受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
対人援助とは何か?を根本から教えてくれた本
ケアの本質〜生きることの意味〜
著者:ミルトン・メイヤロフ 訳:田村真・向野宣之
発行:ゆみる出版
ISBN:4-946509-11-9 C1010
価格:¥1,575(税込)
発行:ゆみる出版
ISBN:4-946509-11-9 C1010
価格:¥1,575(税込)
おすすめの理由
この本に出会い、自らの対人援助を根本から見つめなおすことが出来ました。冒頭で著者は「一人の人格をケアするとは、最も深い意味で、その人が成長すること、自己実現することをたすけることである」とケアについて説明しています。そのために援助者は「相手の成長を信じる」ことの必要性が述べられています。以前の私は、心のどこかでクライエントに対して「私が援助をしている」と思っていたような気がします。だから「相手の成長を信じる」ことすら考えていない自分がいました。この本に出会えたことで、自分の援助者としての驕りに気づかされました。そしてケアを行っている私が、実はケアされていることに改めて気づくことができたのです。この本で書かれていることは、社会福祉士としての対人援助だけではなく、教育や子育てにも参考になります。「子供を『ケア』しすぎたり『過保護』にはしる父親は、子供を信頼していない」という文は、父親として反省させられました。社会福祉士を目指している方、実践している方、後輩指導を行なっている方、子育てをしている方など、多くの方に読んでいただきたい本です。
(楢木博之さん・社会福祉士)
内容
ケアとは、人が生きるということに深く関わる。読んでいるとそのことがしっかりと伝わってくる。分野に偏らずに、ケアということの重要性が述べられた普遍的な内容となっている。20年程前に翻訳・出版されたが今も色褪せない一冊。