第2回 元気な高齢者から学ぶ食生活のヒント
日本が長寿国になった理由
日本の平均寿命は世界でもトップレベルを維持しています。
しかし、世界一の長寿国といっても、1947(昭和22)年までは、平均寿命は50歳に達していませんでした。
その理由として、医療が発達していなかったこと、衛生環境が悪かったことなども挙げられますが、それにも増して肉や油脂の少ない粗食に原因があったと言ってよいでしょう。
しかし、世界一の長寿国といっても、1947(昭和22)年までは、平均寿命は50歳に達していませんでした。
その理由として、医療が発達していなかったこと、衛生環境が悪かったことなども挙げられますが、それにも増して肉や油脂の少ない粗食に原因があったと言ってよいでしょう。
食の欧米化で長命に
日本が短期間でここまでの長寿国になったのは、日本の伝統的な食習慣である野菜、海藻、きのこ、大豆などの植物性食品をしっかりとるという長所を保ちながら、肉や脂肪を十分にとる欧米の食文化が適度に入って、栄養のバランスがとれたためと考えられます。
その結果、急激に寿命が延びはじめ、1971(昭和46)年には男女ともに70歳を超えました。現在では、平均寿命が男性78.56歳、女性85.52歳までになりました(平成17年確定値)。
その結果、急激に寿命が延びはじめ、1971(昭和46)年には男女ともに70歳を超えました。現在では、平均寿命が男性78.56歳、女性85.52歳までになりました(平成17年確定値)。
粗食では長生きできない!?
体によいからと、粗食に走る人がいます。
粗食とは、粗末な食事を意味し、具体的には“ご飯にみそ汁・漬け物”などを主体した食生活のことで、肉や油脂類を控えた食事をいうようです。
とかく世間では、歳をとったら肉類や油脂類をとらず、野菜中心のさっぱりした食事がよい、硬いものは控えたほうがよいなどと言われます。
しかし、気をつけないと偏食がちで、健康を害したり、栄養のバランスが崩れやすくなります。
特に、加齢とともに食事量が減少してくるなかで、肉や脂肪を減らしてしまうと、カロリーやたんぱく質不足を起こして却って老化を促進してしまいます。これでは寿命すら縮めかねません。
粗食とは、粗末な食事を意味し、具体的には“ご飯にみそ汁・漬け物”などを主体した食生活のことで、肉や油脂類を控えた食事をいうようです。
とかく世間では、歳をとったら肉類や油脂類をとらず、野菜中心のさっぱりした食事がよい、硬いものは控えたほうがよいなどと言われます。
しかし、気をつけないと偏食がちで、健康を害したり、栄養のバランスが崩れやすくなります。
特に、加齢とともに食事量が減少してくるなかで、肉や脂肪を減らしてしまうと、カロリーやたんぱく質不足を起こして却って老化を促進してしまいます。これでは寿命すら縮めかねません。
肉や脂肪に気をつけなければならないのは、野菜や和食をあまり好まない肉好きでファーストフードばかり食べている若い人たちであって、魚や納豆でご飯という伝統的食習慣に慣れている人の場合は、肉や脂肪を適度にとって、食を楽しむことが大切なのです。
- 医食同源とは
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「薬(生薬)も食も同じ源、日常の食事で病気を予防し、治療しよう。その食事はバランスのとれた美味しい食事である」という意味です。