第18回 聴導犬ユーザーから学んだこと(2)……育児の最強パートナー現る!
育児中の皆さん! あなたにとっての『育児の最強パートナー』は誰ですか? ご主人? 奥様? ご両親? 幼稚園or保育園の先生?……それぞれに、様々な思いやお立場があると思います。
私は現在、6歳と3歳の育児中。今でこそ使わなくなりましたが、乳幼児期は寝室のベビーベッドの脇にモニターを置き、リビングでその音を聞きながら別のことをし、赤ちゃんが泣きだしたら寝室に走る!という時間を繰り返していました(一人目と二人目のダッシュが歴然と違う!と周囲に呆れられましたが……笑)。その当時は、「こんな自由にならない時間がいつまで続くの〜?涙」とよく思ったものです。。。
では、聴覚障がいのある方の育児は、どのようなものでしょうか? 「音が聞こえない中での育児」を、少し想像してみてください。
私は現在、6歳と3歳の育児中。今でこそ使わなくなりましたが、乳幼児期は寝室のベビーベッドの脇にモニターを置き、リビングでその音を聞きながら別のことをし、赤ちゃんが泣きだしたら寝室に走る!という時間を繰り返していました(一人目と二人目のダッシュが歴然と違う!と周囲に呆れられましたが……笑)。その当時は、「こんな自由にならない時間がいつまで続くの〜?涙」とよく思ったものです。。。
では、聴覚障がいのある方の育児は、どのようなものでしょうか? 「音が聞こえない中での育児」を、少し想像してみてください。
寝ていても、赤ちゃんの泣き声を教えてくれます!(起こし方は色々♪)
聴覚に障がいのある方が、最も利用している生活機器に、「フラッシュライト」があります。家の中の様々な電子音を、部屋に設置したフラッシュライトが教えてくれるというものです。
部屋のどの方向を向いていても気づけるよう、激しい光を発しますが、これにも限界はあります。例えば、ベランダや別の部屋にいたら気づけませんし、居眠りなどしてしまっても気づけません。「今光った?」といつも気になって仕方がない!という方が、実際に多くおられます。
つまり、聞こえなくて『怖い』というのは、『音が聞こえない』からではなく、それにより『情報・状況が把握できない』からなのです。
赤ちゃんの声は、電子音ではありませんが、昨今の機器の発達により、モニターが泣き声を拾い、ライトや振動(腕時計やベッド自体が振動するシステムもあり)で教えてくれます。
しかし、そういうものがあったとしても、結局気が気でなく、ライトのある部屋から動けない、居眠りもできない、赤ちゃんの傍を離れられない……という状態になってしまうのです。
そんなとき、最強のパートナーとなってくれるのが、【聴導犬】です!
前回もご紹介した私の尊敬するMさんは、3人の子育てをしているお母さんです。上の2人は初代聴導犬が、3人目は2代目聴導犬がパートナーとして手伝ってくれました。彼女はいつも、「聴導犬の存在がなかったら、育児できていなかったと思う」と言います。
Mさんの初産は1999年1月でした。補助犬法ができる3年以上前のことです。
まだ【聴導犬】という言葉も、一般には知られていないなか、本当に運良く、奇跡的に入院を了承してくれる(どころか「当たり前のこと」として受け入れてくれる)病院に出会いました。そして、素晴らしい医療スタッフ、また何より素晴らしい家族に支えられ、検診→入院→出産→退院を経験されました。
実は、「分娩室にも同伴してよいですよ」と言われたそうですが、さすがにご本人が「聴導犬のことまで気にかけられないかもしれないし、犬の精神的負担を考えても辞めておきます」とご辞退されたとか……。でも、それほどまでに当然のこととして対応した病院の姿勢には、本当に感動します。
もちろん、育児は生まれてからがスタート!
