第23回 介護について悩んでいます<4>
知的障害の息子と余命1年の夫を抱えています
【Q】
息子は30歳で知的障害があるため、施設に入居し、週末だけ帰宅します。夫は余命1年といわれ、入院中、息子のことが心配で死に切れないと感情が乱れています。夫の気持ちが痛いほどわかりますが、どうすることもできません。今後の息子と私の生活も心配です。
【A】
ターミナルケアとグリーフ・セラピーに努めたい
【解説】
ご主人は、自分の病気と息子さんの今後を考えると無念な気持ち、居ても立ってもいられないのですね。治療を目的とした医療ができなくなった終末期の患者を援助することをターミナルケアといい、患者の身体的、精神的苦痛を緩和し、その人が最後までその人らしく生きくられるよう、援助することをいいます。もちろん、そのための家族へのケアも行いますが、病院はどのような体制でしょうか。
精神科医のキューブラーは、人が死を受容するには、(1)否認、(2)怒り、(3)引き取り、(4)抑うつ、(5)受容の5段階があるとしています。
ただし、すべての人がこの5段階を通過するわけではありませんが、ご主人の場合、息子さんの件があるので一般より強く症状が出ていることが予想されます。これはアメリカの研究であり、告知の仕方や国民性も加味されて考えるべきとの意見もあります。
ターミナルケアは、患者を医師や看護師、ソーシャルワーカー、精神科医などのチームで支援をします。そのため、病歴や生育歴、パーソナリティー、家族構成、環境・生き方を踏まえ、本人の観察をして傾聴を行い、かつその人の存在を理解し、配慮して本人と家族がどの段階に差しかかっているか、把握してケアをします。
また、ターミナルケアはその人の死の受容と充実した余生生活、その人らしさを援助します。そこで、専門家の知恵を借りてみて下さい。さらに、死に向かう人に対してのターミナルケアと同時に、残された家族に対してのグリーフ(悲嘆)セラピーも重要なことです。
あなたは今、ご主人の看病と息子さんの世話で気が張っていますが、突然の大きな変化に喪失感を感じることが予想されます。
そこで、そのこともぜひ頭に入れて備えておいて下さい。突然の別れや意に沿わないアクシデントの場合、あなたにとってとくに大きな揺さぶりになるかもしれません。その後のあなたの健康状態を左右することもあるので、我慢せず、身近な人や専門家に訴えて下さい。
さらに、あなた自身と息子さんの生活については、息子さんの施設への説明、市町村の福祉課などに相談して大まかな計画や備えをイメージしておくことも大事でしょう。できれば病院のチームとも連携してもらえると一層いいでしょう。ケースワーカーに相談することをおすすめします。
息子は30歳で知的障害があるため、施設に入居し、週末だけ帰宅します。夫は余命1年といわれ、入院中、息子のことが心配で死に切れないと感情が乱れています。夫の気持ちが痛いほどわかりますが、どうすることもできません。今後の息子と私の生活も心配です。
沖縄県・女性(65歳)
【A】
ターミナルケアとグリーフ・セラピーに努めたい
【解説】
ご主人は、自分の病気と息子さんの今後を考えると無念な気持ち、居ても立ってもいられないのですね。治療を目的とした医療ができなくなった終末期の患者を援助することをターミナルケアといい、患者の身体的、精神的苦痛を緩和し、その人が最後までその人らしく生きくられるよう、援助することをいいます。もちろん、そのための家族へのケアも行いますが、病院はどのような体制でしょうか。
精神科医のキューブラーは、人が死を受容するには、(1)否認、(2)怒り、(3)引き取り、(4)抑うつ、(5)受容の5段階があるとしています。
ただし、すべての人がこの5段階を通過するわけではありませんが、ご主人の場合、息子さんの件があるので一般より強く症状が出ていることが予想されます。これはアメリカの研究であり、告知の仕方や国民性も加味されて考えるべきとの意見もあります。
ターミナルケアは、患者を医師や看護師、ソーシャルワーカー、精神科医などのチームで支援をします。そのため、病歴や生育歴、パーソナリティー、家族構成、環境・生き方を踏まえ、本人の観察をして傾聴を行い、かつその人の存在を理解し、配慮して本人と家族がどの段階に差しかかっているか、把握してケアをします。
また、ターミナルケアはその人の死の受容と充実した余生生活、その人らしさを援助します。そこで、専門家の知恵を借りてみて下さい。さらに、死に向かう人に対してのターミナルケアと同時に、残された家族に対してのグリーフ(悲嘆)セラピーも重要なことです。
あなたは今、ご主人の看病と息子さんの世話で気が張っていますが、突然の大きな変化に喪失感を感じることが予想されます。
そこで、そのこともぜひ頭に入れて備えておいて下さい。突然の別れや意に沿わないアクシデントの場合、あなたにとってとくに大きな揺さぶりになるかもしれません。その後のあなたの健康状態を左右することもあるので、我慢せず、身近な人や専門家に訴えて下さい。
さらに、あなた自身と息子さんの生活については、息子さんの施設への説明、市町村の福祉課などに相談して大まかな計画や備えをイメージしておくことも大事でしょう。できれば病院のチームとも連携してもらえると一層いいでしょう。ケースワーカーに相談することをおすすめします。
ソーシャルワーカー・翼 都子
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(アクティブシニア編集部)