第10回 パーティーの編成法
年齢も考えて集団山行を
山歩きについて今も昔も交わされる議論―それは、単独か集団か。すなわち、個人で行くか、それともパーティーを編成して行くか、というものです。
前者は「人間は十人十色。いくら気が合って、登山技術や経験、体力が同じような者同士で一緒に行っても、一人の方が納得いく山歩きを楽しめる」また、「仲間と行くとなれば、他人をアテにしがちなため、いつまで経っても一人前になれない」という意見です。
これに対し、後者は「相手は自然。いくら登山の技術や経験が豊富で、体力に自信があったとしても、いつ、アクシデントに見舞われないとも限らない」また、「仲間と行けば苦楽をともにでき、友情も深まる」という意見です。
たとえ集団山行といっても登山には違いはありません。このため、すべての責任は自分にあると受け止め、コースの選択から計画、装備、食料、救急などに至るまで、他人に一切頼らず、自分で準備して臨むくらいの心構えが大切です。その意味では個人山行が本来の姿ですが、それも若いうちのことで、アクティブシニア世代ともなればやはり年齢も考え、集団山行にした方が無難でしょう。
前者は「人間は十人十色。いくら気が合って、登山技術や経験、体力が同じような者同士で一緒に行っても、一人の方が納得いく山歩きを楽しめる」また、「仲間と行くとなれば、他人をアテにしがちなため、いつまで経っても一人前になれない」という意見です。
これに対し、後者は「相手は自然。いくら登山の技術や経験が豊富で、体力に自信があったとしても、いつ、アクシデントに見舞われないとも限らない」また、「仲間と行けば苦楽をともにでき、友情も深まる」という意見です。
たとえ集団山行といっても登山には違いはありません。このため、すべての責任は自分にあると受け止め、コースの選択から計画、装備、食料、救急などに至るまで、他人に一切頼らず、自分で準備して臨むくらいの心構えが大切です。その意味では個人山行が本来の姿ですが、それも若いうちのことで、アクティブシニア世代ともなればやはり年齢も考え、集団山行にした方が無難でしょう。
パーティーの編成法
さて、その方法です。まずは、選んだコースの目的や日程、交通機関、歩行距離、技術的な困難さなどを十分検討したうえで参加を希望します。応募先は、所属する地元の山岳会の会報や登山用品店、役所、新聞、電鉄・バス会社、旅行会社のハイキングツアーとなります。
主催者は、これらの希望者のなかから、上記したコースの目的や日程、交通機関、歩行距離、技術的な困難さ、さらには年齢、経験、体力など、全体のバランスを考えてパーティーを編成します。その際、全体のメンバーのなかで、年齢や体力、技術、経験、人格、研究心、統率力など、あらゆる点で最もすぐれている人をチーフリーダー、次に、すぐれている人をサブリーダーとします。
そして、以後はこのチーフリーダーにパーティーの全権を委ね、チーフリーダーの陣頭指揮のもと、コースや計画の再点検、および装備や食料、救急などについて、すべてのメンバーが何らかの担当となるよう、役割を決めます。もっとも、チーフリーダーが何から何まで1人でこなすことは不可能なため、サブリーダーが適宜、補佐し、全体として統率のとれた行動をともにするよう、サポートすることも忘れないようにしましょう。
主催者は、これらの希望者のなかから、上記したコースの目的や日程、交通機関、歩行距離、技術的な困難さ、さらには年齢、経験、体力など、全体のバランスを考えてパーティーを編成します。その際、全体のメンバーのなかで、年齢や体力、技術、経験、人格、研究心、統率力など、あらゆる点で最もすぐれている人をチーフリーダー、次に、すぐれている人をサブリーダーとします。
そして、以後はこのチーフリーダーにパーティーの全権を委ね、チーフリーダーの陣頭指揮のもと、コースや計画の再点検、および装備や食料、救急などについて、すべてのメンバーが何らかの担当となるよう、役割を決めます。もっとも、チーフリーダーが何から何まで1人でこなすことは不可能なため、サブリーダーが適宜、補佐し、全体として統率のとれた行動をともにするよう、サポートすることも忘れないようにしましょう。
サブリーダーとチーフリーダーが前後で見守る
次に、このようなメンバーからなるパーティーを編成したら、いよいよ決行です。この場合、サブリーダーは先頭に立って全員を引っ張り、最も山歩きに自信がなさそうな人を二番手とします。また、最後尾はチーフリーダーにして、残る他のメンバーを適当にサンドイッチにするように挟み、前後からパーティー全員の動きを見守りながら歩きます。
時々、自分は技術や経験、体力も劣るからと、装備や食料、救急などはもとより、休憩の時間も場所もすべて、チーフリーダーやサブリーダー、あるいは他のメンバーにお任せ、といわんばかりの人を見かけます。
しかし、チーフリーダーやサブリーダーはプロ、つまり、有料の山岳ガイドやインストラクターではないため、そのような甘えは禁物ですし、第一、失礼です。そこで、せめてもの償い(?)として、たとえば山歩きの記録係を買って出るなど、一員としての役目を果たしましょう。
なお、電鉄・バス会社、旅行会社の企画するハイキングツアーは客扱いをされて気楽でしょうが、技術や経験、体力が不足していたり、物見遊山のような初心者ばかりであったり、見知らない人たちと馴染めるのか、不安があります。その点、役所の広報紙や新聞、ミニコミ誌、登山用品店で広報している町の山岳会に加入して出かければ技術が向上するほか、仲間との連帯感も強まって安心です。
次回は「山でのマナー」についてお伝えします。
時々、自分は技術や経験、体力も劣るからと、装備や食料、救急などはもとより、休憩の時間も場所もすべて、チーフリーダーやサブリーダー、あるいは他のメンバーにお任せ、といわんばかりの人を見かけます。
しかし、チーフリーダーやサブリーダーはプロ、つまり、有料の山岳ガイドやインストラクターではないため、そのような甘えは禁物ですし、第一、失礼です。そこで、せめてもの償い(?)として、たとえば山歩きの記録係を買って出るなど、一員としての役目を果たしましょう。
なお、電鉄・バス会社、旅行会社の企画するハイキングツアーは客扱いをされて気楽でしょうが、技術や経験、体力が不足していたり、物見遊山のような初心者ばかりであったり、見知らない人たちと馴染めるのか、不安があります。その点、役所の広報紙や新聞、ミニコミ誌、登山用品店で広報している町の山岳会に加入して出かければ技術が向上するほか、仲間との連帯感も強まって安心です。
次回は「山でのマナー」についてお伝えします。