第18回 子(孫)育て問題<3>
孫を引き取りたいのですが
【Q】
息子夫婦が離婚することになりました。息子と嫁のどちらが孫の親権をとるか、が争点になっています。夫婦はどちらとも仕事が忙しくて月に1回程度しか交流しておらず、孫は生まれてから4年間、ほとんど私たち祖父母が育ててきました。孫は内孫ですのでぜひ引き取って育てていきたいのですが、可能でしょうか。
また、仮に嫁の側に子どもの親権が渡った場合、孫との面接はどうなりますか。
【A】
息子さんが親権者になり、それを祖父母がサポートすることは可能
【解説】
今までお孫さんを育ててきた現状が加味されることもありますが、双方の親が虐待をするなどの相当の理由がない限り、基本的には子どもの親権者は親にしかなれません。
まず、親権と監護権を分離することは可能ですが、いろいろと難しい場合があります。そこで、息子さんが親権者になることを応援し、そのうえで子どもの監護環境に協力することが一番望ましいでしょう。
この場合、父親が子育てに真剣に参加する覚悟が必要で、祖父母が育て、父親は預け放しでは本末転倒になってしまいます。そこで、父親としての自覚をしっかり持ってもらい、子どもとの今後の生活設計を立てていくことです。その場合、あくまでも祖父母は監護補助の立場であることをお忘れなく。
また、仮に親権が母親側になった場合、祖父母のみが面会を希望してもなかなか難しい現状があります。そこで、話し合いが難しい場合、家庭裁判所の調停を利用して父親が面接を確保し、安定したルールを作成する必要があります。「久しぶりだね」などといって過度なプレゼントなどを渡すこともトラブルのもとになります。また、互いの悪口をいうなどは子どもの心を傷つけますので、しっかりとしたルールをつくりましょう。
ところで、家庭裁判所の面接では子どもの福祉を一番重視しますので、子どもの負担にならないよう、大人が配慮することが求められます。夫婦としては、縁が切れても親子は一生ですので、子どもの先々を踏まえ、親として協力していく必要があります。
どちらが親権者になった場合でも、ならなかった方が面接を求めることができます。面接のルールが決まって、実際の面接が始まり、回数を重ねて会うことが軌道に乗れば、子どもの成長を記す写真などを送ってもらうなどのお願いをしてみることもできます。しかし、その際、あくまでも相手側の様子との折り合いが大切なので、着実に誠意を見せて取り組みましょう。無理は禁物です。
最後に、親権が先方に渡った場合の助言ですが、息子さんには、決められた養育費はきちんと口座振り込みで期日を守ることを伝えて下さい。また、別に孫名義で入学祝いなどを貯金して相手側に渡すことなどは喜ばれるでしょう。
いずれにしても、これから子どもが成長する過程で受験や社会勉強がたくさん待っています。そこで、相手側から「息子さんに相談にのってほしい」といわれるような関係になれば、祖父母と孫との再会の日も近くなることでしょう。
息子夫婦が離婚することになりました。息子と嫁のどちらが孫の親権をとるか、が争点になっています。夫婦はどちらとも仕事が忙しくて月に1回程度しか交流しておらず、孫は生まれてから4年間、ほとんど私たち祖父母が育ててきました。孫は内孫ですのでぜひ引き取って育てていきたいのですが、可能でしょうか。
また、仮に嫁の側に子どもの親権が渡った場合、孫との面接はどうなりますか。
京都市・75歳(男性)
【A】
息子さんが親権者になり、それを祖父母がサポートすることは可能
【解説】
今までお孫さんを育ててきた現状が加味されることもありますが、双方の親が虐待をするなどの相当の理由がない限り、基本的には子どもの親権者は親にしかなれません。
まず、親権と監護権を分離することは可能ですが、いろいろと難しい場合があります。そこで、息子さんが親権者になることを応援し、そのうえで子どもの監護環境に協力することが一番望ましいでしょう。
この場合、父親が子育てに真剣に参加する覚悟が必要で、祖父母が育て、父親は預け放しでは本末転倒になってしまいます。そこで、父親としての自覚をしっかり持ってもらい、子どもとの今後の生活設計を立てていくことです。その場合、あくまでも祖父母は監護補助の立場であることをお忘れなく。
また、仮に親権が母親側になった場合、祖父母のみが面会を希望してもなかなか難しい現状があります。そこで、話し合いが難しい場合、家庭裁判所の調停を利用して父親が面接を確保し、安定したルールを作成する必要があります。「久しぶりだね」などといって過度なプレゼントなどを渡すこともトラブルのもとになります。また、互いの悪口をいうなどは子どもの心を傷つけますので、しっかりとしたルールをつくりましょう。
ところで、家庭裁判所の面接では子どもの福祉を一番重視しますので、子どもの負担にならないよう、大人が配慮することが求められます。夫婦としては、縁が切れても親子は一生ですので、子どもの先々を踏まえ、親として協力していく必要があります。
どちらが親権者になった場合でも、ならなかった方が面接を求めることができます。面接のルールが決まって、実際の面接が始まり、回数を重ねて会うことが軌道に乗れば、子どもの成長を記す写真などを送ってもらうなどのお願いをしてみることもできます。しかし、その際、あくまでも相手側の様子との折り合いが大切なので、着実に誠意を見せて取り組みましょう。無理は禁物です。
最後に、親権が先方に渡った場合の助言ですが、息子さんには、決められた養育費はきちんと口座振り込みで期日を守ることを伝えて下さい。また、別に孫名義で入学祝いなどを貯金して相手側に渡すことなどは喜ばれるでしょう。
いずれにしても、これから子どもが成長する過程で受験や社会勉強がたくさん待っています。そこで、相手側から「息子さんに相談にのってほしい」といわれるような関係になれば、祖父母と孫との再会の日も近くなることでしょう。
ソーシャルワーカー・翼都子
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(アクティブシニア編集部)