第7回 「聴導犬」のお仕事紹介(2)
いよいよ寒くなってきました!
補助犬ユーザーさんもそうですが、犬を飼っていらっしゃると、「寒いから今日は外出なし〜」とはなりませんよね♪ でも、犬と散歩に出る機会を作ることは、実はユーザーさんや飼い主さんたちの、健康増進に繋がっているという調査結果があります。そして、犬がいることにより、地域社会とのかかわり合いも促進されるという報告もあるんです。
これを、【社会的潤滑油効果】と言います。このあたりに関しては、また別の機会にお話ししますね。
さて、今回も「聴導犬」のお仕事紹介です。前回は、家の中でのお仕事紹介をしましたが、今回は外出先でのお仕事を紹介します。
補助犬ユーザーさんもそうですが、犬を飼っていらっしゃると、「寒いから今日は外出なし〜」とはなりませんよね♪ でも、犬と散歩に出る機会を作ることは、実はユーザーさんや飼い主さんたちの、健康増進に繋がっているという調査結果があります。そして、犬がいることにより、地域社会とのかかわり合いも促進されるという報告もあるんです。
これを、【社会的潤滑油効果】と言います。このあたりに関しては、また別の機会にお話ししますね。
さて、今回も「聴導犬」のお仕事紹介です。前回は、家の中でのお仕事紹介をしましたが、今回は外出先でのお仕事を紹介します。
あなたは今日、何人の聴覚障害者に会いましたか?
聴覚障害者の方は、後ろから車が近づいてクラクションを鳴らされても、自転車のベルを鳴らされても、気づくことができません。ですから、さんざん鳴らされたあげく、追い抜く時に、運転手さんにもの凄い顔つきで怒鳴られるということがよくあるそうです。でも、その怒鳴り声も聞くことはできません。その度に、とても嫌な思いをされているようです。
そんなとき、「聴導犬」がいてくれれば、後ろからの気配やクラクションなどの音を察知し、知らせてくれます。
知らせ方は、犬によって様々。前足を上げて膝元をタッチしてくれることもあれば、グイッと道路の端に入り込んでくれることもあります。または、気配を察知したら振り向くという行動で、ユーザーさんに知らせる子もいます。その犬が最も自然に出しやすい行動と組み合わせて、トレーニングを行っているのです。
皆さんは、車や自転車の運転中、なかなかよけてくれない人に遭遇したことはありませんか? もしかしたら、その人は、聴覚障害者だったのかもしれません。
あなたは今日、何人の聴覚障害者に会いましたか?
そんなとき、「聴導犬」がいてくれれば、後ろからの気配やクラクションなどの音を察知し、知らせてくれます。
知らせ方は、犬によって様々。前足を上げて膝元をタッチしてくれることもあれば、グイッと道路の端に入り込んでくれることもあります。または、気配を察知したら振り向くという行動で、ユーザーさんに知らせる子もいます。その犬が最も自然に出しやすい行動と組み合わせて、トレーニングを行っているのです。
皆さんは、車や自転車の運転中、なかなかよけてくれない人に遭遇したことはありませんか? もしかしたら、その人は、聴覚障害者だったのかもしれません。
あなたは今日、何人の聴覚障害者に会いましたか?
「見えない障がい」を「見える障がい」に……
皆さんは毎日、たくさんの人とすれ違いますが、その中に聴覚障害者の方がどのくらいいたのか、考えたことはありますか? 0人かもしれない、でももしかしたら、全員がそうだったのかもしれません。
そう、「聴覚障がい」という障がいは、外見では判断がつかない障がいなのです。
(厚生労働白書によると、我が国の聴覚障害者の数は34万人とされていますが、これは身体障害者手帳をお持ちの方だけの数字であり、それ以外にも、難聴者の方は多数いらっしゃいます。老人性難聴の方も含めると、難聴者の人口は、約2000万人とも言われています)
そんな、【見えない障がい】を【見える障がい】に変えてくれるのが、聴導犬です。
実際に、ある聴導犬ユーザーさんが電車に乗っているとき、こんな緊急車内アナウンスが流れたそうです。
「○○駅の先の線路にて事故が発生したため、この電車は当駅で停車いたします。○番ホームからの電車にお乗り換えください」
もちろん、聴導犬ユーザーさんは、車内アナウンスが流れていることすらわかりません。しかも、空いている車内で本を読んでいたため、周囲の気配に気づくこともできませんでした。
そんなとき、ある乗客の方が、メモ用紙にアナウンスの内容を書いて教えてくれたのだそうです。これはまさに、聴導犬を連れていたから、『聴覚障害者であること』に気づいていただけたのです。
そう、「聴覚障がい」という障がいは、外見では判断がつかない障がいなのです。
(厚生労働白書によると、我が国の聴覚障害者の数は34万人とされていますが、これは身体障害者手帳をお持ちの方だけの数字であり、それ以外にも、難聴者の方は多数いらっしゃいます。老人性難聴の方も含めると、難聴者の人口は、約2000万人とも言われています)
そんな、【見えない障がい】を【見える障がい】に変えてくれるのが、聴導犬です。
