第7回 ビタミン剤をのむと何故尿は黄色くなるの?(おしっこの色とくすり)
梅雨に入り、うっとうしい日々が続くと体がだるくなります。そんなとき、ビタミン類を補給し少し元気になりたいと思いませんか?
ビタミンをのんだ日は、なぜか尿が黄色くなり、ビタミン特有の臭いがします。また、痛み止めをのむと尿に赤い結晶が混じることがあります。
何故なのでしょうか?
ビタミン剤をのみすぎたからなのか?痛み止めが体に合わなかったからなのか?
前回にもお話しましたが、薬は肝臓で無害なものに代謝され、不要になった物質や代謝された分解物は、尿に混ざって体外に排出されます。その際、薬そのものや代謝産物が尿に色や臭いをつけることがあります。
例えば、ビタミン類のうち、ビタミンB群やCは水溶性ビタミンです。
ビタミンをのんだ日は、なぜか尿が黄色くなり、ビタミン特有の臭いがします。また、痛み止めをのむと尿に赤い結晶が混じることがあります。
何故なのでしょうか?
ビタミン剤をのみすぎたからなのか?痛み止めが体に合わなかったからなのか?
前回にもお話しましたが、薬は肝臓で無害なものに代謝され、不要になった物質や代謝された分解物は、尿に混ざって体外に排出されます。その際、薬そのものや代謝産物が尿に色や臭いをつけることがあります。
例えば、ビタミン類のうち、ビタミンB群やCは水溶性ビタミンです。
これらを飲んで尿が黄色くなったり、尿が臭ったりするのは主にビタミンB2の色や臭いなので心配ありません。
ただし、ビタミンは取りすぎると体に蓄積されることもあり、過剰症も報告されていますから、注意が必要です。
なお、尿の色の変化は、薬のためにおこる場合と、水分摂取が足りなかったり、体調が悪かったりする場合、また薬の副作用によっておこる場合もありますので、心配な時は医師や薬剤師に聞いてみて下さい。
主な、尿の変化がおこる薬は次の通りです。
薬効 | 一般名 | 商品名 | 尿の色 |
下剤 | アローゼン | アローゼン | 赤色 |
センノサイド | プルセニド | 黄褐色・赤色 | |
抗生物質 | セフジニル | セフゾン | 赤色 |
抗真菌薬 | メトロニダゾール | フラジール | 暗赤色 |
抗結核薬 | リファンピシン | リファジン | 橙黄色 |
潰瘍性大腸炎 | サラゾスルファピリジン | サラゾピリン | 黄赤色 |
鎮咳薬 | チペピジン | アドナ | 赤色 |
ビタミンB2 | リボフラビン | ハイボン | 黄色 |
抗パーキンソン薬 | レポドパ | ドパストン | 黒色 |
また、薬によっては薬の殻が、そのまま便に出てくることがあります。
たとえば、てんかんの発作を予防するデパケンや、腸の炎症をおさえるペンタサは、消化管内で薬の放出が少しずつ行われるように、溶けにくいセルロースによって、マトリックスといって網目状の構造物になっています。
薬が溶けだした後に残った外側の殻が便に混じって出てくるのです。ようするに、便の中に出てくる白い残渣物は、薬が吸収された後の薬の抜け殻です。