Vol.14 結晶知能を高める方法5:柔軟思考する!
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☆<結晶知能>☆
脳の成長が止まったシニア期以降でも、経験と深い思考を積み重ねることでグングン伸びる脳力。若者にはない、大人の英知のもとになる知能。困難に直面したときに高い水準で解決できる、まさにシニアの知能。
★<流動知能>★
パソコンゲームを競ったり、単純な計算をすばやく行ったりするような脳の「性能」。青年期までは急速に成長するが、シニア期以降、急激に衰えてしまう。シニアは苦手だが、社会的・対人的な問題の対処には役立たない。
脳の成長が止まったシニア期以降でも、経験と深い思考を積み重ねることでグングン伸びる脳力。若者にはない、大人の英知のもとになる知能。困難に直面したときに高い水準で解決できる、まさにシニアの知能。
★<流動知能>★
パソコンゲームを競ったり、単純な計算をすばやく行ったりするような脳の「性能」。青年期までは急速に成長するが、シニア期以降、急激に衰えてしまう。シニアは苦手だが、社会的・対人的な問題の対処には役立たない。
「結晶知能を高める方法」の第5回目は「柔軟思考する!」です。
大人になると確固とした自己が出来上がります。しかし、逆に言えば、固定した考え方や行動パターンができてしまうともいえます。硬直した思考回路は、結晶知能の向上には障壁となります。固い頭を柔軟にすることで、新たな思考回路が生まれ、直面した問題をさまざまな角度から総合的に解決できるようになるのです。心の窓口を広げるために、「柔軟思考」してみましょう。
大人になると確固とした自己が出来上がります。しかし、逆に言えば、固定した考え方や行動パターンができてしまうともいえます。硬直した思考回路は、結晶知能の向上には障壁となります。固い頭を柔軟にすることで、新たな思考回路が生まれ、直面した問題をさまざまな角度から総合的に解決できるようになるのです。心の窓口を広げるために、「柔軟思考」してみましょう。
【実践法5】「嫌いなヒト・コト・モノ」の理由を考えよう
なぜ嫌いなのか、考えてみよう
あなたには、嫌いな上司や部下がいますか? あるいは、現役の頃にそういう人はいましたか?
たぶん誰にでも、1人や2人は嫌いだったり、苦手だったりする人がいると思います。「嫌いだけど、仕事だから仕方がない」、そう思って必要なとき以外は近づかないようにしている、というようなことがありませんか?
それが大人ならではの処世術ですし、実際にはそうするしか仕方ないようにも思えます。しかし、それでは自ら心を閉ざすことになってしまいます。「嫌いなものは嫌い」では、どんどん心が狭く、頭が固くなってしまいます。
結晶知能を高めるためには、心の窓口を広げて、さまざまな人や物事を受け入れ、柔軟に思考することが必要です。
たぶん誰にでも、1人や2人は嫌いだったり、苦手だったりする人がいると思います。「嫌いだけど、仕事だから仕方がない」、そう思って必要なとき以外は近づかないようにしている、というようなことがありませんか?
それが大人ならではの処世術ですし、実際にはそうするしか仕方ないようにも思えます。しかし、それでは自ら心を閉ざすことになってしまいます。「嫌いなものは嫌い」では、どんどん心が狭く、頭が固くなってしまいます。
結晶知能を高めるためには、心の窓口を広げて、さまざまな人や物事を受け入れ、柔軟に思考することが必要です。
どうすれば好きになれるのか
そこでまずは、嫌いな上司や部下を「なぜ嫌いなのか」、その理由を徹底的に考えてみましょう。たとえば上司です。
・些細なミスをとことん追求する
・部下に責任を押し付ける
・優柔不断ではっきりしない
・なんとなくムシが好かない 等々
理由はいろいろあると思いますが、それはそれとして、その上司を好きになるにはどうすればよいでしょうか?
・よいところを見つける
・過去に助けられた事例を思い出す
・自分に非はなかったかを考え直す
・積極的に付き合ってみる
・とにかく好きだと思い込む 等々
・些細なミスをとことん追求する
・部下に責任を押し付ける
・優柔不断ではっきりしない
・なんとなくムシが好かない 等々
理由はいろいろあると思いますが、それはそれとして、その上司を好きになるにはどうすればよいでしょうか?
・よいところを見つける
・過去に助けられた事例を思い出す
・自分に非はなかったかを考え直す
・積極的に付き合ってみる
・とにかく好きだと思い込む 等々
具体的な項目を挙げていってみると、とうてい好きになれないと思っていた上司でも、案外好きになれそうな気がしませんか? 心の鎧を脱ぎ、自分の思い込みを捨ててかかれば、見方も変わってくるはずです。
「なんだ、案外いいヤツじゃないか」
そんなふうに思えれば、自分の気持ちが軽くなる、ということも、もうひとつの効用です。
「なんだ、案外いいヤツじゃないか」
そんなふうに思えれば、自分の気持ちが軽くなる、ということも、もうひとつの効用です。
人や物事を多面的に見る柔軟思考をしよう!
この方法は、上司や部下に対して有効なだけではありません。嫌いなタレントやご近所など、人に対してはもちろん、嫌いなスポーツや食べ物、街や国、乗り物など、何にでも応用が可能です。
その人や物事がなぜ嫌いなのかを考え、どうすれば好きになれるかを考える。しかも、具体的に好きな点を見つけていく。それは「嫌うことはいけないことだから、反省しよう」ということとは違います。好き嫌いは、どうしてもあります。それを認めたうえで、人や物事を多面的に見るのです。
柔軟思考とは、物事をひとつの側面からのみ見るのではなく、さまざまな側面から見ることにほかならないからです。
【結晶知能を高める方法5:柔軟思考する!】のこれ以外の方法については、拙著「『結晶知能』革命─50歳からでも「脳力」は伸びる!」(小学館)を参照してください。
次回は8月18日(火)、更新予定です。
その人や物事がなぜ嫌いなのかを考え、どうすれば好きになれるかを考える。しかも、具体的に好きな点を見つけていく。それは「嫌うことはいけないことだから、反省しよう」ということとは違います。好き嫌いは、どうしてもあります。それを認めたうえで、人や物事を多面的に見るのです。
柔軟思考とは、物事をひとつの側面からのみ見るのではなく、さまざまな側面から見ることにほかならないからです。
【結晶知能を高める方法5:柔軟思考する!】のこれ以外の方法については、拙著「『結晶知能』革命─50歳からでも「脳力」は伸びる!」(小学館)を参照してください。
次回は8月18日(火)、更新予定です。
- 関連リンク
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佐藤眞一先生が会長を務める老年行動科学会のホームページは、こちらからご覧になれます。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsbse/
日本老年行動科学会は、高齢者心理の研究者、医療・看護等の専門家、高齢者ケアの実践者等、様々な人々が集い、高齢者の徘徊や行動障害など心の問題に根ざした課題の解明に努め、高齢者の行動・生活改善とケアの向上に取り組んでいます。
現在、月例の高齢者ケースワーク研究会(ACS)、ACSのノウハウを基にした老年行動科学講座を開設しています。