実際に、ある聴導犬ユーザーさんが電車に乗っているとき、こんな緊急車内アナウンスが流れたそうです。
「○○駅の先の線路にて事故が発生したため、この電車は当駅で停車いたします。○番ホームからの電車にお乗り換えください」
もちろん、聴導犬ユーザーさんは、車内アナウンスが流れていることすらわかりません。しかも、空いている車内で本を読んでいたため、周囲の気配に気づくこともできませんでした。
そんなとき、ある乗客の方が、メモ用紙にアナウンスの内容を書いて教えてくれたのだそうです。これはまさに、聴導犬を連れていたから、『聴覚障害者であること』に気づいていただけたのです。
聴導犬。後ろからの気配や音に気づいてくれます。
また、補助犬法上の表示義務により、ペットではない
「聴導犬」だということがわかります。
また、補助犬法上の表示義務により、ペットではない
「聴導犬」だということがわかります。
聴覚障害者は、何か非常事態が起こったときに、最も逃げ遅れる可能性が高い障がいとも言われています。特に、建物内等での非常ベルに気づくことは難しく、気づけたとしても時間がかかります。
その音が何なのか? 例えば火災であれば、どこが発火場所でどっちに逃げるべきなのか? そのような情報も入ってこないのです。
そんなときに、聴導犬がいてくれたら、「非常ベルが鳴っていること」を知らせたうえで、音源へ誘導するのではなく、「伏せる」という体勢を見せて知らせてくれます。それにより、早い段階で避難行動を取ることができるようになります。その先の誘導に関しては、人のサポートが必要になりますが、少なくとも逃げ遅れる可能性は大きく減ることになります。
このように聴導犬は、ユーザーさんにとって、家の中でも外でも、いつも安心・安全をもたらしてくれる、かけがえのないパートナーであることがわかっていただけると思います。
その音が何なのか? 例えば火災であれば、どこが発火場所でどっちに逃げるべきなのか? そのような情報も入ってこないのです。
そんなときに、聴導犬がいてくれたら、「非常ベルが鳴っていること」を知らせたうえで、音源へ誘導するのではなく、「伏せる」という体勢を見せて知らせてくれます。それにより、早い段階で避難行動を取ることができるようになります。その先の誘導に関しては、人のサポートが必要になりますが、少なくとも逃げ遅れる可能性は大きく減ることになります。
このように聴導犬は、ユーザーさんにとって、家の中でも外でも、いつも安心・安全をもたらしてくれる、かけがえのないパートナーであることがわかっていただけると思います。
生活の中で進化する!
聴導犬との生活を重ねるなかで、様々なオリジナルの進化があります。
例えば、物を落とした際、私たちは、たいてい落ちた音で「落としたこと」に気づきます。でも、聴覚障害者の場合はその音がわからないので、落としたことに気づけないのです。ですから、自宅の鍵をなくし、鍵穴を変えたことは、一度や二度ではないそうです。
しかし、聴導犬がいれば、物が落ちた音に気づき、振り向くなどの動きをします。これは生き物として自然な行動。その犬の動きをユーザーさんが感じることで、「落としたこと」に気づけるようになるそうです。
そして、そんな時ユーザーさんはいっぱいほめてくれます。すると、犬はその行動を楽しいお仕事として学習します。
このように、トレーニングしたことだけではなく、日々の生活の中で、犬にとって「一番大好きなユーザーさん」がほめてくれる行動がどんどん強化され、進化していきます。
これは、命ある生き物である「犬」とのコミュニケーションの中で生まれ、習得できる効果だと思います。ロボットではない補助犬の素晴らしさは、そんな所にもあります♪
次回は、これまで紹介した盲導犬・介助犬・聴導犬を規定する「身体障害者補助犬法」について、簡単にご説明したいと思います♪
例えば、物を落とした際、私たちは、たいてい落ちた音で「落としたこと」に気づきます。でも、聴覚障害者の場合はその音がわからないので、落としたことに気づけないのです。ですから、自宅の鍵をなくし、鍵穴を変えたことは、一度や二度ではないそうです。
しかし、聴導犬がいれば、物が落ちた音に気づき、振り向くなどの動きをします。これは生き物として自然な行動。その犬の動きをユーザーさんが感じることで、「落としたこと」に気づけるようになるそうです。
そして、そんな時ユーザーさんはいっぱいほめてくれます。すると、犬はその行動を楽しいお仕事として学習します。
このように、トレーニングしたことだけではなく、日々の生活の中で、犬にとって「一番大好きなユーザーさん」がほめてくれる行動がどんどん強化され、進化していきます。
これは、命ある生き物である「犬」とのコミュニケーションの中で生まれ、習得できる効果だと思います。ロボットではない補助犬の素晴らしさは、そんな所にもあります♪
次回は、これまで紹介した盲導犬・介助犬・聴導犬を規定する「身体障害者補助犬法」について、簡単にご説明したいと思います♪
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