受験勉強も大事ですが、資格はなりたい自分に近づくための手段。合格後の「仕事のイメージ」を抱くことも大事です。このコーナーでは、資格の世界を知るのに役立った本や映画などを合格者が紹介します。
子どもだけではなく大人にも“気付き”を与えてくれる絵本
The Giving Tree−BILINGUAL EDITION−
著者:シェル・シルヴァスタイン
発行:篠崎書林
ISBN:4-7841-0516-6 C8082
価格:¥1,680(税込)
発行:篠崎書林
ISBN:4-7841-0516-6 C8082
価格:¥1,680(税込)
おすすめの理由
この絵本で、木は男の子に何の見返りも求めません。男の子が自分の都合だけで求めることにも、決して嫌だとは言いません。私は小さい頃、この絵本を読んで、「こんな木がホントにあったらいいな。いつでも相談にのってくれるし、手助けをしてくれるし、幸せだろうな」と思っていました。でも、最近読み返して見方が変わっていることに気がつきました。「男の子は、与えられていることに気づいていたのだろうか。木がどんな要求にも応えようとしてくれることが当たり前だと思っていたのではないか」と思ったのです。
子どもは親の影響をとても強く受けます。よかれと思って子どもに物を買い与えてばかりいると、それが当たり前になってしまうし、常に虐げられていると、自分を否定するようになってしまいます。「実は自分にとって当たり前の状況は、他の人には当たり前ではないんだ」ということに気づくのはとても難しい。そんなこともこの絵本を読んで感じました。
この絵本は、読む状況によって、いろんな答えを提供してくれる絵本です。学ぶべきものが多い絵本で、子どもだけに読ませるのはもったいないと思います。仕事に追われる中で、この絵本を再読して、いろんな思いを巡らせてみました。
(N.Aさん・児童福祉施設 児童指導員)
内容
一本のリンゴの木と、一人の人間との関係を描いた絵本。男の子が成長してゆくなかで、リンゴの木と交わされるやりとりが描かれている。紹介しているのはバイリンガル版。『大きな木』というタイトルで、日本語版も刊行されている。全ての年齢が対象年齢となっており、あらゆる年代の読者に受け入れられている。