでなく、少々高めですが、リバーサルフィルム(ポジ)を使用しましょう。デジカメは新製品が次から次へと開発されているため、山の撮影上、いずれのものがよいか、微妙ですが、できるだけ軽量で、容量の多いものを選び、撮影のつど出来栄えをチェックし、何枚も撮り直してベストのものを保存するよう、電池の充電も考えて使います。
これに対し、ビデオカメラは撮影のために行動を拘束され、景色を楽しむ時間をとられがちですので、個人的にはあまりおすすめできません。ともあれ、自分に合ったカメラで撮影を楽しみたいものです。
次回は「山の植物」についてお伝えします。
なお、一口にカメラといっても、昔ながらの一眼レフからデジカメ、ビデオカメラなどとさまざまですが、一眼レフなら白黒フィルムでなく、少々高めですが、リバーサルフィルム(ポジ)を使用しましょう。デジカメは新製品が次から次へと開発されているため、山の撮影上、いずれのものがよいか、微妙ですが、できるだけ軽量で、容量の多いものを選び、撮影のつど出来栄えをチェックし、何枚も撮り直してベストのものを保存するよう、電池の充電も考えて使います。
これに対し、ビデオカメラは撮影のために行動を拘束され、景色を楽しむ時間をとられがちですので、個人的にはあまりおすすめできません。ともあれ、自分に合ったカメラで撮影を楽しみたいものです。
次回は「山の植物」についてお伝えします。