聴導犬には、事前にトレーナーさんが録音した別の赤ちゃんの泣き声を聞かせて教える練習を行いました。そして出産後は、母子同室の入院部屋で本物の赤ちゃんとご対面! 聴導犬も一緒に泊まり、ちゃんと泣き声を教えてくれるか、医療スタッフも実地で確認してくださったそうです。
本人からは、「赤ちゃんの泣き声をまったく気にせず熟睡できてしまう旦那様より、よっぽど聴導犬の方が頼りになります(笑)」との体験談が……。(その気持ち、わかる人は多いのでは!?)
実は、このMさんの実体験は書籍にもなっています。大変なこともたくさん乗り越えてきた、彼女だからこそできるオリジナルの育児が、そこにあります。彼女の活動を知って、「私にも聴導犬がいれば育児できるかも!?」という後輩ユーザーさんが1人また1人と増えていることは、とても素晴らしいですね!
当会は、そんなユーザーさんたちの生活が、少しでも当たり前の暮らしになるようサポートする活動を行っています! これからも応援、よろしくお願いいたします♪
次回は、「聴導犬ユーザーにあなたができること」について考えたいと思います。
部屋のどの方向を向いていても気づけるよう、激しい光を発しますが、これにも限界はあります。例えば、ベランダや別の部屋にいたら気づけませんし、居眠りなどしてしまっても気づけません。「今光った?」といつも気になって仕方がない!という方が、実際に多くおられます。
つまり、聞こえなくて『怖い』というのは、『音が聞こえない』からではなく、それにより『情報・状況が把握できない』からなのです。
赤ちゃんの声は、電子音ではありませんが、昨今の機器の発達により、モニターが泣き声を拾い、ライトや振動(腕時計やベッド自体が振動するシステムもあり)で教えてくれます。
しかし、そういうものがあったとしても、結局気が気でなく、ライトのある部屋から動けない、居眠りもできない、赤ちゃんの傍を離れられない……という状態になってしまうのです。
そんなとき、最強のパートナーとなってくれるのが、【聴導犬】です!
前回もご紹介した私の尊敬するMさんは、3人の子育てをしているお母さんです。上の2人は初代聴導犬が、3人目は2代目聴導犬がパートナーとして手伝ってくれました。彼女はいつも、「聴導犬の存在がなかったら、育児できていなかったと思う」と言います。
Mさんの初産は1999年1月でした。補助犬法ができる3年以上前のことです。
まだ【聴導犬】という言葉も、一般には知られていないなか、本当に運良く、奇跡的に入院を了承してくれる(どころか「当たり前のこと」として受け入れてくれる)病院に出会いました。そして、素晴らしい医療スタッフ、また何より素晴らしい家族に支えられ、検診→入院→出産→退院を経験されました。
実は、「分娩室にも同伴してよいですよ」と言われたそうですが、さすがにご本人が「聴導犬のことまで気にかけられないかもしれないし、犬の精神的負担を考えても辞めておきます」とご辞退されたとか……。でも、それほどまでに当然のこととして対応した病院の姿勢には、本当に感動します。
もちろん、育児は生まれてからがスタート!
聴導犬には、事前にトレーナーさんが録音した別の赤ちゃんの泣き声を聞かせて教える練習を行いました。そして出産後は、母子同室の入院部屋で本物の赤ちゃんとご対面! 聴導犬も一緒に泊まり、ちゃんと泣き声を教えてくれるか、医療スタッフも実地で確認してくださったそうです。
本人からは、「赤ちゃんの泣き声をまったく気にせず熟睡できてしまう旦那様より、よっぽど聴導犬の方が頼りになります(笑)」との体験談が……。(その気持ち、わかる人は多いのでは!?)
実は、このMさんの実体験は書籍にもなっています。大変なこともたくさん乗り越えてきた、彼女だからこそできるオリジナルの育児が、そこにあります。彼女の活動を知って、「私にも聴導犬がいれば育児できるかも!?」という後輩ユーザーさんが1人また1人と増えていることは、とても素晴らしいですね!
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次回は、「聴導犬ユーザーにあなたができること」について考えたいと思います。
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