第5回 薬はみんな同じように効くんですか(くすりの種類)
同じ目的でも“はたらき方”が違う
代替医療のひとつである健康食品の効能をみてみると、万能薬のようにいろいろな効果が書かれています。一つの薬で、胃腸も健康になり、免疫力もつき、がんの予防もできて、元気がでるような薬があったら、国民全部が健康でいられて、増え続ける日本の医療費を抑えられる夢のような話ですが、残念ながら一般用医薬品、医療用医薬品とも、万能薬に類するものはありません。
なぜなら、薬は病気や症状にあわせてそれぞれ効果をあらわす成分が異なるからです。また、同じ目的をもっている薬でも、その効果をあげる“はたらき方”が異なります。たとえば、血圧をさげるのにも、主に4つの方法があります。
(1)血圧などを調節する脳や神経に働きかけて血圧を下げる。
(2)血管に直接働きかけて、血管を広げて血圧をさげる。
(3)心臓に働きかけて、血液の流れを穏やかにして血圧を下げる。
(4)尿の出を多くして、体を流れている血液の量を減らして血圧を下げる。
このように、それぞれの薬の作用点(薬がどこに、どのようにはたらくのか)が異なるため、薬の特徴をよく知って飲む必要があります((1)〜(4)をみても、それぞれ脳や神経、血管、心臓とはたらきかける場所とはたらき方が異なりますね)。
一般用医薬品にはいろいろな成分がミックスされている合剤が多く、たとえば胃薬といっても、粘膜を保護する薬、消化薬、胃酸を中和する薬が少しずつ配合されていて、幅広い効能・効果のあるものも販売されています。
一方、医師から処方される医療用医薬品は、ほとんどが単剤で、医師の診断の後、集中的に患部を治療する薬です。
なぜなら、薬は病気や症状にあわせてそれぞれ効果をあらわす成分が異なるからです。また、同じ目的をもっている薬でも、その効果をあげる“はたらき方”が異なります。たとえば、血圧をさげるのにも、主に4つの方法があります。
(1)血圧などを調節する脳や神経に働きかけて血圧を下げる。
(2)血管に直接働きかけて、血管を広げて血圧をさげる。
(3)心臓に働きかけて、血液の流れを穏やかにして血圧を下げる。
(4)尿の出を多くして、体を流れている血液の量を減らして血圧を下げる。
このように、それぞれの薬の作用点(薬がどこに、どのようにはたらくのか)が異なるため、薬の特徴をよく知って飲む必要があります((1)〜(4)をみても、それぞれ脳や神経、血管、心臓とはたらきかける場所とはたらき方が異なりますね)。
一般用医薬品にはいろいろな成分がミックスされている合剤が多く、たとえば胃薬といっても、粘膜を保護する薬、消化薬、胃酸を中和する薬が少しずつ配合されていて、幅広い効能・効果のあるものも販売されています。
一方、医師から処方される医療用医薬品は、ほとんどが単剤で、医師の診断の後、集中的に患部を治療する薬です。
薬の特徴をよく知る
また、現在、日本薬局方には、約1,400種類の品目が収載されており、在宅で、高齢者がよく使う薬にも、血圧を下げる高血圧治療薬、糖尿病を治す糖尿病治療薬、コレステロールや脂肪を下げる脂質異常症治療薬、心臓に作用する心臓病薬、脳卒中など脳血管障害に作用する薬、パーキンソン病のつらい運動障害を改善するパーキンソン病治療薬、沈んだ気持ちを少し元気にしてくれる抗うつ薬、もの忘れなどの認知症状などの進行を抑えてくれる認知症治療薬、ゆったりとした眠りを誘う睡眠薬、咳や痰・喘息などの症状を改善させてくれる呼吸疾患治療薬、胃・腸障害を改善する消化器系治療薬、痛みや熱を抑える解熱鎮痛薬、がんのような辛い痛みを抑える麻薬、尿失禁や頻尿・尿閉を改善させる排泄障害治療薬、快適な排便を促す便秘治療薬、骨粗鬆症を治す治療薬、かゆみなどの皮膚疾患を治す皮膚用薬、肺炎や膀胱炎などの細菌感染症を治す抗生物質など、主要なものでもこんなに多くの薬があります。
これらは、それぞれ食品との相互作用(第3回)や吸収の方法(第4回)、作用点(今回)が異なりますから、その特徴をよく知っておくことが大切です。
クリニック、薬局で薬を受け取る際に、医師や薬剤師が処方された薬の説明をしてくれます。
また、「お薬情報」といって、写真付きの薬の説明書や、「お薬手帳」といって薬の内容が書かれている手帳を渡してくれます。是非、そのようなグッズを活用して下さい。
これらは、それぞれ食品との相互作用(第3回)や吸収の方法(第4回)、作用点(今回)が異なりますから、その特徴をよく知っておくことが大切です。
クリニック、薬局で薬を受け取る際に、医師や薬剤師が処方された薬の説明をしてくれます。
また、「お薬情報」といって、写真付きの薬の説明書や、「お薬手帳」といって薬の内容が書かれている手帳を渡してくれます。是非、そのようなグッズを活用して下さい。