第3回 認知症ってどんな病気?(3)
前回は、代表的な認知症とそれぞれの特徴についてお伝えしました。
今回は、皆さんに認知症という病気の全体的なイメージをつかんでいただくために、「中核症状」と「周辺症状」について説明します。
今回は、皆さんに認知症という病気の全体的なイメージをつかんでいただくために、「中核症状」と「周辺症状」について説明します。
中核症状とは?
あなたの目の前に、ある認知症の人がいるとしましょう。地域の一員としてあなたがその人に何らかの支援をしたいと考え、その人の状態をしっかりと理解するためには、中核症状、周辺症状のそれぞれについて把握しておくことが大切です。
中核症状とは、認知症という病気の診断がおりている人には多かれ少なかれ出ている症状であり、認知症という病気の本質となる症状のことを指します。ごく当たり前の記憶力低下(これを「健忘」といいます)の範囲を超えて、病的に進行する(1)物忘れ(記憶の障がい)、(2)場所や時間の理解ができなくなる「失見当」(時間の感覚や場所の理解ができなくなります)や、(3)判断力の低下です。初期、中等度、重度と悪化していきます。たとえば、記憶の障がいについては、初期の認知症の人は最近の出来事を覚え込むことが難しくなっている反面、過去の記憶を引き出すことはできます。しかしこれが中等度、重度になるに従って、かつての大切な思い出なども思い起こすことができなくなります。
中核症状とは、認知症という病気の診断がおりている人には多かれ少なかれ出ている症状であり、認知症という病気の本質となる症状のことを指します。ごく当たり前の記憶力低下(これを「健忘」といいます)の範囲を超えて、病的に進行する(1)物忘れ(記憶の障がい)、(2)場所や時間の理解ができなくなる「失見当」(時間の感覚や場所の理解ができなくなります)や、(3)判断力の低下です。初期、中等度、重度と悪化していきます。たとえば、記憶の障がいについては、初期の認知症の人は最近の出来事を覚え込むことが難しくなっている反面、過去の記憶を引き出すことはできます。しかしこれが中等度、重度になるに従って、かつての大切な思い出なども思い起こすことができなくなります。
周辺症状とは?
これに対して周辺症状(Behavioral Psychological Symptoms of Dementia BPSD:認知症による行動・心理症状ともいいます)には、段階による変化があります。初期に見られやすい周辺症状としては、不安感、気分の沈みがあります。認知症とは別に独立した病気である「不安障がい」、「うつ病」などでも見られる症状ですから、認知症と間違わないようにしなければなりません。中等度から重度になると、見えないものが見えること(幻視)や、あり得ないことを信じ込む「妄想」症状が出てきます。
これらの周辺症状は、症状が出る人も出ない人もいて、必ず認められるものではありません。認知症の人の状況を見分けるにはこのことに注意して、中核症状、周辺症状がそれぞれどのように出ているかを把握することが必要です。
これらの周辺症状は、症状が出る人も出ない人もいて、必ず認められるものではありません。認知症の人の状況を見分けるにはこのことに注意して、中核症状、周辺症状がそれぞれどのように出ているかを把握することが必要です。