第16回 喘息とは?
この頃、咳喘息という言葉を耳にする機会が多くなりました。一口に喘息といっても、気管支喘息と咳喘息があります。夏から秋など、季節の変わり目に、ゼーゼーと苦しそうに呼吸をしている高齢者やコンコンといつまでも咳がとまらない高齢者をみかけます。前者の症状が気管支喘息で、後者の症状が咳喘息です。
喘息は空気の通り道である気道(気管支)が過敏となって、炎症が起きている状態をいいます。気管支喘息は、気管支が狭くなることで呼吸がゼーゼーと苦しくなります。
もともとアレルギー体質であったり、気道が過敏であったりすることが素因となります。
そこにハウスダストやダニ・ホコリ・ペットの毛のアレルギーの原因物質や風邪などのウィルス感染、あるいは冷たい空気や心的ストレスによって発作を引き起します。また、解熱鎮痛薬が気管支喘息の原因になることもあります。発作は夜間から早朝にかけておこることが多く、喘息をきちんとコントロールしないと、不安な日々を送ることになります。
現在も気管支喘息で年間、3000人が命を落としています。
一方、咳喘息とは、コンコンという発作を伴わない咳が慢性に続く病気です。咳喘息は正式な喘息ではありませんが、喘息の前の段階と考えられています。多くはかぜ症状に続いて起こります。かぜの後に3〜4週間以上咳が続いたら、この病気を考える必要があります。主な特徴は、ゼーゼーという呼吸困難はなく、夜間から明け方に症状が悪化することが多いです。また、ほとんど痰は出ません。咳喘息の3割の人が気管支喘息に移行します。また、咳喘息は、女性の方がかかりやすいといわれています。
喘息は空気の通り道である気道(気管支)が過敏となって、炎症が起きている状態をいいます。気管支喘息は、気管支が狭くなることで呼吸がゼーゼーと苦しくなります。
もともとアレルギー体質であったり、気道が過敏であったりすることが素因となります。
そこにハウスダストやダニ・ホコリ・ペットの毛のアレルギーの原因物質や風邪などのウィルス感染、あるいは冷たい空気や心的ストレスによって発作を引き起します。また、解熱鎮痛薬が気管支喘息の原因になることもあります。発作は夜間から早朝にかけておこることが多く、喘息をきちんとコントロールしないと、不安な日々を送ることになります。
現在も気管支喘息で年間、3000人が命を落としています。
一方、咳喘息とは、コンコンという発作を伴わない咳が慢性に続く病気です。咳喘息は正式な喘息ではありませんが、喘息の前の段階と考えられています。多くはかぜ症状に続いて起こります。かぜの後に3〜4週間以上咳が続いたら、この病気を考える必要があります。主な特徴は、ゼーゼーという呼吸困難はなく、夜間から明け方に症状が悪化することが多いです。また、ほとんど痰は出ません。咳喘息の3割の人が気管支喘息に移行します。また、咳喘息は、女性の方がかかりやすいといわれています。
治療薬
1.気管支喘息の治療薬は、気道の炎症を抑えることが主な目的となります。
治療薬戦略としては、
A:毎日使う薬・「長期管理薬」(コントローラー)
B:発作のときに使う薬「発作治療薬」(リリーバー)
にわけられます。
A:毎日使う薬・「長期管理薬」(コントローラー)
B:発作のときに使う薬「発作治療薬」(リリーバー)
にわけられます。
A:毎日使う薬・「長期管理薬」(コントローラー)
毎日使う薬は、発作が起きないように予防的に長期管理薬を使用します。長期管理薬では吸入ステロイド薬が基本で、気道の炎症を抑えます(注:発作発生時の改善は期待できません)。
「吸入ステロイド」
フルタイドディスカス
パルミコート
アドエアー(合剤)
キュバール
フルタイド・エアー など
(副作用)嗄声、口腔内カンジダなど。吸入後はうがいをして口腔内から薬剤を洗い流す必要があります。
「経口薬」
・経口のプレドニンなどのステロイド内服薬
・気管支拡張薬
β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):アロテック、ベラチン、メプチン
テオフィリン製剤(気管支拡張作用と抗炎症作用を有します):テオドール、テオロング
・抗ロイコトリエン薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):オノン、シングレア、キプレス
・抗アレルギー薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):アレジオン、クラリチン
「吸入薬」
・長時間作動型β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):セレベント、アドエアー(合剤)
「貼付薬」
・β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):ホクナリンテープ
毎日使う薬は、発作が起きないように予防的に長期管理薬を使用します。長期管理薬では吸入ステロイド薬が基本で、気道の炎症を抑えます(注:発作発生時の改善は期待できません)。
「吸入ステロイド」
フルタイドディスカス
パルミコート
アドエアー(合剤)
キュバール
フルタイド・エアー など
(副作用)嗄声、口腔内カンジダなど。吸入後はうがいをして口腔内から薬剤を洗い流す必要があります。
「経口薬」
・経口のプレドニンなどのステロイド内服薬
・気管支拡張薬
β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):アロテック、ベラチン、メプチン
