受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
援助職としての寄辺になっている基本の一冊
援助者必携 はじめての精神科
おすすめの理由
この本を手にしたのは、2006年の日本介護福祉学会の書籍コーナーでのことでした。それ以前、1999年にヘルパー研修の精神保健の授業で春日先生の講義を数回聴く機会があり、懐かしさもあって購入しました。購入以来、「誰かと話したい…」とか「誰かに聴いて欲しい…」と思った時や、大方は眠る前の一種の睡眠導入剤として読んだりして、援助職としての寄辺となっている気がします。特に自分でインデックスをつけたところはもう何度も読み返しています。頭では理解してもなかなか実践できないところは、いつまでたっても私の課題なのでしょう。
この本には、社会福祉援助技術のテキストには出てこない「ウソ」「騙す」「ごまかす」なんていう言葉が出てきます。「倫理」や「正義」のあるべき論も大切だけれど、現場で仕事する生身の人間には「ウソ」や「ごまかす」なんていうドキッとした言葉のほうが真実味があって共感できます。
巻末のQ&A―いざというとき役立つテクニック集も、こうすればよいというマニュアルではなく「ああこんな方法もあるんだ!」と納得でき、今度こんな手も使ってみようと思わせてくれます。
(クッキーさん・社会福祉士)
内容
こんなこと、誰も教えてくれなかった!「患者」「家族」でしんどくならないために、「地域」で疲れ果てないために、ラクになる言葉、役立つヒントがてんこ盛り!(帯より抜粋)
精神科医である著者による、援助者に向けた実践的なアドバイスが掲載された一冊。