第8回 香港の食の思想に学ぶ
世界で一番おいしい料理は?
みなさんは、「世界で一番おいしい料理は?」と聞かれたら、なんと答えるでしょうか。
フランス料理や中国料理でしょうか、それとも日本人ですので、やはり「日本料理が一番!」と言われるかもしれません。
もちろん、人それぞれ好みもありますので、皆さんのなかでの一番があると思います。
私のなかでの一番は中国料理です。というのは、おいしくて体によく、「医食同源」の思想に基づいているからです。
なかでも、長寿とのかかわりで興味深いのが「香港」の食です。
フランス料理や中国料理でしょうか、それとも日本人ですので、やはり「日本料理が一番!」と言われるかもしれません。
もちろん、人それぞれ好みもありますので、皆さんのなかでの一番があると思います。
私のなかでの一番は中国料理です。というのは、おいしくて体によく、「医食同源」の思想に基づいているからです。
なかでも、長寿とのかかわりで興味深いのが「香港」の食です。
平均寿命は日本にも引けをとらない香港
日本は、男女あわせると世界一の長寿国ですが、男性だけをみると、日本は78.56歳、香港は79歳で、香港のほうが長寿なのです。
香港は世界に知られたグルメの地であり、毎日おいしい料理に舌鼓を打っています。実は、香港が長寿地域であるのは、医食同源の食を実践しているからだといえます。
香港は世界に知られたグルメの地であり、毎日おいしい料理に舌鼓を打っています。実は、香港が長寿地域であるのは、医食同源の食を実践しているからだといえます。
医食同源に基づく香港の食
香港の人の大部分は広東人です。「食は広州にあり」と言われるように、広東料理は、世界の人からおいしいと定評のある料理です。特に香港の料理は洗練されています。
この広東料理の特色は、淡・生・鮮です。
「淡」とは、味が濃くなくあっさりしていることです。これは食材のもち味を生かすということを心がけているということです。
「生」とは、火を通しすぎるとおいしくないので、できるだけ生っぽく仕上げることです。ですが、細菌や寄生虫の心配がありますので、完全な生で食べる習慣はありません。
「鮮」とは、料理の直前まで生きていた食材を使うことです。魚や肉などはもちろんですが、野菜や果物を含めて、何でも新鮮なものでなければ納得しません。
この広東料理の特色は、淡・生・鮮です。
「淡」とは、味が濃くなくあっさりしていることです。これは食材のもち味を生かすということを心がけているということです。
「生」とは、火を通しすぎるとおいしくないので、できるだけ生っぽく仕上げることです。ですが、細菌や寄生虫の心配がありますので、完全な生で食べる習慣はありません。
「鮮」とは、料理の直前まで生きていた食材を使うことです。魚や肉などはもちろんですが、野菜や果物を含めて、何でも新鮮なものでなければ納得しません。
また、広州人はスープが大好きで、習慣として毎日のように漢方スープを飲みます。それも気候にあわせて1年中、豚肉や鶏肉の食材に各種の漢方薬を加えてさまざまなスープをつくります。
さらに農薬や添加物などを使用して問題になったものは、まるで受けつけない傾向があります。
それくらい健康に対する自己管理がしっかりとしていて、体に悪いと思うものは一切とらないという意識が根づいています。
こうした食へのこだわりが、香港の料理をおいしく、そして健康にも影響しているといえるでしょう。
- 医食同源とは
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「薬(生薬)も食も同じ源、日常の食事で病気を予防し、治療しよう。その食事はバランスのとれた美味しい食事である」という意味です。