第14回 介助犬ユーザーから学んだこと(1)……「当たり前の移動って?」
昨年は、多くの皆さんにこのブログを読んでいただき、非常に光栄でした♪ 2014年も更にたくさんの方に読んでいただけるよう頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
本年がさらに新たな出会いの多き年となりますよう、また、皆様に幸多き1年となりますよう心よりお祈り申し上げます。。。
では、新年初回! 年末年始に多くの方が「移動」されたと思います。今回は皆さんと一緒に、肢体不自由者の「移動」について考えてみたいと思います。
本年がさらに新たな出会いの多き年となりますよう、また、皆様に幸多き1年となりますよう心よりお祈り申し上げます。。。
では、新年初回! 年末年始に多くの方が「移動」されたと思います。今回は皆さんと一緒に、肢体不自由者の「移動」について考えてみたいと思います。
本年もよろしくお願い致します♪
私はこのお仕事に就かせていただいたことから、介助犬ユーザー=車椅子ユーザー(or杖歩行)の方のアテンドをする機会が増えました。しかし、2002年の法律施行時(11年前)に、当会理事でもある介助犬ユーザーKさんにアテンドしたときの衝撃は、今でも忘れられません。
新幹線で東京駅に到着されたKさんをホームで待ち受け、駅長さんに誘導されながら移動しました。しかし、まず案内されたのは、ホーム内の「業務用エレベーター」。
窓もないエレベーターに乗りこみ地下へ。着いたのは、スーパーの荷物搬入場のような場所でした。配管が丸出しになった地下には一応誘導ラインが引いてあるものの、ただただ右も左もわからないので、駅長さんからひたすらはぐれないように着いて行きました。
途中、よく見ると、Kioskで販売する用(?)の雑誌や新聞が山積みされていたり、ゴミが保管されているような場所もあったり。ただただ、目を丸くしながら必死に着いて行きました。また、荷物運搬の車両などが出入りする通路を横断する場所もあり、空気の悪さも感じ、さながら地下要塞のようでした…。
しばらくすると、赤レンガの壁の幻想的な業務用通路に。やっと歩きやすくなりました。そしてようやく丸の内南口へ…。到着したときには、グッタリという感じでした。
そんなときにも、隣にいる介助犬はシッポふりふり、嬉しそうに寄り添ってくれているので、それを見ると、また元気が出てきます!
このお仕事をしていなければ、決して知ることのない、ある意味貴重な移動体験だったと思います。が、この移動、毎日の通勤や頻繁に移動する必要があるような方にとっては、途方もないご苦労だと思いました。そしてこれは、東京駅のことだけではないはずです。
平成15年に、東京駅内に一般用エレベーターが設置されましたので、上記のような移動は不要になりました。
このエレベーターの設置により、障がい者だけでなく、高齢者や怪我などで歩行が困難な方、幼児連れやベビーカーを押している方、妊婦さんなど、多くの方々が便利に快適に「当たり前の移動」ができるようになったことは言うまでもありません。
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づく基本方針では、1日当たりの平均利用者数が3,000人以上の鉄軌道駅について、平成32年までに段差解消をはじめとしたバリアフリー化を実施することとされています。平成24年度末時点で、該当する全国3,457駅のうち、2,829駅で段差が解消されたそうです(81.8%)。
ただ、それでもまだまだ、スロープやエレベーターの位置が遠いことによる不便は、どうしても残っているかとは思いますが、それがなかった時代に比べれば格段によくなっています!
皆さんのご利用されている駅はどうでしょう? 誰もが使いやすいUD(ユニバーサルデザイン)になっていますか? ぜひ、「自分が車椅子ユーザーだったら…」という視点で駅を観察してみてください。きっと、今まで気づかなかった所に気づくことができると思います。新年最初の『よい気づき』がありますように♪
次回も、車椅子ユーザーさんの移動に関して考えます。どうぞお楽しみに♪
新幹線で東京駅に到着されたKさんをホームで待ち受け、駅長さんに誘導されながら移動しました。しかし、まず案内されたのは、ホーム内の「業務用エレベーター」。
窓もないエレベーターに乗りこみ地下へ。着いたのは、スーパーの荷物搬入場のような場所でした。配管が丸出しになった地下には一応誘導ラインが引いてあるものの、ただただ右も左もわからないので、駅長さんからひたすらはぐれないように着いて行きました。
途中、よく見ると、Kioskで販売する用(?)の雑誌や新聞が山積みされていたり、ゴミが保管されているような場所もあったり。ただただ、目を丸くしながら必死に着いて行きました。また、荷物運搬の車両などが出入りする通路を横断する場所もあり、空気の悪さも感じ、さながら地下要塞のようでした…。
しばらくすると、赤レンガの壁の幻想的な業務用通路に。やっと歩きやすくなりました。そしてようやく丸の内南口へ…。到着したときには、グッタリという感じでした。
そんなときにも、隣にいる介助犬はシッポふりふり、嬉しそうに寄り添ってくれているので、それを見ると、また元気が出てきます!
このお仕事をしていなければ、決して知ることのない、ある意味貴重な移動体験だったと思います。が、この移動、毎日の通勤や頻繁に移動する必要があるような方にとっては、途方もないご苦労だと思いました。そしてこれは、東京駅のことだけではないはずです。
平成15年に、東京駅内に一般用エレベーターが設置されましたので、上記のような移動は不要になりました。
このエレベーターの設置により、障がい者だけでなく、高齢者や怪我などで歩行が困難な方、幼児連れやベビーカーを押している方、妊婦さんなど、多くの方々が便利に快適に「当たり前の移動」ができるようになったことは言うまでもありません。
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づく基本方針では、1日当たりの平均利用者数が3,000人以上の鉄軌道駅について、平成32年までに段差解消をはじめとしたバリアフリー化を実施することとされています。平成24年度末時点で、該当する全国3,457駅のうち、2,829駅で段差が解消されたそうです(81.8%)。
ただ、それでもまだまだ、スロープやエレベーターの位置が遠いことによる不便は、どうしても残っているかとは思いますが、それがなかった時代に比べれば格段によくなっています!
皆さんのご利用されている駅はどうでしょう? 誰もが使いやすいUD(ユニバーサルデザイン)になっていますか? ぜひ、「自分が車椅子ユーザーだったら…」という視点で駅を観察してみてください。きっと、今まで気づかなかった所に気づくことができると思います。新年最初の『よい気づき』がありますように♪
次回も、車椅子ユーザーさんの移動に関して考えます。どうぞお楽しみに♪
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