受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
愛と死を見つめて
おすすめの理由
『愛と死を見つめて』は、吉永小百合、浜田光夫主演で映画化され、TVドラマ版では主題歌が日本レコード大賞を受賞するなど、ご存知の方も多いと思います。最近では、草なぎ剛、広末涼子主演でスペシャルドラマとして放送されました。この本では、あるMSWの男性が描かれています。彼が、顔面の骨肉腫に侵された大島さんにある冊子を渡し、彼女がその中の詩を読み、勇気を奮い立たせる場面があります。また、2冊を通して大島さんの死を受容するに至るまでの段階(キューブラー・ロスの提唱した死への受容段階)がわかります。この本から、MSWにとって、利用者の権利擁護とエンパワメントが最大の職務と感じました。
また、大島みち子さんの著書として『若きいのちの日記』があります。こちらは、大島みち子さんの入院中〜死の約1か月前までの日記であり、病気を受け入れるまでの葛藤、勉強や大学復学への思い(結果的には退学)、最愛の人(河野実さん)への恋慕や申し訳なさ等が綴られています。特に4月10日付の日記は、私自身こみあげてくるものを抑えきれませんでした。
(木暮 修さん・社会福祉士)