テオフィリン製剤(気管支拡張作用と抗炎症作用を有します):テオドール、テオロング
・抗ロイコトリエン薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):オノン、シングレア、キプレス
・抗アレルギー薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):アレジオン、クラリチン
「吸入薬」
・長時間作動型β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):セレベント、アドエアー(合剤)
「貼付薬」
・β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):ホクナリンテープ
B:発作のときに使う薬「発作治療薬」(リリーバー)
発作が起こった場合は、即効性のある発作治療薬(リリーバー)を使います。
「吸入薬」
・短時間作動型β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):サルタノール・インヘラー、メプチン・エアー
発作が起こった場合は、即効性のある発作治療薬(リリーバー)を使います。
「吸入薬」
・短時間作動型β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):サルタノール・インヘラー、メプチン・エアー
2.咳喘息の治療
A.気管支拡張薬が有効です。
(咳の止めや抗生物質、風邪薬は効果がありません)
「経口薬」
・気管支拡張薬
β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):アロテック、メプチン
「貼付薬」
・β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):ホクナリンテープ
「経口薬」
・テオフィリン製剤(気管支拡張作用と抗炎症作用を有します):テオドール
・抗ロイコトリエン薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):オノン、シングレア、キプレス
・抗アレルギー薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):アレジオン、クラリチン
(咳の止めや抗生物質、風邪薬は効果がありません)
「経口薬」
・気管支拡張薬
β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):アロテック、メプチン
「貼付薬」
・β2刺激薬(気管支を拡げて呼吸を楽にします):ホクナリンテープ
「経口薬」
・テオフィリン製剤(気管支拡張作用と抗炎症作用を有します):テオドール
・抗ロイコトリエン薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):オノン、シングレア、キプレス
・抗アレルギー薬(アレルギーを抑えて発作を起こしにくくします):アレジオン、クラリチン
B.気道の炎症を抑える薬も有効といわれており、長期管理薬としてステロイド薬が用いられます。
「吸入ステロイド」
フルタイドディスカス
パルミコート
アドエアー(合剤)
キュバール
フルタイド・エアー など
「吸入ステロイド」
フルタイドディスカス
パルミコート
アドエアー(合剤)
キュバール
フルタイド・エアー など
注意点
季節の変わり目に起こる急激な気温の変化や精神的ストレス等、また、大気汚染、タバコの煙、建材や殺虫剤に含まれる化学物質、食品添加物などが発作の引き金として影響します。精神的要因が発作を起こす直接的な引き金となる場合は、安定剤や心理療法を行うこともあります。
明け方の冷え込みにも気をつけましょう。夜寝た時間に比べて明け方は平均的にいって5〜6度気温が下がるといわれています。特に朝4時から5時にかけて急激に気温が低下し、それが原因で発作が起こるということになります。
発作の一番多い季節は9月末〜10月末の秋です。また、春は、アレルギー性鼻炎などが出てくる時期から梅雨どきにかけてです。いわゆる季節の変わり目など、気象の関係です。台風がやってくる前など、強い風が吹いてきて気温の変化が激しく、気温が急激に低下するようなときに発作が起こりやすいので注意が必要です。梅雨どき、あるいは秋の台風シーズンというのは、気温の変化が激しいために体調を崩し、風邪をひきやすいということも多く、この風邪が発作の誘因ともなります。この季節の健康管理に気を配る必要があります。
今年は、暑い日が続き高齢者の体力も低下しています。十分に気を配る必要があります。
明け方の冷え込みにも気をつけましょう。夜寝た時間に比べて明け方は平均的にいって5〜6度気温が下がるといわれています。特に朝4時から5時にかけて急激に気温が低下し、それが原因で発作が起こるということになります。
発作の一番多い季節は9月末〜10月末の秋です。また、春は、アレルギー性鼻炎などが出てくる時期から梅雨どきにかけてです。いわゆる季節の変わり目など、気象の関係です。台風がやってくる前など、強い風が吹いてきて気温の変化が激しく、気温が急激に低下するようなときに発作が起こりやすいので注意が必要です。梅雨どき、あるいは秋の台風シーズンというのは、気温の変化が激しいために体調を崩し、風邪をひきやすいということも多く、この風邪が発作の誘因ともなります。この季節の健康管理に気を配る必要があります。
今年は、暑い日が続き高齢者の体力も低下しています。十分に気を配る必要があります。