おすすめの理由

　ラッセル・クロウ扮する学業成績優秀な主人公は、その高度な能力を生かし国防関係の仕事に就き超難解な暗号解読をこなすエリート。だが、学生時代に知り合った妻との平穏な日々は、主人公の精神病の増悪につれ崩れていく。彼の熱心な研究場所を妻が訪ねると、そこは幻聴幻覚、妄想の発現の様相を呈し、壁にも天井にも記号を羅列した紙が張り巡らされるばかり。夫の精神病を知り愕然とする妻。入院中に電気痙攣療法を受ける夫を悲しみと祈りのまなざしで見つめる妻。
　数十年後、主人公はプリンストン大学教授として社会的地位を確立し、ノーベル賞を受賞する。長い間彼の親友だった妄想上の親友は消える。授賞式での穏やかな主人公と妻の笑顔で映画は閉じる。
　病と闘いつつ仕事に打ち込む主人公、夫を丸ごと受け止め深い愛情で彼を支える妻、両者のひたむきな姿が胸を打つ。
　自分の人生を自分で決めて生きることの厳しさとすばらしさ…。この映画で、当事者にさりげなく寄り添っていくＰＳＷになりたいと思った。

内容

　プリンストン大学の数学科に在籍するナッシュ（ラッセル・クロウ）は、念願のマサチューセッツ大研究所で働くこととなる。ある日、彼のもとに諜報員がやってきて、ソ連の暗号解読を依頼する。それがもとで、ナッシュの精神は次第に侵されていき…。実在の天才数学者の伝記をもとに、ロン・ハワード監督が映像化。アカデミー賞４部門に輝いた感動作。
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