受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
単純ではない福祉の世界の現実を知るヒントが満載
実録!熱血ケースワーカー物語―福祉の心を持つ「格闘空手館長」15年の体験!
おすすめの理由
最近、生活保護の不正受給がテレビで取り上げられていたことがありました。「なんで、そんなことを許すんだ」とか、「市民の税金を無駄にするな」とか思った人はたくさんいたでしょう。この本でも、一章から、生活保護の不正受給の話が出てきます。本の中で「ヤツ」と表現されている相手は、ふてぶてしいくせに、生活保護法を覚え、生活保護手帳などを読み込んでいて、ケースワーカーをも丸め込んでしまうくらいの知識を持っています。単純ではない現実を改めて思い知らされます。
私は、社会福祉士の資格を取ったばかりです。取得するにあたって、きれいな仕事ではないということはわかっていたつもりですが、この本に目を通すと、複雑な福祉の問題をまざまざと見せつけられます。
ちょっと怖くもありますが、支援を必要とする人が一人では解決できなくても、ワーカーが入ることで、活路が見えてくることがあるということも強く感じました。
読み物として読めるので、堅苦しくなくておすすめです。
(キミさん・社会福祉士)